上演中の『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』で恋人役の望海風斗さんと甲斐翔真さん。じつは、一昨年の『next to normal』での親子役での初顔合わせ以来、4作を共にし、年末には5度目の共演が決定している。縁あるふたりの関係とは――。左から望海風斗さん、甲斐翔真さん――おふたりの初共演は一昨年のミュージカル『next to normal』(以下、『next~』)です。双極性障害を抱える母・ダイアナと、あるいわくを抱えた息子のゲイブという親子の役を演じています。そのときのお互いの印象は覚えていますか?望海風斗さん(以下、望海):おとなしい若者だなという印象でした。黙々と小さなメモを持ってセットを歩き回っているけれど、そのメモが身長に見合わない小ささで。甲斐翔真さん(以下、甲斐):ポケットに入る大きさだったんです。…ってメモのサイズはどうでもいいでしょ(笑)。僕の演じたゲイブがすごく動き回る役だったので、セットに慣れておこうと思って。でも他の作品でもわりと舞台上の空気を把握しておきたくて、ウォーミングアップの気持ちでよく歩き回ってます。望海:私も明日からやろう。甲斐:やっぱり空間を把握しておくって大事じゃないですか。望海:一応セットができたら、どういう感じか一回歩いてはみるけれど、あそこまで動かないかな。メモも、私は書くことが多いからもうちょっと大きいサイズだし。甲斐:…って、またメモの話になってません?望海:でもそこから印象が少しずつ更新されていて、今は面白い方だなって思っています。閃いたことがあると急にしゃべりだすし。甲斐:しゃべった内容、たぶん自分でも覚えてないです。でも、望海さんも思ったことをパッと言って終わりますよね。細かいことを気にしてないところとか、空気感に近しいものを感じています。でも本番中に横にいて学ぶことはとても多いです。お客さんの心を掴むテクニックとか観察してます。望海:嘘!?どういうところ?甲斐:無意識なんだと思いますが、ちょっとした角度とか間とかフィーリングとか…お客さんの痒いところに手が届く感じです。望海:でもそれで言ったら、私も学ばせていただいていますよ。甲斐:僕は何もないですって。望海:毎日新鮮に舞台の上に立つって、じつはすごく難しいことじゃないですか。でも翔真くんって、敢えて面白いことをやるわけじゃなく、ちゃんと毎回新鮮に面白さを見つけにいってる感じがあって。一緒にやっていると「あーそうだった!」と思わされます。甲斐:昨日の自分を忘れちゃってるだけだと思います。望海:でも、それが俳優としては一番理想的な形じゃない?――ここまでの共演作での相手の印象についてはいかがですか?望海:それこそ『next~』でのダイアナとゲイブの親子って、すごく特殊な繋がりですよね。前回はコロナ禍で、いろいろ制限がある中での稽古だったので、どうコミュニケーションをとっていったらいいんだろうと思っていたんです。でも、翔真くんのゲイブの悲しみというか孤独感に、私のダイアナと通じ合うものを感じて、そこで親子感を生み出せていた気がするんです。甲斐:僕、当初は役柄的に、ダイアナというキャラクターを踏まえてゲイブを作った方がいいのかなと考えていたんです。でもやっていて限界を感じてしまって、もうちょっと能動的に役を作っていくことにしたんです。そうしたら自然と悲しみが強くなって、結果的に母親と悲しみを引っ張り合うみたいな関係になれたのかなと。望海:その感覚は私もやりながら、すごくありましたね。――その後に初演の『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』(以下『ムーラン・ルージュ~』)で恋人同士を演じています。この作品で、望海さんは平原綾香さんとWキャストでナイトクラブの花形スターであるサティーン、甲斐さんは井上芳雄さんとWキャストで若きアメリカ人作曲家のクリスチャン役で出演しています。望海:Wキャストなので、稽古でも翔真くんと組む機会は限られていたのですが、稽古の最初の頃はふたりで歌いながらもゲイブがよぎる瞬間がありました。甲斐:僕は作品ごとに全然違うスイッチが入るので、『ムーラン・ルージュ~』が始まってからはもうサティーンとしてしか見てなかったです。僕は毎回舞台でいかに本物でいるかっていうところを目指しているんですが、サティーンもつねに本物として舞台にいてくださるので、クリスチャンとしては毎回グッとくるところが変わるんですよね。それは再演中の今も同じで、そこがやっていて楽しいところです。望海:それは私もそう。一瞬で恋に落ちる日もあれば、彼の言葉にだんだん気持ちがほぐされていく日もあるし。あと私は、翔真くんのクリスチャンの計算のないまっすぐさが毎回心に刺さるかな。――そして、ミュージカル『イザボー』では再び親子役。フランスの歴史上“最悪の王妃”と呼ばれもっとも嫌われた王妃・イザボーの生き様を描いた作品ですが、望海さんがイザボーを、甲斐さんは、母から愛情を受けることなく育ったシャルル7世役でした。望海:親子だけれどあまり交わらなかったんですよね。甲斐:イザボーは孤独な役ですもんね。でも最後の方にようやく目を合わせて、親子が心から会話する場面はやっていて楽しかったです。この瞬間のため、そこまで2時間以上を積み上げてきたんじゃないかと思うくらい。望海:私はその前の「あなたは息子じゃない」と言ってシャルルを傷つけるシーンが大好きだったんだよね。翔真くんのショックを受ける顔が日々違うから、ここからどう最後の心を通わせるシーンにいくのかなっていうのが、密かな楽しみでした。――そこから上演中の『ムーラン・ルージュ~』を経て、次に『next~』の再演も控えています。望海:『イザボー』のときは、親子なのに心が通ったような通ってないような関係性だったので、今、『ムーラン・ルージュ~』に戻ってきて、ストレートに愛を捧げてくれることにありがたみを感じるようになりました(笑)。甲斐:課題は次の『next~』の再演ですよね。初演のときに結構頑張って、やるべきことはすべてやったような気がするので、次はどうしようとなってます。望海:それがある意味楽しみでもあります。初演のときは宝塚歌劇団を退団してすぐだったこともあり、必死だったんですよね。そのヒリヒリ感が作品にいい形で作用したのかなと思っていて。今回は作品をより理解して臨めるぶん、さらに深まる部分があるだろうし、もっとその瞬間に生まれた感覚を大事に演じたいです。甲斐:『ムーラン・ルージュ〜』もですが初演で自分が作った役を信用できれば、再演でどんな球が来ても受けられるし、投げられるんです。それがまたできればすごいところまで行けるんじゃないかと思っています。ミュージカル『next to normal』12月6日(金)~30日(月)日比谷・シアタークリエ音楽/トム・キット脚本・歌詞/ブライアン・ヨーキー演出/上田一豪出演/望海風斗、甲斐翔真、渡辺大輔、小向なる、吉高志音、中河内雅貴チケットは秋に一般前売り開始。2025年には福岡、兵庫で公演あり。のぞみ・ふうと1983年10月19日生まれ、神奈川県出身。宝塚歌劇団雪組トップスターを務め、2021年の退団後はミュージカルを中心に活躍。8月28日にメジャー1stアルバム『笑顔の場所』をリリース。ジャケット¥550,000パンツ¥154,000チュールスカート¥187,000(以上ファビアナフィリッピ/アオイ TEL:03・3239・0341)バングル¥62,700(カスカ/カスカ イストリア TEL:03・6452・3196)その他はスタイリスト私物かい・しょうま1997年11月14日生まれ、東京都出身。2020年の『デスノート THEMUSICAL』で初舞台にして初主演。『RENT』『エリザベート』などに出演。来年『キンキーブーツ』での主演も控える。衣装はすべてスタイリスト私物※『anan』2024年8月28日号より。写真・彦坂栄治(まきうらオフィス)スタイリスト・井阪 恵(dynamic/望海さん)山本隆司(style3/甲斐さん)ヘア&メイク・岡田知子(TRON/望海さん)木内真奈美(Otie/甲斐さん)構成、取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2024年08月27日サンエックス株式会社のキャラクター「すみっコぐらし」初の舞台、『パペットミュージカル すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』が、8月16日(金)に開幕。公開直前に開催されたゲネプロを、すみっコぐらしファンのマイナビウーマン編集部員が観てきました!「すみっコぐらしの舞台って……?」と、ファンでありながらも想像がつかなかった筆者ですが、開演してすぐに「これは大人にも観てほしい!」と思ったそのわけとは?すみっコと共演した川島夕空さん、新津ちせさん、石田隼さん囲み取材の様子と共にお伝えするので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。■ナレーション担当、川島夕空・新津ちせ・石田隼が見どころを語る『パペットミュージカル すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』は、「すみっコぐらし」初の映画化作品『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』を原作にしたミュージカル。映画ではナレーションと共にお話が進みましたが、今回はナレーションの他に歌やダンスでも物語を盛り上げます。すみっコたちと共演するのは、「Dr.STONE THE STAGE –SCIENCE WORLD-」ドクタロー役などで、子どもたちからの支持も熱い実力派俳優の石田隼さんと、NHK Eテレの教育エンターテイメント番組『みいつけた』で3代目スイちゃんを務めた川島夕空さん、音楽ユニット「Foorin」のメンバーとして「NHK紅白歌合戦」に出演した経験を持つ新津ちせさん。川島さんと新津さんはWキャストでの出演となります。ゲネプロを目前に、キャスト3名とすみっコたちが記者陣の前に登場。緊張した面持ちで囲み取材がスタートしました。◇パペットの質感にも注目!すみっコたちに命が吹き込まれるまず、「すみっコぐらし」の魅力と好きなキャラクターを聞かれると、川島さんは「『ざっそう』が好きです。雑草なのに、すてきなブーケになりたい!という、切ないかわいい夢を持っているエピソードを知って好きになりました」と、好きなキャラクターの話題で緊張がほぐれたよう。石田さんは「強いていうなら、今回の作品のメインである『ひよこ?』ですかね。今日は劇場オリジナルグッズのぬいぐるみを持っているのですが、みんなこれを手にした瞬間に、『えー!これもらえるんですか!?』と言っていました。お話を見ていただいたら、きっとみんな『ひよこ?』が好きになると思います」と、劇場で手に入るグッズもしっかりアピール。新津さんは「みんな魅力的なんですけど、一番好きなのは『とんかつ』です。衣のふわふわ感がパペットにも出ています。この子も『いつか食べてほしい』という切ないエピソードがあって……みんなかわいい見た目をしているんですけど、背景がちょっと切ないところに共感できて、ちょっと人間っぽさがあるところが良いなと思います」と緊張気味に話した後、横に並ぶパペットたちを見て「かわいい……」とポロリ。「すみっコ愛」が伝わってきました。本作品は原作を忠実に再現したパペットミュージカル。見どころについて聞かれた石田さんは、「映画では映像で表現していたところを、演出家の川本成さんが今回は『全部アナログでやろう』とおっしゃっていて。