子育て情報『6割を超える私立幼稚園などで英語活動を実施!』

2023年5月25日 14:15

6割を超える私立幼稚園などで英語活動を実施!

設立に関わりました。先生たちから「幼児期の英語学習はそんなに必要ないのではないか」という意見もあるなか、子どもたちが徐々に変わっていく様子を見て、「イマージョンクラスが園にあるのは良いことだ」と気づいていったと言います。また、イマージョンクラスでは、保育者があまり関わっていない遊び時間のほうが、子どもたちが自発的に英語を発する場面が多いと感じたといいます。5歳児クラスの女の子がほうきを持って掃除しながら “I'm cleaning up!”と言うと、ほかの子どもたちが “Me too!” と加わり、おままごとのような遊びがスタート。英語をみんながどんどん自発的に使い始めました。
「誰からも強要されずに自分たちで遊んでいる」「自分たちが扱える範囲の英語を使っている」「お友だちとの良い関係性」という状況から、内発的動機づけを高めるために必要な三つの基本的な心理欲求※2が満たされていることがわかりました。
※2 自分の学習に関することは自分で決めたいという欲求(自律性)、学習で求められる目標を達成できることへの欲求(有能性)、自分の学習する環境に関わる人と良い関係でいたいという欲求(関係性)の3つ。

■ まとめ:イマージョン教育は効果的な英語教育のアプローチの一つ
今回の取材により、幼稚園でのイマージョン教育は、効果的な英語教育のアプローチの一つである可能性が見えてきました。
イマージョン教育の成果は、「英語が身についているかどうか」よりも「他者を理解・尊重する気持ちが身についているかどうか」という異文化理解の視点で見ることが重要です。グローバル化が進んでいるいま、心地よく生活したり自分の道を切り開いたりしていくためには、外国語を使えることは、ことば以上に、他者と良い関係性を築く力や人間性が重要だと思われます。(取材:IBS研究員 佐藤 有里)

【Profile】
フェリシアこども短期大学 国際こども教育学科/専攻科 橋元 知子 准教授
6割を超える私立幼稚園などで英語活動を実施!


専門は、第二言語習得論、英語教育学。主な研究テーマは、動機づけ、協同学習について。町田市教育委員会主催 中学校英語教育 プロジェクトメンバーなどを経て、2022年度より現職。

※詳しい内容はIBS研究所で公開中の記事をご覧ください。
前編https://bilingualscience.com/english/2023051701/
※幼稚園でイマージョン教育を実践するうえで保育者や保護者に求められることについては、「後編」

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