まさにその相手である山崎さんは、井上さんの話をどんな気持ちで受け止めているんでしょう。
山崎:
どうもこうもないですよ。それを言えばテレビでウケると思っているでしょ、と(笑)。でも、井上さんの方が先輩なんで、後輩の僕はおとなしく聞いてるだけです。
――では、山崎さんはライバル視したりはしない、と。
山崎:
僕はたぶん、性格的なものもあって、他人のことをそこまで意識したりしないんですよね。
――年齢を重ねてできるミュージカルの大役もありますが、そういう目標はあったりしますか。
山崎:
いまは、そういうのはないですね。
時代も変わってきて、映像で活躍されている方も大勢舞台に進出しています。願わくば、ミュージカル俳優ではなく、山崎育三郎として映像でも舞台でも、存在できるようになれればと思います。やまざき・いくさぶろう1986年1月18日生まれ、東京都出身。12歳の時にミュージカルデビュー。その後、留学などを経験し、’07年の『レ・ミゼラブル』のマリウス役で本格的に俳優としての活動をスタート。’15年より映像作品にも活躍の幅を広げるほか、歌手としても6月にカヴァーアルバム『1936~your songs II~』をリリース。