映像をどう舞台で表現するか、ひとみ座さんを含めてプロの方に集まっていただきました。すみっコの世界って僕たちは介入できなくてもどかしいのですが、躍動感などの表現を楽しんでいただけたらと思います」とコメント。パペットミュージカルならではの表現に期待が高まります。本作品の注目ポイントはやはりすみっコのパペットたち。「まるで命が吹き込まれているよう。目や口が動くコもいたり、すみっコたちがどういう風に考えているかが伝わるお芝居です。今、すみっコたちがそこにいるんだと思えます」と新津さんが魅力を語ると、石田さんも「ライブ感があるよね。すみっコたちが息してるんだ!と感じられます。ひとみ座さんがパペットをにぎった瞬間に命が吹き込まれるのを稽古で目にしてすごいと思いました」と補足。それを受けて川島さんは、「泳ぐシーンでは、ひとみ座さんがすみっコの足が動かしているんですよ!こんなにちっちゃい足なのに。あと、『しろくま』だったら『ふろしき』みたいな、すみっコと仲良しのみにっコとのペア感も注目してほしいです。他の誰かが目立っているときも、舞台の“すみっこ”を見ると違うコたちが仲良くしているなど、細かいところも見てほしいです」と、ファンもうれしい注目ポイントを教えてくれました。◇ミュージカルならではの歌やお芝居にも注目ミュージカルということで、映画とは異なったせりふ回しのナレーションや、歌も物語に加わります。すみっコたちは基本的にしゃべらないので、ナレーションの石田さん、川島さん、新津さんがすみっコたちの感情を伝えていきますが、しゃべらないすみっコたちとの共演だからこそのこだわりもあるようです。「僕たちはお客様に一番近い立場ですが、だからこそ皆さんに伝えなきゃいけないというのを意識しています。すみっコたちの気持ちになるところなのか、これは俯瞰で見るところなのか。そこが移り変わっていくので、僕たち3人の中でも切り替えについて話し合いました。それぞれとのコンビネーションも心掛けています」と石田さん。Wキャストを務める川島さんと新津さんですが、新津さんは「すみっコたちが今何をしたいか、どういう状況かを伝えなければならないのですが、小さい子もたくさん来てくださると思うので、分かりやすく伝えることを意識しています。その一方で、すみっコたちと一緒に楽しむところは全力で楽しむようにしています」とコメント。川島さんは「すみっコたちはしゃべらないので、すみっコたちの状態を代わりに言ってあげるときに、そのコの方を向くと伝わりやすいかと思って意識しています」と、お芝居で大切にしていることを教えてくれました。◇子ども向けにはつくっていない。大人もすみっコの仲間入りをしてほしい!取材中、3名の仲の良さが伝わってきましたが、稽古中はお米好きな川島さんのために石田さんがおいしい塩を持ってきて、一緒に塩にぎりを作ったというエピソードが披露されました。そして、「ちせちゃんは気づいたらニヤニヤ笑っているんですよ。幸せなんだなといつも癒されています」というのが、石田さんからの新津さん評。新津さんは「ニヤニヤじゃないですよ!」と否定しつつ、「本番用のメイクをした石田さんと川島さんがきゅるきゅるで、後光が差してるように見えます。直視できない」と、独特の表現で仲の良さを見せました。最後に意気込みを聞かれた川島さんは、「人生初めてのミュージカルで、生で歌を歌うことも初めてで……いろんな不安があって心配なんですけど、それも良い経験になっていくと信じて、今まで一生懸命みなさんと練習してきたことを信じてがんばります」と初めてのミュージカルに対する心境を明かしました。続いて、「すみっコぐらしという作品はファンがたくさんいるコンテンツですし、私自身も好きだったので、ミュージカルを自分たちで進行するということにすごく緊張はしているのですが、パペットたちが本当にかわいいですし、楽しい舞台になっていると思うので、たくさんの方に来ていただきたいですと」と、ファンだからこその気合いを見せた新津さん。「すみっコたちが『生きてる!』といっぱい感じてほしい」と、見どころもユーモアたっぷりに教えてくれました。最後にコメントを求められた石田さん。「すみっコぐらしのミュージカルとなると、『大人が見に行っていいのかな?』『子ども向けなんじゃないかな?』と思われる方もいるかと思うのですが、演出家の川本成さんも言うように、子ども向けには一切作っていなくて。キッズプロジェクトですが、全世代が楽しめることを目指しているので、劇場に来てぜひとも一緒に体験していただければ。『すみっコの仲間入りをしにおいで』と言いたいです」と、大人ファンに向けて見どころを語り、囲み取材は終了しました。
2024年08月21日これまで何人が「世界で通用する日本のミュージカルを作りたい」という野望を語ってきただろう。それが、『進撃の巨人』という人気漫画の力を借りてこの秋、実現。その主演を務める岡宮来夢さんが、NY公演への想いや作品の魅力を語ります。『進撃の巨人 ‐the Musical‐』ショービジネスの本場・NYで上演。いまや“MANGA”という言葉が浸透しているほど、世界的に人気の日本の漫画。となれば、その舞台化にも注目が集まるのも必然。それでも、日本生まれの舞台『進撃の巨人 ‐the Musical‐』が世界のショービジネスの中心であるNYで上演されるというニュースは驚きをもって迎え入れられた。「最初に聞いたときは嬉しかったですが、日本を代表する漫画である『進撃の巨人』のミュージカルが、それだけ注目されているわけで。本場NYで上演される公演で自分が主演を務めるって、結構なプレッシャーだなと思いました」そんな想いを素直に語ってくれた岡宮来夢さん。本作は昨年1月に初演されており、岡宮さんはそこで主人公のエレン・イェーガーを演じて、大きな反響を得ている。「以前から友達に『来夢に絶対読んでほしい』と強くすすめられていて、出演が決まってから一気に漫画を読んだのですが、クライマックスのテンションがずっと続いているような作品で、あまりの面白さに、それまで読んでいなかったことを後悔したくらいでした。そのうえで原作者の諫山(創)先生のインタビューを読んだら、高い戦闘能力を持ったミカサや、知力の高いアルミンに比べて、エレンはあまり特出した部分を作らなかったと書いてありました。でも、だからこそ読者はエレンに感情移入するのかもしれないと思ったんです。原作を最後まで全部読み終わったときにエレンから誰かのために行動するという、ものすごく大きな愛を感じたので、そこを大事に演じたいなと思っていました」原作を読んで強く印象づけられたのがエレンの目だったという。役作りをするうえでも、そこは強く意識したそう。「言葉を発しなくても、目で憎しみだったり悲しみだったり、憤りだったりが伝わるんです。訓練兵になったときの、ここから始まるんだという喜びから巨人が現れて一気に憎しみの感情へと変わるところとか、エレンの目から、すごくたくさんの情報を受け取ったような気がしたんですよね。描かれている世界は自分が生きている世界とはまったく違うのに、僕はその目を知っていると思ったし、その気持ちに共感できたんです」ある日、人を食らう超大型巨人が突如現れ、平穏な暮らしも大切な人もいとも簡単に奪われてゆく。そんな世界で、母の命を巨人に奪われた主人公エレンは、自ら巨人を駆逐することを誓う。本作では最新技術とアナログの演劇的表現を組み合わせることで、原作の世界を舞台の上に見事に表出させている。「演出のアイデアが本当に素晴らしくて、漫画を読んで想像していた以上の広がりが舞台の上に表現されていて驚きました。巨人だけでも3種類の表現方法を駆使しているんですよね。世界レベルのダンサーの皆さんがハイレベルな体の動きで巨人を体現したかと思えば、パペットや風船も使っていますし。立体機動装置やプロジェクションマッピング、ワイヤーアクションを組み合わせて戦闘シーンを表現していたり。クオリティがすごく高くて、多くの方から新しいものを見たという声をいただきました」演出を手がけているのは、自身もダンサーであり、近年は音楽と身体表現を駆使した迫力あるステージングで演出家として高い評価を受けている植木豪さん。「豪さんの演出って、とてもエンターテインメントなんですよね。スピード感とかテンポ感がすごくよくて、高いテンションのまま魅せてくれるというのかな。それが『進撃の巨人』の世界観に見事にマッチしていて大好きでしたし、クライマックスまでずっと手に汗握る状態のまま。しかも豪さんの稽古場はとても風通しがよく、居心地がいいんです。客観的に、こういうライティングをしたいからこう動いてほしいと的確に指示してくださる一方、お芝居に関しては役者に委ねてくださる部分が多いんです。キャスト同士で見え方を研究したり、役柄について話し合ったりするのも楽しいです」近年、オフブロードウェイ発の『ファンタスティックス』や、フランス生まれの『ロミオ&ジュリエット』などの翻訳ミュージカルでも活躍する岡宮さん。「僕自身、海外ミュージカルが好きですし、今後も携われたらと思っています。でも同時に、ミュージカル『刀剣乱舞』など海外から観に来てくださるファンの方を目の当たりにするたび、もっと日本の作品も海外に発信していけたらなとも思うんです。昨年、舞台『言の葉の庭~The Garden of Words~』で、アレクサンドラ・ラターさんというイギリス出身の方の演出を受けたんですが、『日本にはこんなに素敵な作品がいっぱいあるんだから、海外でも上演したほうがいいのに』と言われたんです。今回で終わらず、今後も海外で上演される機会が増えたら嬉しいです」『進撃の巨人 ‐the Musical‐』NY公演『ATTACK on TITAN:the Musical』は、10月11日(金)~13日(日)までニューヨークシティセンターにて上演。その後、日本凱旋公演がおこなわれることも発表されている。12月13日(金)~22日(日)TOKYO DOME CITY HALL、2025年1月11日(土)~13日(月)オリックス劇場にて上演。©I・K/AMPCおかみや・くるむ1998年4月23日生まれ、長野県出身。2019年から出演するミュージカル『刀剣乱舞』の鶴丸国永役で注目される。近作に、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット。現在、出演ドラマ『青春ミュージカルコメディ oddboys』(テレ東系)放送中。ジャケット¥44,000パンツ¥38,500(共にA-YARN/福井商店 TEL:03・6804・0315)シャツ¥46,200(HOLO MARKET/STUDIO FABWORK TEL:03・6438・9575)ネックレス¥57,200(MARIHA TEL:03・6459・2572)ブレスレット¥17,600(Scatscat.official.info@gmail.com)リング¥12,000(HARIM/STUDIO FABWORK)※『anan』2024年8月7日号より。写真・花村克彦スタイリスト・能城 匠ヘア&メイク・泉脇 崇(ロマリア)取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2024年08月06日ミュージカル『RENT』が日本で初演されたのは、オフ・ブロードウェイで伝説的な幕開けを迎えた2年後の1998年。すでに世界的に大きな話題となっていた作品の日本初上演とあって、ニュース番組に取り上げられるなど注目度も高かった。このとき物語の狂言回し的役割を担う映像作家を目指すマークを演じたのが、当時21歳の山本耕史さん。「『RENT』は、今の自分という俳優を作ってくれたといっても過言じゃないくらい、大きなターニングポイントになった作品でした。