四囲を壁で包んだ家住宅の密集地ながら、静かで落ち着き感のある空間で暮らす
「これは良かったです」とHさん。
2階から1階のリビングとダイニングキッチンを見下ろす。
左の木のボックスには洗濯機が入っている。テラスが隣にあるので洗濯したものをすぐ干すことができる。
2階和室から見る。すぐ前の壁には間接照明が仕込んであり、下からの反射でほんわりと空間が明るくなるようにしている。
日差しの強い時期には右のテラス上部にオーニングを取り付ける。
ウォークインクローゼットの扉上部のアールのラインが空間の雰囲気を和らげている。奥は将来の子ども部屋。
陰をつくる
さらに室内空間の明暗のメリハリも落ち着きをもたらしている。全体を一様に明るくするのではなく陰を意図的につくり出しているのである。「明るいところをつくるということは同時に暗い部分をどうつくるか、陰をどうつくるかという話になる」と話す森さん。その結果生み出された明暗のメリハリが空間の高低のメリハリとあいまって歩くごとに風景が変わっていくような印象を与えることに。
天井高がダイニング部分で2.1m、奥のリビングが4.6mと、明暗だけでなく高さのメリハリも効いている。
この家に住み始めて2年。Hさんは「とても静かで、かつとても住みやすい」