対角線上にゆるやかな階段が通る家 5匹の犬たちとともに伸びやか、おおらかに暮らす
この階段には設計案を見て「比護さんらしい斬新な感じだな」と思ったという佐藤さんのリクエストが合体している。階段部分の上にクッションが置いてあってそのうえで寝そべることができるのだ。
そのほか、2階ではお酒の好きな佐藤さんがアルコール類だけを入れる冷蔵庫を入れたい、料理のお仕事をされている須田さんがキッチンにこだわりパントリーをつくりたいと伝えたが、これらに加えて大きめのバルコニーもリクエストだった。「開放感がほしかったので、リビングに隣接して大きなバルコニーを希望しました」(佐藤さん)
開放感という意味ではバルコニーとともに階段と同じ対角線の延長線上に開けられた開口も作用している。視線を遠くまで通すとともにその先に緑がとらえられるように開けられているのだ。
左上の垂木は少しねじれながら奥に続いているため、静的な印象にはならず動きながら連続しているように感じられる。
左が佐藤さんが希望した日本酒にも対応したセラー。真ん中にロフト用の梯子。右奥がパントリーになっている。
バルコニー側から見る。佐藤さん(左)は今座っている小上がりがお気に入りの場所。
ロフトから見下ろす。正面奥の右側にバルコニーがある。