26年前…キャストの中で僕が一番年下で、周りの共演の方々はほとんどみんなミュージシャンだったんです。今でこそミュージシャンで俳優もされている方は多いけれど、当時、ミュージシャンの方が舞台でお芝居をすることってほとんどなかった。そういう意味でも、結構衝撃的な初演だったと思います。あのときのカンパニーは、全員が自分の歌や自分のパフォーマンスに確固たる誇りを持っていて、お互いにそれを主張してぶつかり合う、みたいな雰囲気があって。そのなかにいて、僕も負けちゃいけないぞってすごく気負って虚勢を張っていた記憶があります。それでもミュージカルを作るというところで、一番年下の俳優である僕についてきてくれる空気もありました。今の舞台って、全員が手を取り合って作り上げていくイメージだけど、あのときはみんなが戦い合いながら作品のうえでひとつになる感じというか。でもそれがすごく『RENT』っぽかったんですよね」そんなキャストたちの熱量に、作品そのものが持つパワー、そして迫力ある歌の力…。それらが見事に合致し、初演は大きな反響を呼び、すぐ翌年に再演が決まったほど。なかでも山本さんのマークは、さまざまなタイプの楽曲を歌いこなす歌唱力、軽妙かつ情緒ある芝居、スマートな身のこなしで観客の心をとらえた。今回、そのマークを26年ぶりに、しかも日米合作として海外キャストに交じって演じるというのだからすごい。「この26年の間に何度も、夢の中で、自分が『RENT』の舞台に上がっている姿を見ていました。それだけ自分の中で生き続けている作品なんです。今回の出演が発表されたときは、当時のことを知っている人たちからの反響がすごかったです。僕のマークを見て舞台俳優を目指しました、と言ってくれている人たちもいますし。たしかに驚いたとは思いますが、逆に、当時を知らない人にとっても驚きだったんじゃないでしょうか。なにせ、日米合作と言いながら、日本から参加するのは僕とクリスタル ケイちゃんだけで、あとはみんな来日キャストですからね。もうやることはないだろうと思っていた『RENT』をまたやれるということに『ありがとうございます』という嬉しさと同時に、今は、どうなるんだろうというドキドキだったり、お客様はこの日米合作をどう楽しんでくれるんだろうという興味だったり、いろんな気持ちが交じり合っています」上演のスタイルは海外招聘版と同じく英語で、日本語字幕が出る形でおこなわれる。もちろん山本さんも全編英語だ。「26年前も僕にとってはチャレンジングな作品でしたけれど、またもこの作品は僕に大きなチャレンジを与えてくるんだなと思っています。日本語では演じた経験のある役ですし、物語はもちろん、どこの場面でどういうことが巻き起こるのかも、すべて理解はしています。ただそれを表現する言葉が違うとなると、感情をどこでどう表現したらいいのか、言葉の壁をどの程度越えていけるのか、自分にとっては今までで一番大きなハードルかもしれません。今、先生について発音の勉強もしていますけれど、パフォーマンスをするうえで、言葉や発音にばかり囚われてしまうのもよくないので、そこでのバランスをうまくとって演じられたらとは思っています」貧しいながらも夢を追いNYに暮らす若きアーティストたちを描いた『RENT』。その物語のなかでマークは、ゴシップを扱うニュース番組からスカウトを受け、自身の作家性と目の前にぶら下げられた大きなチャンスとの間で悩む役柄。「マークと、彼のルームメイトであるロジャーのふたりは、この作品の作者であるジョナサン・ラーソンを投影させた人物だと思うんですよね。アーティストとして、自分の音楽を追求しているロジャーに対して、マークは、自分を傍観してこのままでいいのかと悩む。自分の感情にまっすぐに生きている仲間たちのなかで、彼だけが感情を抑えて一歩引いた視点でいるんです。作品の冒頭でも、マークひとりだけ舞台という額縁の外に出てきて、観客に語りかけるんです。そこから自分も物語の中に入っていくんですけど、いつの間にか周りの仲間たちは、自分自身の物語を歩き始めていて、彼だけが取り残されていく状況になる。最終的にはマークもそこを突き抜けてゆくわけなんですが、精神的に旅をする役柄なのかなと思っています。初演は、良くも悪くも怖いもの知らずでやっていましたけど、今は、ここまでやったら失敗するなとか、こうすれば成功するけれど面白くないなとか、自分の中に選択肢が増えています。それはいいことでもあるけれど、あの頃の後先を考えずに突っ走れる強さがこの作品と合致した部分もあったと思うんです。当時の勢いには敵わないですが、初めて英語で演じるということで、自分の中で新たなビッグバンが起きたらと期待しています」作品自体、さまざまなボーダーを超え、普遍的な愛を描いた物語だが、今回さらに人種や国境、そして言葉の壁も越えての上演となる。「きっと今回のカンパニーで、僕が一番年上になると思います。とはいえ、この作品を演じるうえで絶対に必要とされるエネルギーだったり躍動感というものは、大丈夫だと言える自信はあります。ただ、前回『RENT』をやり終えた後、この作品以上にのめり込めるものが見つからずにもがいていた時間がかなり長くありました。今回、再び『RENT』をやることで、また自分の中にあのときのような葛藤が生まれるのかもという心配もあるんです。26年前にこの作品で広げてもらった自分の風呂敷が、ここで閉じるのか、それともまた新しく開くのか…自分のベクトルがどっちに向いていくのか、僕自身も今は全然想像がつかないんですけれど(笑)」『RENT』とは?世紀末のNY。映像作家を目指すマークは家賃も払えない貧しい生活をおくっていた。共に暮らすロジャーはHIV陽性で、恋人を失ったことで引きこもりの日々。貧困やエイズなど、さまざまな困難を抱えながらも夢を追い、愛を求め生きる若者たちの姿を描いた群像劇。日米合作 ブロードウェイミュージカル『RENT』8月21日(水)~9月8日(日)東京・東急シアターオーブ、9月11日(水)~15日(日)大阪・SkyシアターMBSS席1万6500円、A席1万2500円、B席9500円(東京のみ)、エンジェルシート8000円(販売方法はHPをチェック)キョードー東京 TEL:0570・550・799(11:00~18:00 、土・日・祝日10:00~18:00)やまもと・こうじ1976年10月31日生まれ、東京都出身。幼い頃から映像や舞台で活躍しており、ミュージカルへの出演も多数。現在、出演映画『キングダム 大将軍の帰還』『もしも徳川家康が総理大臣になったら』が公開中。バングル¥50,600(セモー/ビューロー ウエヤマ TEL:03・6451・0705)その他はスタイリス卜私物※『anan』2024年8月7日号より。写真・古水 良(cheekone)スタイリスト・笠井時夢ヘア&メイク・佐藤友勝取材、文・望月リサ撮影協力・バックグラウンズ ファクトリー(by anan編集部)
2024年08月05日貧しい炭鉱の町で、炭鉱労働者の父と兄、祖母と暮らす少年・ビリーが偶然出合ったバレエに魅了され、バレエダンサーを目指す。2000年に公開され大ヒットした映画『リトル・ダンサー』を舞台化したミュージカル『ビリー・エリオット』。夢に向かって突き進む少年・ビリーの姿に感動すること必至。当初、父親は「バレエなんて軟弱」と強硬に反対するが、ビリーのバレエへの強い意志と、情熱あふれる踊りを見て心を動かされてゆく。という物語なのだけど、これがミュージカルとなれば、実際に11歳前後の少年がパッション全開で踊るわけで、もはやそれだけで胸を熱くさせられること間違いなしなのだ。しかも本作、ミュージカルとなったことで楽曲の魅力が加わり、さらなる傑作へと昇華されているのがポイント。作曲を手がけたのは、あのエルトン・ジョン。シンガーソングライターとして知られているけれど、『ライオン・キング』などミュージカルの分野でも才能を存分に発揮している。耳に残るキャッチーさがありながら、情感たっぷりのドラマティックな名曲揃い。映画とはまた違う感動が味わえる傑作だ。ボクシングの練習に行こうとしたビリーは、たまたまバレエのレッスンに遭遇。作品の背景にあるのが、イギリスで実際にあった炭鉱不況。バレエをやることを父親に反対されたビリーが、怒りの感情を爆発させて踊る「Angry Dance」は、劇中の名場面。大人になったビリーと少年ビリーとが踊る幻想的で美しい場面も見応えあり。ビリーの親友・マイケルは天真爛漫なキャラクター。ふたりの友情を感じる場面も。2020年公演より(撮影:田中亜紀)難関オーディションをくぐり抜けた今年のビリーはこの4人!左から浅田良舞(りょうま)さん、石黒瑛土(えいと)さん、井上宇一郎(ういちろう)さん、春山嘉夢一(かむい)さん。撮影:引地信彦この大作の鍵となるのは、もちろん主人公のビリーの存在。それだけに、ビリー役のキャスティングはかなり慎重に進められた。海外からクリエイティブスタッフが来日し、1375名の応募者の中からまず11名が選出され、そこからレッスン形式で長期オーディションが行われた。難関をくぐり抜けた精鋭たちに役への想いを聞いた。ひとつひとつの感情を演技でしっかり伝えたい。石黒瑛土(2012年9月生まれ)。撮影:加藤春日バレエのコンクールに出ていたときにオーディションのことを知ったんですが、舞台を観たらものすごくパワーをもらって、自分もビリーになれたらと思いました。僕は小さいときからお兄ちゃんと一緒にバレエのビデオを見たりバレエが大好きだったから、そこにすごく共感しました。お客様の前で踊りを見せたときに、会場の空気が変わっていくのが好きです。まだ歌は難しいですが、頑張って自分の限界に挑戦していきたいし、演技でひとつひとつの感情がしっかり伝えられるよう、最高のビリーを目指したいです。将来の目標はパリ・オペラ座バレエ団のプリンシパル!…言っちゃったからには絶対にならないとね。バレエを始めたときからビリーになりたかったです。春山嘉夢一(2011年1月生まれ)。撮影:加藤春日小学校1年生でバレエを始めたんですが、そのときに観たビリーに感動して、自分も絶対になりたいと思いました。ビリーは、そのときの自分に重なる部分もあったし、憧れや夢、目標でもあって。夢を諦めないのは僕もビリーと同じ。幼稚園の頃、逆上がりができなくて家でずっと練習していたそうで、その頃から、できるまでやり続けるタイプです。今は稽古中ですが、この時間がずっと続いたらいいのにって思うくらい毎日が楽しいです。タップも、重心の置き方によって重い音が出たり、クリーンな音になったり、勉強になることばかり。僕の夢は、バレエ留学することですが、ビリーという役を通して、頑張れば夢が叶うという希望をお客様に伝えたいです。毎回やるたびに新しい発見があるのが楽しい。浅田良舞(2012年5月生まれ)。撮影:加藤春日通っているバレエスクールにビリーになった人がこれまで2人いて、自分も3人目になってみたいと思ったのがオーディションを受けた理由です。役の感情で怒るのは難しいけれど、これまでの自分の怒った経験を思い出してちょっとずつビリーになっているところ。でも、ビリーとして踊っている時間はすごく楽しいです。もともと僕は大勢で踊る場面が好きなんですが、大人キャストの方たちと一緒に踊る場面は本当に楽しいです。物語の中でビリーが成長していくわけで、毎回ゼロに戻ってやるのは難しいけれど、やるたびに新しい発見があります。将来なりたいのはバレエダンサー。7歳下の弟もバレエをやっているので、いつか同じ舞台に立てたらと思っています。感情があふれすぎてしまうときがあるんです。井上宇一郎(2010年7月生まれ)。