2017年8月16日 19:00
会社を辞めて、こうなった。【第55話】 もう何も目指さなくていい。ただ自分でいてもいい。 未来思考を中断したら、しみじみと幸せが。
だから、たとえ仕事でスタッフに頼ることがあったとしても、蛇口の水は自分が汲んだものではないとはわかっていても、「私はひとりで生きているし、経済的にも社会的にも自立している」と確信していました。傲慢でしたね。
でも、いまはそうじゃないですよね? ライターと言ったとしても、ご存知このスタンスだからほとんど原稿を書いていないし(日記はすごい量を書いているけど、苦笑)。行きたかった研究機関2箇所でインターンをしているけどタダ働きだから、職業っていうのとは違うし。バークレーのプログラムを5月に無事修了したので、現在学生でもない。スワミのもとで学び、自分の心の奥にある本音と向き合ううち、本当に大学院に行きたいかどうかもよくわからなくなってGREの勉強を中断。参考書ではなく気になる哲学書ばっかり読みふけっているので「大学院を目指しています」とも言えない。なんだか胸を張って「わたしはこうだ」と自分のことを人に説明できないわけです。
いったい今の私って、誰……?
と宙ぶらりんで危うい状況になるとですね、予想外なことが起こります。何が起こるというのでしょう? みんながいろいろ助けてくれるんです。車を出して引っ越しを手伝ってくれたり、夕食に招いてくれたり、家具や食器をくれたり……。