動線が各部屋をループ状につなぐ5人家族がいい距離感で暮らせる家
とも話す。そうして家族みんなが集まれるダイニングがループ状の動線で各個室につながるつくりになった。
2階のダイニングから見上げる。
長女の部屋から突き出した円形の場所が小さいながらも空間のアクセントとなっている。
本が大量にあったためライブラリースペースを設けた。
長女の部屋は外のテラスともつながる。
長男の部屋より見る。テラスも階段状で続いていく。
吹き抜けを長女の部屋から見る。
ループ状の構成と同時に階段での上下動の移動もテーマになった。「5人家族の距離感みたいなものを立体化して断面で切るとどうなるのか、そのような感覚でつくっていった」と州一郎さん。
あいさんはまたこう話す。「敷地面積が限られているので人と人との距離感はほぼ決まっていますが、そのなかで動線を長くしただけでも心理的には少し距離ができる。部屋同士は実は近いけれどちょっと遠くに感じさせることもできるわけですね。そうすることで家族が変化し、またいろんなものが変わってくる。そんな中でそれぞれが幸せというか心地良くなればいいなというのも田中さんたちとの打ち合わせの中で話題になりました」
長男の部屋の床は畳にした。
ねじれた位置関係にある階段が空間の回遊性を高めている。