撮影:加藤春日母にオーディションを勧められたときは、人前で歌ったりお芝居をするなんて恥ずかしくてできないと思いました。でも、参加するうちに自分の負けず嫌いな部分が出てきて、絶対に受かりたい気持ちに変わりました。今は、怒りながら踊る「Angry Dance」の場面がとくに好きです。こんなふうに感情を表現する方法があるんだなって。ただ、たまに感情があふれすぎて、タップをうまく踏めないことがあるので、感情とのいいバランスを保てたらと思います。大人キャストの人たちが踊る場面は迫力がすごいです。稽古場で見たときには鳥肌が立ちました。いま目指しているのは海外で活躍するダンサーですが、教えるのも好きなので、いつかは先生になりたいです。Daiwa House presents ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』オープニング公演7月27日(土)~8月1日(木)本公演8月2日(金)~10月26日(土)池袋・東京建物 Brillia HALL脚本・歌詞/リー・ホール演出/スティーヴン・ダルドリー音楽/エルトン・ジョンS席1万5000円A席1万2000円B席9000円(土・日・祝日は+500円)ホリプロチケットセンター TEL:03・3490・4949(平日11:00~18:00)大阪公演あり。※『anan』2024年7月31日号より。取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2024年07月30日バズ・ラーマン監督による名作映画が、煌びやかなマッシュ・アップ・ミュージカルとして、装いも新たに舞台へと蘇った『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』。音楽は、オッフェンバックからエルトン・ジョンにレディ・ガガまで、160年以上にわたるポピュラーミュージック約70曲が散りばめられている。2019年に開幕したブロードウェイ公演は2020年のトニー賞で10冠を達成。ミュージカル『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』2023年公演より写真提供:東宝演劇部豪華絢爛な衣裳とセット、オーディションで選ばれた人気と実力を兼ね備えた俳優たち、さらに訳詞は、松任谷由実を筆頭とする総勢17人の豪華アーティストが提供。……と、注目ポイント満載のなかで幕を開け、昨年の日本ミュージカル界の話題をさらった初演から1年をあけずして、全く同じキャストによって再演されることとなり、6月20日(木)に帝国劇場で初日を迎える。サティーン役/左:望海風斗、右:平原綾香写真提供:東宝演劇部クリスチャン役/左:井上芳雄、右:甲斐翔真写真提供:東宝演劇部舞台は1899年のパリ。ナイトクラブ「ムーラン・ルージュ」の花形スターのサティーン(望海風斗/平原綾香)と、アメリカから来た作曲家志望のクリスチャン(井上芳雄/甲斐翔真)は激しい恋に落ちる。だがクラブは経営難に陥っており、パトロンが必要だと考えたオーナーのハロルド・ジドラー(橋本さとし/松村雄基)がサティーンに引き合わせたのは、望むものはすべて金で買えると思っている貴族のモンロス公爵(伊礼彼方/K)。クリスチャンは、画家のロートレック(上野哲也/上川一哉)やタンゴダンサーのサンティアゴ(中井智彦/中河内雅貴)と共にミュージカルショーを作り、クラブの舞台にかけて窮状を救うことで、サティーンを取り戻そうとするのだが――。ミュージカル『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』2023年公演より写真提供:東宝演劇部めくるめく空間のなかで描かれるのは、「真実」「美しさ」「自由」そして「愛」の物語。一大スペクタクルエンターテインメントでありながら、感動的なドラマでもある『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』は、今年も日本ミュージカル界の話題をさらうことだろう。ミュージカル『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』2023年公演より写真提供:東宝演劇部<公演情報>『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』出演:※各役50音順サティーン:望海風斗 / 平原綾香クリスチャン:井上芳雄 / 甲斐翔真ハロルド・ジドラー:橋本さとし / 松村雄基トゥールーズ=ロートレック:上野哲也 / 上川一哉デューク(モンロス公爵):伊礼彼方 / Kサンティアゴ:中井智彦 / 中河内雅貴ニニ:加賀楓 / 藤森蓮華ラ・ショコラ:菅谷真理恵 / 鈴木瑛美子アラビア:磯部杏莉 / MARIA-Eベイビードール:大音智海 / シュート・チェン【アンサンブル(E) / スウィング(S)】※50音順ICHI(E) / 乾直樹(E) / 加島茜(E) / 加藤さや香(E) / 加藤翔多郎(E) / 酒井航(E) / 篠本りの(S) / 杉原由梨乃(E) / 仙名立宗(E)高橋伊久磨(E) / 田川景一(E) / 田口恵那(E) / 茶谷健太(S) / 富田亜希(E) / 平井琴望(E) / 堀田健斗(S) / 三岳慎之助(E)宮河愛一郎(ダンスキャプテン E) / 米島史子(S) / ロビンソン春輝(S) / 和田真依(S)【東京公演】2024年6月20日(木)~8月7日(水)会場:帝国劇場【大阪公演】2024年9月14日(土)~28日(土)会場:梅田芸術劇場メインホールチケット情報:()公式サイト:
2024年06月19日シャム(現在のタイ)の王様(北村一輝)と、その子供たちの家庭教師として雇い入れられたイギリス人女性・アンナとの、人種や身分を超えた愛を描いた『王様と私』。約70年前にNYで初演された後、映画化されるなど名作として知られる。日本でも何度も上演されてきたミュージカルだが、今回アンナを演じるのが明日海りおさん。「何もかもが違う人たちが心を通わせわかり合う、大人の物語です」「お話をいただくまでは、王様とアンナが踊る『Shall We Dance?』の場面の印象が強かったこともあり、華やかでエレガントなハッピーなミュージカルだと思っていました。でもストーリーには、身分の差や人種・文化の違いなどが描かれていて、悲劇も盛り込まれているんです。何もかもがまったく違う正反対の人たちが、いろんなものを乗り越えて、最終的にわかり合う。恋愛とかそういうものを超えて、人と人とが心を通わせることで生まれるものを描いた、すごく大人な作品なんだなと思いました」とはいえ、70年以上前に書かれた作品だけに、当時とは世相も変わり価値観は大きく変化している。今回演出を手がける小林香さんは、上演に際し「今の時代にこの作品をやる意義がある」と語っている。「タイが舞台で、初演当時は欧米の方々にとって新鮮に映ったでしょうし、イギリスと対比して誇張された部分もあったと思います。でも歴史を調べてみると、じつはタイの王様は進んで自国に近代化を取り入れようとされていて、科学や宗教などについても学んでいらした方だったそうで、今回の舞台でも、未開の野蛮な王ではないんです。一方のアンナも、イギリス人とはいえ優雅な身分ではなく、一介のシングルマザーで。そのあたりの描かれ方は、新しくなっているはずです。逆に難しいと感じているのは、華やかな楽曲の多いミュージカルなので、どうしても動きや言い回しが華やかなものになりがちなんですよね。小林さんが『もっと普通でいい』とおっしゃるので、今まだそこの塩梅を探っているところです」王様を演じる北村さんは、なんとミュージカル初挑戦。俳優を始めた当初に北村さんが歌った歌声を聴いていたプロデューサーからの熱心なオファーによって実現した。「とても丁寧にお芝居を作られる方という印象です。ミュージカルに出演されるのが初めてということもあり、いろんな動きのパターンを試しては舞台でどう見えるのか、時間をかけて納得するところを探っていこうとされている。北村さんと演出の小林さんが意見を戦わせている横で、なるほどなぁと聞いていることが多いのですが、たまに突然こちらの意見を求められるので、そのたびに私は頭をフル回転。とても熱心に所作や衣裳のことを聞いてこられることもあり、私も遠慮なく意見を言わせていただいています」明日海さん自身も、千秋楽を迎えるまで、つねに役と向き合い思考し続ける、諦めることを知らない人。「回を重ねるうちに周りの方々の役の密度がどんどん濃くなって、新しく感じることや発見があったり、本番が始まってお客様が入ることで見えてくることもありますし」アンナとしては「勇気があって愛情深いところが描けたら」と話す。「シャムの国に来てすぐの頃から王様に自分の意見をどんどん言うんですが、ただの気の強い女性には見えたくないんです。相手のことを想うがゆえの、揺るがない心の強さや奥ゆかしさも大切に演じたいです」ミュージカル『王様と私』1860年代、欧米諸国が世界各国を次々植民地化していた時代、シャムの国王(北村)は、子供たちに西洋式の教育を受けさせようとイギリス人の家庭教師・アンナ(明日海)を雇う。当初は対立するふたりだったが…。4月9日(火)~30日(火)日比谷・日生劇場音楽/リチャード・ロジャース脚本・歌詞/オスカー・ハマースタインII翻訳・訳詞・演出/小林香振付/エミリー・モルトビー出演/北村一輝、明日海りおほかS席1万5000円A席1万円B席5000円(土・日・祝日、千秋楽は+500円)東宝テレザーブ TEL:03・3201・7777大阪公演あり。あすみ・りお1985年6月26日生まれ、静岡県出身。2014年から’19年まで宝塚歌劇団花組トップスターを務め、退団後はドラマにも活躍の場を広げる。近作にドラマ『グレイトギフト』『推しを召し上がれ~広報ガールのまろやかな日々~』など。ベスト¥49,500スカート¥69,300(共にウジョー/エム TEL:03・6721・0406)イヤーカフ¥24,200(ブランイリス/ブランイリストーキョー TEL:03・6434・0210)シャツ、パンプスはスタイリスト私物※『anan』2024年4月10日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・大沼こずえ(eleven.)ヘア&メイク・中村未幸インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2024年04月09日『シュレック・ザ・ミュージカル』や『ファン・ホーム』、そして昨年のトニー賞でミュージカル作品賞やオリジナル楽曲賞などに輝いた『キンバリー・アキンボ』でも知られる作曲家ジニーン・テソーリが音楽を手掛け、1997年にオフ・ブロードウェイで初演された『VIOLET』 。2014年には別演出によりブロードウェイでも上演されたミュージカルを、藤田俊太郎が演出したのは2019年、梅田芸術劇場が英国チャリングクロス劇場と共同で企画・製作・上演するプロジェクトでのことだった。藤田が単身渡英して作り上げた「英国キャスト版」はオフ・ウエストエンドで好評を博し、翌年4月には同じ演出コンセプトによる「日本キャスト版」が日本で上演される予定となっていたが、コロナ禍により全公演中止に。一部内容を変更して9月に上演を果たしたものの、3日間限定の公演だったため“幻の作品”となっていた。その待望の再演が、本日4月7日(日)に東京芸術劇場プレイハウスで開幕。主人公ヴァイオレット役に、ミュージカル初挑戦の三浦透子と進境著しい屋比久知奈(Wキャスト)を新たに迎えての上演だ。