動線が各部屋をループ状につなぐ5人家族がいい距離感で暮らせる家
田中さんからのリクエストを聞いて、個室をたくさんつくるというのも面白いなと思いましたね」と話す。
2階のダイニングとキッチン。左はキッチンの上の長女の部屋へつながる階段。長女の部屋からはライブラリーを通りテラスへ行くことができる。マミさんは回遊できる空間に憧れていたがこの家の面積からすると無理だろうとあきらめていたという。
「役割をまず決めたうえで、各自が使い方を考えればいい」と話す田中さん。「この階段はみんな椅子みたいに使ってます」。
キッチン側からダイニングを見る。右上の長男の部屋のトップライト越しに空を見通せる。
キッチンの天板は料理好きのマミさんの希望で熱いままの鍋も直に置けるセラミックトップに。コンロ周りの壁は清潔に保てるよう黒目地に白のタイルにした。
ループ状につなげる
結果的に個室空間を6つ設けることになった田中邸。特徴となっているのは全体が回遊できるつくりになっていることだ。「個室をつくったときに5人家族がどういう距離感で過ごしていくのか、どういうふうにつながるかを考えていったら動線がどんどんループ状になっていった」と吉田州一郎さん。
そして「家族が集まるメインの場所も大きなテーマになった」