都市型パッシブデザインの家 自然素材にこだわり経年美を楽しみながら暮らす
と。
何気ない日常を存分に楽しまれているお2人の表情は、充足感に満ちていた。
「暮らしの中心」と奥さまがいうダイニングキッチン。2人でキッチンに立つことも多いという。ダイニングテーブルは国産ナラ材の丸太から切り出した板にスチール製の脚をつけた。椅子はすべてアンティーク。手前のウィンザーチェアはイギリス製で、三牧さんのおばさまから譲り受けたもの。
螺旋階段に設えた美しい曲線を描く真鍮の手すりは、特殊金属加工ができる友人が手掛けた。三牧邸の建具の金具はほとんどが真鍮製。「経年変化が楽しめ、あたたかみがあるので好きなんです」とお2人。
杉板を使用した大き目の作業台とキッチンカウンター。構造上で生まれたくぼみ(奥)は調味料などを陳列。その上にある通気口は3階の寝室へとつながっている。照明はアルヴァ・アアルトの『ゴールデンベル』。
名古屋モザイク工業でセレクトしたタイルと杉板のカウンターが絶妙にマッチ。キッチンの水栓はスプリング式のスプレータイプで便利。
階段脇の壁一面に施した杉板の本棚。山登りが趣味というご夫妻のリュックやカメラのレンズ、アンティークグッズなど好きなものを気軽に置いているそう。