左から)黒人兵士フリック役:東啓介、白人兵士モンティ役:立石俊樹舞台は1964年のアメリカ南部。幼い頃に父親(spi)による不慮の事故で顔に大きな傷を負い、25歳の今まで人目を避けて暮らしていたヴァイオレット(三浦/屋比久)は、決意の表情でノースカロライナのバス停にいる。「あらゆる傷を癒やす」と噂の“奇跡の伝道師”(原田優一)に会うため、1500キロ西のオクラホマ州タルサまで、人生初の旅に出ようとしているのだ。乗り込んだ長距離バスの中で黒人兵士フリック(東啓介)、白人兵士モンティ(立石俊樹)、老婦人(樹里咲穂)ら、さまざまな価値観をもつ人々に出会い、少しずつ変化していくヴァイオレット。長い旅の先に、彼女が辿り着く境地とは――。今回は、2019年の英国公演にはあったものの、2020年の日本公演ではコロナ禍により叶わなかった、「オンステージシート」が登場することも話題のひとつ。休憩なし130分の公演を舞台上で体験したら、ヴァイオレットと一緒に旅をしているような気分になれそうだ。ミュージカル『VIOLET』 制作発表記者会見より取材・文:熊田音子<公演情報>ミュージカル『VIOLET』音楽:ジニーン・テソーリ脚本・歌詞:ブライアン・クロウリー原作:ドリス・ベッツ『The Ugliest Pilgrim』演出:藤田俊太郎出演:三浦透子/屋比久知奈(Wキャスト)東啓介 立石俊樹sara 若林星弥 森山大輔 谷口ゆうな 樹里咲穂 原田優一 spi【東京公演】2024年4月7日(日)~4月21日(日)会場:東京芸術劇場プレイハウス【大阪公演】2024年4月27日(土)~4月29日(月・祝)会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティチケット情報:()公式サイト:
2024年04月07日澄んだ力強い歌声と、小柄な体から溢れ出るようなエネルギーを感じさせる演技で、ミュージカル界で高い評価を受けている屋比久知奈さん。次に控えるミュージカル『VIOLET』は、子供時代に顔に大きなケガを負ったヴァイオレットが、あらゆる傷を治す奇跡のテレビ伝道師に会うために旅をする物語。「自分の経験や感情を役と繋げながらできるだけ生身で役に臨めたら」「前回の公演を拝見したときに、曲もお話も素敵だし、共感させられるところがとても多かったんです。今回自分がやることになり、嬉しさのワクワクと、責任に対するドキドキがせめぎ合っている感じです」ヴァイオレットは、アメリカ南部の片田舎に生まれ、西に向けてバスで1500kmの旅をする。「明るさと闇とが行き来する作品だと感じています。でも人間の中には、外に見せるものと内に抱えたものとが混在していて、それこそが人間らしい部分でもある。ヴァイオレットは、顔の傷のコンプレックスから、すぐに斜に構えたり内にこもってしまったりするんです。でもその一方で、テレビ伝道師が傷を治してくれると信じて疑わない純粋さとか、顔にも心にも傷を負いながらも前に進もうとするポジティブさもある。今は役を作り込むより、自分の経験や感情と繋げながら、できるだけ生身のまま役に臨むことが役の魅力を浮かび上がらせる気がしていて。どうしたら舞台で自由になれるかを必死に考えているところです」稽古中は、役に関してあれこれ考えるが、本番が始まると感覚優先。「沖縄のなんくるないさ精神みたいなところがあるのかも」と笑う。ミュージカル『ミス・サイゴン』での、全身で役に飛び込むようなパッション溢れるキム役が印象深い。「あの役は、自分の中でも感覚的に無理が少ない作品だったこともあって、気づいたら猪突猛進になっていた気がします。今回も、最初は考えながらやらないといけないけれど、ストーリーが進むにつれてなりふり構っていられないポイントがある作品だと思うし、逆にそこに到達しないといけない役な気がするんです」その手助けをしてくれるのが歌。「役の心の流れとか、どこで喜びや悲しみが爆発するのかを音楽が教えてくれるんです。音楽に逆らわず、メロディに乗ると自然と笑顔になったり涙が出たり…。キムのときもですが、楽曲を体に染み込ませることで、逆にいろんなことを手放して自由になって、役として見えてくるものがある。ヴァイオレットもその到達点を目指したいです」ミュージカル『VIOLET』1964年、アメリカ南部の片田舎で育ったヴァイオレット(三浦・屋比久/Wキャスト)は、幼い頃に父親の過失で負った顔の傷を治してもらうため、人生初の旅に出るが…。4月7日(日)~21日(日)池袋・東京芸術劇場 プレイハウス音楽/ジニーン・テソーリ脚本・歌詞/ブライアン・クロウリー原作/ドリス・ベッツ『The Ugliest Pilgrim』演出/藤田俊太郎出演/三浦透子・屋比久知奈(Wキャスト)、東啓介、立石俊樹ほかS席1万3500円A席1万1500円ほか梅田芸術劇場TEL:0570・077・039(10:00~18:00)大阪、福岡、宮城公演あり。やびく・ともな1994年6月6日生まれ、沖縄県出身。映画『モアナと伝説の海』モアナの吹き替えで注目を浴びる。昨年、ミュージカル『ジェーン・エア』に主演したほか、『Play a Life』などに出演。※『anan』2024年4月3日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・武部千里インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2024年04月01日銀行強盗に遭遇した13人の人々。強盗が彼らに突きつけたのは、“自分にとって最も思い入れのあるものを差し出せ”という要求。花總まりさんが舞台『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』で演じるのは、強盗に魂の51%を奪われ、タイトルの通り、事件以降、少しずつ縮んでいく妻のステイシー。「カンパニー一丸となって総合芸術で見せていくものに」「普段の生活では想像できないようなお話なので、この世の中にこんな発想をする方がいるんだって驚きました。自分が縮むこともですし、エピソードがすべて奇想天外です」ステイシー以外の12人の被害者たちも、年老いた母親が98人に分裂したり、足に彫ったタトゥーのライオンに四六時中追いかけ回されたり、奇妙な出来事に悩まされる。ステイシーは最終的に61mmまで縮むそうだけど、それらを舞台でどう表現するのかも気になるところ。「演出のG2さんの頭の中には、そこはすでに明確にできていて、これから現場で作り上げていくところです。G2さんがおっしゃっているのは、映像で表現するのは簡単だけれど、舞台だからこそできる見せ方や舞台ならではのお客様との一体感で立ち上がっていく世界を大事にしたいということ。振付と音楽とセットと照明と…カンパニー一丸となって総合芸術で見せていくものになってくると思います。私たち俳優としては、そのシーンに行き着くまでに、いかにお客様を物語の中に入り込ませることができるかも問われてくるのかなと思っています」元の状態に回復する方法は、自ら見つけていかなければならない。「事件に遭った人たちに起きる被害の内容がそれぞれに異なるんですが、それがなぜなのか、何を意図しているのか、よくわからないんですよね。解決の方法もひとりひとり違っていて、自分でそれを探さなきゃいけない。なかには成功する人もいれば、残念ながら回復しないままというパターンもあって、それを深読みしていく面白さもあります。でも物語の中心には、作中では“僕”として登場する夫とステイシーの夫婦の物語があって、ほっこりしたり、何か考えさせられたりする奥深い作品だと思います」夫を演じるのは谷原章介さん。「G2さんの意図として、ステイシーと夫との関係性をきちんと作っていきたいというのがあるようです。決定的に何かうまくいかないところがあるわけではないけれど、どこかすれ違ってしまっていてギクシャクしている。今の時点では、一歩間違えると仲のいいジャレ合いみたいにも見えてしまうから、そこはちょっと工夫してほしいと言われていますので、微妙なニュアンスを大事にしながら演じていきたいです」花總さんというと、『エリザベート』や『マリー・アントワネット』などのタイトルロールを数多く演じてきたミュージカル界の至宝的存在。今作にも歌唱シーンはあるそうだが、近年は等身大の女性を演じる現代劇や、テンポのいい会話で展開されるドタバタコメディなど、さまざまなストレートプレイ作品に挑戦し、新たな魅力を開花させている。「これまでミュージカルでは時代ものというか…歴史上の人物を演じることが多かったんですよね。そういう意味で言うと、ストレートプレイではこれまであまりやってこなかったような役柄にチャレンジさせていただくことが多いですよね。いつまでも同じ役をやり続けられるわけではないし、歌のないお芝居の奥深さをもっと知りたいとも思うんです。今できるときに新しいことにチャレンジしていかないと自分が臆病になっていっちゃいそうな気がするので、どんどん新しいことに挑戦して引き出しを増やしていきたいです」『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』銀行強盗に遭ってから、自分が少しずつ縮み始めていることに気づいたステイシー(花總)。8日後に自分は消えてしまうかもしれない、という状況に陥ったことをきっかけに、すれ違っていた夫(谷原)との関係も変化してゆき――。4月1日(月)~14日(日)日本青年館ホール原作/アンドリュー・カウフマン脚本・演出/G2出演/花總まり、谷原章介、平埜生成、入山法子、栗原英雄ほかS席1万1800円A席9800円U-25当日引換券5000円公演事務局 TEL:0570・002・029(平日10:30~18:30)大阪、名古屋公演あり。はなふさ・まり1973年2月28日生まれ、東京都出身。宝塚歌劇団在団中、トップ娘役として日本初演となったミュージカル『エリザベート』でタイトルロールを演じるなど、高い歌唱力と演技力で注目される。退団後も『レディ・ベス』『マリー・アントワネット』など数々の大作で主演を務めている。ブラウス¥74,800スカート¥57,200(共にジェイドット 自由が丘八雲店 TEL:080・3930・5171)※『anan』2024年4月3日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・戸野塚かおるヘア&メイク・野田智子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2024年03月31日2024年12月、上海で世界初演されるミュージカル『インファナル・アフェア』の演出・振付を、長谷川寧(ミュージカル『ピーター・パン』、ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』ほか演出・振付担当)が手掛けることが発表された。長谷川は、2018年から中国全土で上演している『白夜行』『人間失格』の演出・振付を手掛け、2023年11月15日に開催された2023北京・天橋ミュージカル年間式典では、影響力のあるミュージカル作品賞・年間優秀ミュージカル演出家賞・年間優秀ミュージカル振付家賞などを受賞した。新作ミュージカル『インファナル・アフェア』は、2002年にアンディ・ラウとトニー・レオンが主演した香港の映画作品で、香港ノワールの代表的作品。映画は第一部公開後、全3部作となり大反響を巻き起こし、2006年にはマーティン・スコセッシ監督によるハリウッドリメイク作品『ディパーテッド』がアカデミー賞作品賞を受賞。日本でも本作をモチーフにしたテレビドラマ『ダブルフェイス』(香川照之・西島秀俊W主演)が製作された。世界中で愛された本作のミュージカル化プロジェクトには、国際的な布陣が集結。脚本には、韓国ミュージカル『フランケンシュタイン』『ベン・ハー』『ベルサイユのばら』などのワン・ヨンボム、音楽にはフレンチミュージカル『赤と黒』『ロックオペラ モーツァルト』『1789:バスティーユの恋人』などのウィリアム・ルソー、作詞にはGMAゴールデンメロディアワードにて第28回「年間最優秀アルバム賞」にノミネートされるなど注目の歌手・音楽プロデューサー・ソングライターの許鈞がそれぞれ参加する。長谷川は「中国で3度目のミュージカルを作ることになりました。今回は香港ノワールの名作映画の舞台化になりますが、これまで小説や漫画原作の作品はやってきましたが、原作が映画スタートの作品は初めてで、これもまた新たな挑戦となります。映画は素晴らしい作品であることは間違いないので、銀幕上に映る彼らを新たにどう舞台上に甦らせるか、ご期待いただきたい」とコメントしている。<長谷川寧 プロフィール>Photo by Marc Doradzilo作家・演出家・振付家・パフォーマー。2003年冨士山アネット(フジヤマアネット)設立。異ジャンルとのコラボレーションを通じ本質を見詰め直す「疑·ジャンル」をテーマに国内外にて活動中。17年ベルリン・Theatertreffen International Forumに招聘、19年台北國際藝術村でのレジデンス制作、20年國家兩廳院(National Theater and Concert Hal,Taipei)IDEA’s LAB.参加、21年KYOTO CHOREOGRAPHY AWARDファイナリスト、22年ELECTRICJAPAN2022(The Coronet Theatre/LONDON)招聘、23年『白夜行』『人間失格』にて北京・天橋音楽劇年度盛典にて優秀演出賞・優秀振付賞他、作品が多数受賞。近年の演出·振付作品として『死刑執行中脱獄進行中』、『歌劇BLACKJACK』の他、国内でのミュージカル演出·振付作品として『ピーター・パン』、『ジョジョの奇妙な冒険ファントムブラッド』。中国では染空間ミュージカル『白夜行』『人間失格』が現在も全国ツアー継続中。振付家としてフジファブリック、bonobos、EGO-WRAPPIN’等ミュージシャンへの振付の他、Disney+スターオリジナル『ガンニバル』、映画『イチケイのカラス』、SoftBankのCM等映像作品にも多数参加。国内外の活動を軸に新たなアジアのヴィジョンを更新すべく精力的に活動中。<公演情報>ミュージカル『インファナル・アフェア』演出・振付:長谷川寧脚本:ワン・ヨンボム音楽:ウィリアム・ルソー歌詞:許鈞2024年12月 上海にて世界初演
2024年03月22日あらゆるエンターテインメントの中でも、実際に見聞きできる『生』の体験は、格別なもの。ミュージカルやコンサートなど、その場で体感して得る感動は何にも代えがたく、多くの人が会場まで足を運びたいと考えます。ミュージカル『ジョジョ』公演中止に憤りの声2024年2月4日、東宝株式会社がウェブサイトとX(Twitter)アカウントを更新。同月6日から東京都千代田区の帝国劇場で開催を予定していたミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険ファントムブラッド』を一部中止することを発表しました。理由は「開幕準備に想定以上の時間を要すこととなり、万全の状態で公演をお届けすることが難しいため」とのこと。初日含む4公演が中止になるという開催直前の知らせに、楽しみにしていたファンから、悲しみや憤りの声などが上がりました。※写真はイメージ公演のチケットを買った人の中には、忙しい中でスケジュールを確保したり、遠方から来るために宿泊先を予約したりした人もいたでしょう。天候状況や災害、感染症対策などのやむを得ない理由ではなく、「準備が万全ではない」というだけの説明と突然の払い戻しの知らせに、多くの人がショックを受けたようです。同月6日、これを受けて東宝株式会社は改めて謝罪文を公開しました。2月4日に、弊社ホームページ及びX(旧ツイッター)において急ぎお知らせ致しましたとおり、ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険ファントムブラッド』につきましては、2月6日から8日までの合計4公演を中止させていただきました。この度の公演中止は私ども東宝株式会社の本公演製作における見通しの甘さ、製作体制の不行き届きが招いた結果でございます。ご観劇を楽しみにされていたお客様をはじめすべての関係者の皆様に心より深くお詫び申し上げます。また、公演中止のご案内が公演日の直前となった結果、お客様に多大なご迷惑をおかけ致しましたこと、公演中止に関する当初のご説明に至らない点があり、多くのお客様にご心配、ご迷惑をおかけ致しましたことにつきましても、重ねてお詫び申し上げます。ジョジョの奇妙な冒険ファントムブラッドーより引用また、公演中止に至った経緯とチケット購入者への補償についても説明。チケット購入者には、チケット代金の払い戻しのほか、販売手数料とシステム利用料、そして公演中止発表以前に手配した交通費・宿泊費もしくはキャンセル料金を同社で負担するとしています。本作品については、弊社製作体制のもと、その複雑な演出プランに対応するための確認作業が想定以上に必要となったことなどから、稽古の進行が予定より遅れておりました。帝国劇場における舞台上での稽古開始後も、ぎりぎりまで、予定通りの初日に向けて一同で力を尽くして参りましたが、さらなる修正・見直し等が発生するなどしたことから、進行の遅れを挽回することができず、協議を重ねた結果、スタッフ・キャストの安全確保の観点からも、初日を延期し、上記4公演を中止せざるを得ないという判断に至りました。かかる事態は、全くもってあってはならないことであり、弊社ではその責任を重く受け止めております。ジョジョの奇妙な冒険ファントムブラッドーより引用同社は今回の公演中止に関して「まったくもってあってはならないことであり、その責任を重く受け止める」と伝えています。この件について、公演を楽しみにしていたファンをはじめ、さまざまな人が意見を寄せました。・この対応は当然だと思う。お金は返ってきても、楽しみにしていた気持ちは戻らないからね…。・コロナ禍で公演中止を当たり前にしちゃったけど、制作側の都合で中止をするならこれくらい補償をする覚悟でやってほしい。・主催者側と客、お互いに誠実な関係でありたい。・納得のいく説明だったし、ここまでの対応をする前例を知らないから驚いた。誠実な対応だとは思う。直前での公演中止は、主催者側にとっても苦渋の決断であったはず。しかし、公演を楽しみにしていたファンの心の傷は、簡単に癒すことはできないでしょう。客がルールを守ってチケットを購入したり観劇をしたりするように、主催者側にも平時から誠実な対応が求められるといえます。この件は、演劇好きだけでなく、多くのエンターテインメントのファンが関心を寄せたようです。[文・構成/grape編集部]
2024年02月07日オリジナルミュージカル『のだめカンタービレ』の脚本・演出、翻訳ミュージカル『ファースト・デート』『High Fidelity』の訳詞・翻訳・演出、翻訳ミュージカル『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』の演出スーパーバイザー、『トッツィー』の演出補、『エブリ・ブリリアント・シング』の翻訳・演出、『カウントダウンミュージカルコンサート2023-2024』の構成・演出……。ここ1年の活動を取り出しただけでも目覚ましい活躍ぶりが分かる演出家、上田一豪が作・演出を務めるオリジナルミュージカル『Play a Life』が、本日2月7日(水)に東京・博品館劇場で幕を開ける。上田の主宰する劇団「Tip Tap」にて、2015年の初演以来繰り返し再演され、2023年にはテレビドラマ化もされた、劇団の代表作とも言える作品だ。上田一豪登場人物は、高校で非常勤講師を務める夫、元小学校教師の妻、夫が指導することになる教育実習生の3人だけ。夫婦はロビン・ウィリアムズ主演の映画『今を生きる』をきっかけに出会って結婚し、彼女は映画に憧れて教師となり、彼は俳優を志していた。だがいつの間にか妻は教師をやめ、夫は非常勤講師となり、二人の生活の間には一匹の猫。何が夫婦の生活を変えたのか? やはり『今を生きる』が好きだという実習生との関わりのなかで、その理由が少しずつ明かされていく――。出演は、佐藤隆紀(LE VELVETS)・平川めぐみ・屋比久知奈の「白猫チーム」と、相葉裕樹・松原凜子・豊原江理佳の「黒猫チーム」の2チーム制。平川は初演の実習生役から妻役への転身、ほかのメンバーは今回が初参加となる。1月に行われた稽古場取材会では、「黒猫チーム」が小澤時史作曲による美しいナンバーを披露した上で、「『生きる』というテーマは日常の中で考えることが少なくなっていると思いますが、この作品を観てそれを感じてもらえたら」(相葉)、「夫役の相葉さんと長年連れ添った夫婦の落ち着いた空気を出すことが重要」(松原)、「この作品との出会いが生きることに向き合うきっかけになれば」(豊原)とそれぞれにコメント。歌唱力にも演技力にも定評のある面々が織りなすドラマに期待が高まる。文:熊田音子<公演情報>ミュージカル『Play a Life』作・演出:上田一豪作曲:小澤時史【キャスト】白猫=佐藤隆紀(LE VELVETS)、平川めぐみ、屋比久知奈黒猫=相葉裕樹、松原凜子、豊原江理佳2024年2月7日(水)~2月12日(月・休)会場:東京・博品館劇場チケット情報:()公式サイト:
2024年02月07日撮影:鈴木健太 (C)プロジェクトラブライブ!スクールアイドルミュージカルラブライブ!シリーズのミュージカル作品『スクールアイドルミュージカル』の2024年公演が、2024年1月11日(木) に東京・THEATER MILANO-Zaで開幕した。本作は対立するふたつの伝統校を舞台に、アイドル活動を通して出会う10人の少女たちの夢への想いと変化を30曲以上の書き下ろし楽曲とともに描く、完全オリジナルストーリーの青春学園ミュージカル。2022年12月に東京、2023年1月に大阪で初演され、その後2023年8月に東京で上演された追加公演でも多くの評価を得て、今回の再演が決定した。さらなる可能性を広げるため、新たにWキャスト制度を採用した本公演の魅力を、公演前に行われたゲネプロの模様と合わせてレポートする。物語は、兵庫の進学校・椿咲花女子高校の理事長の娘で母親の期待に応えるために勉強を頑張りつつも密かにアイドルを応援している椿ルリカ(堀内まり菜)と、大阪の人気校・滝桜女学院の理事長の娘であり、芸能コース選抜アイドル部でセンターを務めながらも、まわりのプレッシャーから自分のやりたいことがわからなくなった滝沢アンズ(関根優那)の出会いが最初の大きな鍵となる。今回で3度目の公演ということもあり、初演から出演するオリジナルキャストたちの役への理解度がより深まったのか、芝居もさらなる進化が感じられた。特に本公演初日の出演キャストで行ったゲネプロでは、ルリカの椿咲花の仲良しメンバーたち、皇ユズハ(浅井七海)、北条ユキノ(杏ジュリア)、天草ヒカル(小山璃奈)、三笠マーヤ(佐藤美波)の4人も全員オリジナルキャストだからか、仲間同士でシンクロするような動きが見られたりと、これまで以上に仲の良い女子高生の雰囲気が見て取れた。ルリカがやりたいことを見つけ、みんなで夢中になっていくシーンでは、よりダイレクトに5人の楽しさが伝わってくる。コミカルなシーンもさらにのびのびとした表現になったことで、それぞれが演じるメンバーの愛らしさや魅力がアップしていた。新キャストが多い滝桜女学院メンバーのシーンでは、新キャストによる芝居のアプローチの変化を受けてオリジナルキャストの芝居も変化したのか、新たな発見があったシーンがいくつもあった。11日出演キャストのゲネプロのなかでは、新キャストの西田有愛が演じる来栖トアは、これまで以上にアンズへの憧れを感じさせ、第一幕序盤のアンズとのかけあいも先輩・後輩の絆が増しているように思えた。西田ひらりが演じるサヤカは爽やかな笑顔が印象的で、第二幕序盤の若槻ミスズ(西葉瑞希)や鈴賀レナ(三田美吹)と話すシーンでは、同級生同士ならではの気さくさが過去の公演よりも感じ取れた。その一方で、演者が変わっても、同じ人物を演じているからこそ変わらない魅力が見つけられることも。異なるキャストが演じることで、ルリカたち登場人物の個性がより浮き彫りになる印象を受けた。また、1月19日(金) までの本公演では、ペンライトやうちわを持ってメンバーたちのライブが楽しめる、恒例のカーテンコールスペシャルステージを実施。さらに公演最後の2日間、1月20日(土) と21日(日) は、スペシャルステージを拡大し、新規書き下ろし楽曲も披露される特別公演『文化祭&後夜祭スペシャル公演』の上演も行われる。■椿ルリカ役:堀内まり菜 コメントいよいよ初日を迎えます!一人ひとりのキャスト、関わってくださっている全員の力が合わさって、スクールアイドルミュージカルの世界がより鮮やかに進化したのを実感しています。初日から千秋楽まで、様々な組み合わせによる公演で、まさに一期一会の空間が生まれると思います。観に来てくださる皆様に、最高に幸せな時間をお届けできますように。観に行こうか迷っているという方も、ぜひ会いに来てください!“いま”の瞬間を一緒に過ごしましょう!■滝沢アンズ役:関根優那 コメント皆さんからの熱い応援をいただき、またスクミュの世界をお届けすることができて、感謝の気持ちでいっぱいです。そして、キラキラした夢のつまった特別な時間を皆さんともう一度過ごせることが本当に嬉しいです!さらにパワーアップした姿と、よりスクミュの世界を好きになっていただけるよう、みんなと、アンズちゃんと共に精一杯頑張ります。私たちの想いを、劇場で直接受け取ってください!撮影:鈴木健太<公演情報>THEATERMILANO-Zaオープニングシリーズ『スクールアイドルミュージカル』原作:矢立肇原案:公野櫻子脚本 / 演出 / 振付:岸本功喜作曲 / 編曲 / 音楽監督 / 歌唱指導:小島良太【出演】椿ルリカ:堀内まり菜皇ユズハ:浅井七海 / 鈴木まゆり(Wキャスト)北条ユキノ:杏ジュリア / 寺田光(Wキャスト)天草ヒカル:小山璃奈 / 春名真依(Wキャスト)三笠マーヤ:佐藤美波 / 松澤可苑(Wキャスト)滝沢アンズ:関根優那若槻ミスズ:西葉瑞希 / 南野巴那(Wキャスト)来栖トア:黒木美佑 / 西田有愛(Wキャスト)鈴賀レナ:三田美吹 / 加藤夕夏(Wキャスト)晴風サヤカ:西田ひらり / 山本愛梨(Wキャスト)椿 マドカ:蒼乃夕妃滝沢キョウカ:岡村さやか金子楓 / 藤本くるみ / 古沢朋恵 / 森田佳花 / 森本さくら / 森本めい / 渡辺七海 / 渡来美友【公演日程】2024年1月11日(木)~21日(日) 東京・THEATER MILANO-Zaチケット情報:()公式サイト:プロジェクトラブライブ!スクールアイドルミュージカル
2024年01月11日ヒット曲『手紙 ~拝啓 十五の君へ~』『サクラ色』などで知られ、2014年より日本での活動休止していた、歌手のアンジェラ・アキさん。2023年11月22日に、日本での活動を再開することを発表しました。アンジェラ・アキ、10年ぶりに日本再始動!アンジェラ・アキさんは、2024年5月から日本全国で上演されるミュージカル作品『この世界の片隅に』の音楽を担当。全面的に音楽を手掛けたこの作品の発表に合わせて、日本での活動再開を発表することになりました。同年2月7日には、ミュージカルのために書き下ろし、自らリアレンジと歌唱をした楽曲『この世界のあちこちに』を配信リリースすることも決定。日本でのリリースは、2014年3月にリリースしたベスト盤『TAPESTRY OF SONGS -THE BEST OF ANGELA AKI』以来で、新曲としては2013年7月リリースのシングル『夢の終わり 愛の始まり』以来、約10年ぶりとなります。約10年ぶりの日本での再始動に関して、アンジェラ・アキさんは以下のようにコメントしました。この度、『この世界の片隅で』ミュージカルに音楽担当として参加させて頂く事になりました。ミュージカルの音楽作家になりたくて、10年前にアメリカの音楽大学に入学し、作曲を学び直しました。その学びの体験を経て、この素晴らしい作品に巡り会えた事を心から光栄に思っています。そして、この作品の発表をもって日本での活動を再開させて頂きます。シンガー・ソングライターとして曲を書くことと、ミュージカル音楽作家として曲を書くこと。その一番大きな違いは、視点です。シンガー・ソングライターとして曲を作るときは私の個人的な視点で書きますが、ミュージカルの場合はキャラクターの視点。そのキャラクターがどの場面で何を感じているのか、その視点になって、言葉ではなくまず音で考えてみる。そのときにどんな音が鳴っているのが正しいのかを探していく。難しいことではあったけれど、ものすごくやりがいを感じている自分がいました。ミュージカルは総合芸術。関わる全員が答えを探し、何度も書き直したりしながら一緒に作品を作り上げる。この喜び、この経験は、一回やって“楽しかったな”で終われるようなものではありません。私は日本語にこだわりながら、ミュージカル音楽を一生作り続けていきたい。そう思っています。アンジェラ・アキさんは、ミュージカル音楽作家になりたくて、アメリカの音楽大学で作曲を学び直していたとのこと。「日本語にこだわりながら、ミュージカル音楽を一生作り続けていきたい」という言葉からは、本人の強い意志を感じますね。ネットでは、アンジェラ・アキさんの日本再始動について、ファンからは歓喜の声が上がっています。・おかえりなさい。ずっと待っていました!・また日本で活躍してくれるなんて、本当に嬉しい!いつもアンジーの曲に支えられています。ライブがあったら行きたいな。・やったー!日本での活動、心から楽しみにしています。10年間アメリカで生活をしながら、さまざまな角度で音楽と向かい合ってきたというアンジェラ・アキさん。今後、パワーアップしたアンジェラ・アキさんが、素敵な音楽を届けてくれることを楽しみにしたいですね![文・構成/grape編集部]
2023年11月22日2023年10月17日、俳優の上野樹里さんがInstagramを更新。同日現在公演されている、上野さんが主演のミュージカル『のだめカンタービレ』で、俳優の玉木宏さんとの写真を投稿し、話題になっています。『のだめコンビ』の写真に反響上野さんと玉木さんは、2006年にフジテレビ系で連続ドラマ化され、2009~2010年には二部作で映画化された『のだめカンタービレ』で共演した仲。上野さんが野田恵役、玉木さんが千秋真一役でダブル主演を演じた同作品は、原作漫画通りのコメディ感あふれる掛け合いや、2人の恋模様が忠実に再現されていたとあり、大ヒットしました。あれから10年以上の月日が経ち、2023年10月からミュージカルとしてよみがえった『のだめカンタービレ』で、上野さんは再び野田恵役を演じることになったのです。東京公演の折り返しの日である同月16日、昼公演を観賞してくれていたという玉木さんと再会した気持ちを、次のようにつづっています。今日はVIPなゲストが‼️(10/16.マチネ)玉木宏さんです。折り返しの日に元気満タンになりました「よくやってるよ」って。「懐かしくて 思い出して 涙が出たよ」って。差し入れまで、はうん〜ありがとうございマス_juri_art_ーより引用玉木さんに「懐かしくて思い出して涙が出た」という感想をもらったという、上野さん。互いにドラマや映画で共演していた当時を思い出し、こみ上げるものがあったのでしょう。上野さんが公開した写真には、玉木さんはもちろん、『のだめカンタービレ』のドラマと映画で共演した竹中直人さんを含めた、豪華俳優陣が写っていました。「最後の1枚は、『のだめ』からドラマファンの人たちへ、サービスカットです」と、トリミングしたという玉木さんとのツーショットも投稿されています。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 上野樹里(@_juri_art_)がシェアした投稿 上野さんと玉木さんの『のだめコンビ』が好きなファンには、たまらないエピソードと写真に、歓喜の声が上がりました。・のだめと千秋先輩のコンビに、キュンとした!最高です!・大好きな2人…鼻血が出ちゃう!素敵なツーショット、ありがとうございます!・久々に、上野さんと玉木さんが並んでいる姿に涙があふれました。この写真は嬉しすぎるよ~!上野さんは、玉木さんもとい『千秋先輩』の応援を胸に、『のだめカンタービレ』のミュージカルを走り切ることでしょう![文・構成/grape編集部]
2023年10月17日主人公は、容姿端麗で武勇に優れ、頭が切れるが敵対すれば容赦ないイタリアンマフィアの相談役を務める弁護士。Netflixで人気の韓国ドラマ『ヴィンチェンツォ』が世界初のミュージカル化。そのタイトルロールを演じるのが、舞台『刀剣乱舞』などで活躍する和田雅成さん。原作ドラマをリスペクトしつつも、自分の中でのリアリティを重視したい。「ギャップが面白いというのが第一印象でした。マフィアの非情なシーンもありつつ、物語の中心となるクムガプラザの場面はコメディタッチ。かと思えば終盤は、そこまでやる?っていう壮絶な展開もありますし」ドラマ主演のソン・ジュンギさんのイメージが強いヴィンチェンツォ役だけれど…?そう水を向けると砕けた表情に変わり、「それがめっちゃ難しいんです」と笑わせた。「2.5次元作品でもそうですが、モノマネにはなりたくないんです。原作をリスペクトしつつ、舞台化するのに僕が選ばれた意味が絶対にあると、自分の中でのリアリティのほうを重視してきました。先日、韓国を訪れて、ドラマの制作側の方のお話を伺いまして、そこで『作品の世界観は大事だけれど、ミュージカルはあなたたちのものだからこっちを意識しなくていい』と言っていただき、すごく気が楽になりました」完璧なダークヒーローではなく、ヌケていたり周りに翻弄されたりするチャーミングなキャラクターは、関西弁の軽妙なトークで、さまざまな現場で潤滑油となっている和田さんにぴったりの役柄かもしれない。「じつは結構人見知りです(笑)。ただ、できるだけ作品の中で嘘をつきたくないと思うと、共演者との距離は早く縮めておきたい。本当は苦手だからこそあえて、みたいなタイプです。今回はとくに現場の雰囲気が舞台にのってくる気がしますし」渡韓して、現地の景色や空気を実際に肌で感じたことも、作品を立ち上げる中で大きな参考になる、とも。「ヴィンチェンツォが立っていた橋から見える景色とか、その高さとか、台本では想像できなかったことがリアルになったんですよね。あと、スタジオドラゴンの方から劇中で実際に使用したジッポーライターをいただいたことも大きいです。毎日持ち歩いていますが、ジッポーをいじる彼の癖を自分の癖にしていければ、それだけリアルに見せられる気がして。まあ自分が役にノッていくための完全なる自己満足なんですけど」ミュージカル『ヴィンチェンツォ』韓国系イタリア人のヴィンチェンツォ(和田)は、ソウルのうらびれた雑居ビルの地下に隠された大量の金塊を入手するため渡韓する。しかしビルは大企業の手に渡っていて…。兵庫公演/AiiA 2.5 Theater Kobe8月11日(金)~13日(日)東京公演/日本青年館ホール8月18日(金)~21日(月)大阪公演/サンケイホールブリーゼ8月25日(金)~27日(日)原作/ヴィンチェンツォ(製作/スタジオドラゴン脚本/パク・ジェボム)脚本・作詞/三浦香演出/吉谷晃太朗出演/和田雅成、富田鈴花(日向坂46)、佐藤仁美ほか一般1万1000円ミュージカル「ヴィンチェンツォ」公演事務局 TEL:03・6280・4670(平日11時~18時)© 2021 Studio Dragon Corporation/MUSICAL VINCENZO 2023わだ・まさなり1991年9月5日生まれ、大阪府出身。主な出演作に舞台『刀剣乱舞』、ドラマ『悪魔はそこに居る』(Paravi)など。放送中のドラマ『その結婚、正気ですか?』(TOKYO MX)に出演。コート¥88,000(DIET BUTCHER TEL:03・5728・4765)シャツ¥33,000(ANARCHIST TAILOR/HanxSTORE TEL:03・6677・7741)※『anan』2023年8月16日‐23日合併号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・石橋修一ヘア&メイク・西田聡子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年08月16日ミュージカル『ファントム』で、オペラ座に棲む“音楽の天使”ファントムに導かれ歌手としての才能を開花させるヒロインのクリスティーヌを演じる真彩希帆さん。宝塚歌劇団在団中にも、トップ娘役として演じた役だが、再びクリスティーヌと向き合いながら「演出の城田(優)さんに確認し、解釈を深めながらですけれど…」と前置きしつつ、あらためて「大事なことは変わらないんだと実感しています」と語る。「クリスティーヌは、演じるたびに原点に返らせてくれる役です」「宝塚の『ファントム』とは演出も、翻訳の脚本も、キャストも違いますから、クリスティーヌとしても新しいアプローチが必要だろうと考えていました。でも、“気持ちの持っていきかたを変えてみよう”と考えてきたことが違和感だらけで。なんだか心が繋がらず歌も歌いにくい。ならば無理に変えるのも違うし、今は同じものが生まれたら生まれたでその気持ちを大事にしようと思って演じています」もともと楽曲に導かれながら、その場その瞬間に舞台の上で湧き上がるものを大事にしてきた人。「クリスティーヌという役は、演じるたびに原点に返らせてくれるんです。誰に見せるわけでもなく、ただただ歌を楽しんで歌っていたときの気持ち、初めて舞台に立ちたいと思ったときの気持ち、練習を重ねる中でこんなふうにも歌えるんだと発見があったときの喜び…。そして、初めて人前で歌ったときの、周りの嬉しそうな反応。ひとつひとつの場面が自分と重なって、リアルな感情として迫ってくる。とても面白い役だなとあらためて思います」そして、そんな“役者自身から生まれてくるもの”を大事にしてくれるのが城田さん流の演出。「しっかりとしたビジョンを持ちながらも、ここは絶対にこうでなきゃとはおっしゃらない。ただ、『僕からはこう見えるけれど、あなたの意図と合ってますか?』と言ってくださるので、答え合わせをしながら作っていっている感じです」曇りのないクリアで美しい歌声と、確かな歌唱力の持ち主。クリスティーヌ同様、真彩さんも音楽の天使に愛された人であることは間違いない。「私自身は自分の声や歌にそんなに自信はなくて…(笑)。もし褒めていただけるとしたら、ここまで演じてきた役の子たちが作ってくれた歌や声ですから、それは役のおかげです。私は、自分じゃない“誰か”から生まれた想いが歌になっていく瞬間が大好きで、舞台に立って歌えることを本当に幸せだなと感じています。これからも“誰か”として歌い演じ続けられるよう、なにも演じていないときはハスキーになる自分の声も大事にしながら(笑)、丁寧に役と向き合っていきたいと思っています」ミュージカル『ファントム』7月22日(土)~8月6日(日)梅田芸術劇場メインホール、8月14日(月)~9月10日(日)東京国際フォーラム ホールC 脚本/アーサー・コピット作詞・作曲/モーリー・イェストン原作/ガストン・ルルー演出/城田優出演/加藤和樹・城田優(Wキャスト)、真彩希帆・sara(Wキャスト)、大野拓朗・城田優(Wキャスト)、石田ニコル・皆本麻帆(Wキャスト)、加治将樹、中村翼、加藤将、西郷豊、岡田浩暉ほかS席1万4000円A席9000円B席5500円キョードー東京 TEL:0570・550・799(11:00~18:00、土・日・祝日10:00~)19世紀後半のパリ。オペラ座では、ファントム(加藤・城田)が出没すると噂されていた。そんななか、憧れのオペラ座で職を得た歌手志望のクリスティーヌ(真彩・sara)は、その美しい声に魅せられたファントムから密かに歌のレッスンを受けるようになり…。※出演を予定していたsaraさんですが、体調不良のため全公演を休演することになりました。まあや・きほ埼玉県出身。2012年に宝塚歌劇団に入団し、たしかな歌唱力と繊細な演技力が注目され、’17年に雪組トップ娘役に就任。’21年の退団後は、『ドン・ジュアン』『ジキル&ハイド』などミュージカルを中心に活躍。11月からは『LUPIN~カリオストロ伯爵夫人の秘密~』に出演。※『anan』2023年7月26日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年07月24日エリザベス・アーデンとヘレナ・ルビンスタイン。美容に少しでも興味がある人ならば、知っているであろうこのふたり。しかしそれを繋ぐのが“vs.”となると穏やかじゃない。女性の社会進出が困難だった20世紀前半に、自らの名前を冠したコスメブランドを立ち上げ、革新的なアイデアと戦略で成功を収めたふたり。互いを強く意識しながら、共に時代を切り拓いたふたりの姿を描いた舞台『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン‐WAR PAINT‐』で、アーデンを演じるのが明日海りおさん。「“vs.”とついてはいますけれど、場面としては入れ違いで描かれていくんですね。あの時代に、家庭を顧みずに事業に没頭し美を追求する信念って、はかり知れないものがあると思うんです。そのふたりが互いをすごく意識し合っているのも、やっぱり相手を認めているからで、第一線を走り続けた者同士のシンパシーのようなものがある。対立しながらも、ふたりがリンクしていく部分があったりするのも面白いです」その宿命のライバルを演じるのは戸田恵子さん。ドラマ『ショムニ』のファンだったそうで恐縮しきり。「初対面のときこちらはすごく緊張していましたが、パワフルでとてもあたたかく気さくにいろいろ話してくださいました。取材で一緒にお話しさせていただいても、ひと言ひと言の説得力だけでなく、言葉の表現が豊かでわかりやすいんです。そこにいろいろ経験を積まれたからこその嘘のない素直なラフさも感じて、本当に素敵だなと思っています」題材が題材だけに、コスメの話題はもちろん当時の流行を反映させたファッションなど、見どころ満載。「ヘレナさんは絵画にも精通していますし、ミュージカルとしても、いろんなバリエーションの曲があり楽しんでいただけると思います。なにより、戸田さんがいてくださることで、お芝居がしっかり重心のあるものになると思います」宝塚歌劇団を退団して約3年半。近年は舞台のみならず映像作品でも活躍。ドラマ『大病院占拠』のセンセーショナルな映像で視聴者数を稼ぐ動画配信者など、これまでのイメージにない役にも挑戦している。「映像では全然馴染みのなかったような設定や役をいただいたりもするので、自分でも毎回びっくりしています(笑)。それも巡り合わせですし、純粋にいろんな方とお芝居をするのが好きなんです。現場に行って感じをつかんで演じるのも楽しいし、あとでオンエアを見て動きを研究するのも面白い。舞台に比べてお芝居する時間は短いですが、その代わり、カメラが回り始めたときの集中した空気や、テイクを重ねて徐々に熱を帯びていく感じも好きです」役を理解し表現するという意味ではこれまでと変わりはないが、見せ方の違いにまだまだ戸惑うことも。「声も表情も出すぎて、映像では不自然に見えるので、抑えなきゃ抑えなきゃってやっていた時期もあったんです。でも、いろんな俳優さんを拝見していると、やっぱり熱い方のお芝居に目が行くんですね。取り組み方や考えが深かったり、厚みがある方って、全然動いてなくても目から滲み出るものがあって、画面がそれで埋まってしまうくらい。それをカメラさんがどう切り取るか、監督さんがどう編集するかで見え方も変わります。私は必死に抑えなきゃって思っていたけれど、最近ようやく、そうじゃなくて凝縮するっていうことなのかなと感じ始めています」宝塚在団中も、舞台の幕が開いてもなお作品や役を追求し続け、深く厚みのあるものに仕上げてきた人。「もっといろんな現場を経験して学べたら嬉しいなと思っています。今回のように1クールのドラマを終えて舞台に入る経験は初めてのこと。いま自分が舞台で芝居したときにどうなるか、まったく未知なのでちょっとワクワクしているんです」ミュージカル『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン‐WAR PAINT‐』美への情熱とビジネスの才覚で、自身のブランドを全米屈指の地位に押し上げたアーデン(明日海)とルビンスタイン(戸田)。ふたりの熾烈な戦いは、やがて思いもよらぬ方向へ流れてゆく。5月7日(日)~17日(水)東京・日生劇場脚本/ダグ・ライト音楽/スコット・フランケル歌詞/マイケル・コリー翻訳・訳詞・演出/G2出演/明日海りお、戸田恵子、上原理生、吉野圭吾ほかS席1万4000円A席9000円B席4500円TBSチケット TEL:0570・068・489(平日11:00~17:00)大阪、愛知、京都公演あり。あすみ・りお1985年6月26日生まれ、静岡県出身。宝塚歌劇団花組トップスターとして高い人気を誇った。2019年の退団後は、ドラマ『おちょやん』『コントが始まる』など、舞台のみならず映像作品でも活躍。ブラウス¥58,300パンツ¥63,800(共にVINCE/コロネット TEL:03・5216・6516)イヤリング¥23,100バングル¥71,500(共にブランイリス/ブランイリス トーキョー TEL:03・6434・0210)靴はスタイリスト私物※『anan』2023年5月3日‐10日合併号より。写真・佐藤航嗣(UM)スタイリスト・大沼こずえヘア&メイク・山下景子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年05月09日ミュージカル界を牽引する俳優のひとりである浦井健治さん。いまや『笑う男』や『キングアーサー』など数々の舞台で主演をしているが、初めて主演を務めたのが、世界的ヒット小説を日本でミュージカル化した『アルジャーノンに花束を』。’06年の初演時には菊田一夫演劇賞を、’14年の再演時には読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞した作品だ。その作品に、なんと9年ぶりに帰ってくる。「時代を如実に映し出したとても演劇的な作品です」「主演という立場で、ゼロからオリジナルミュージカルを立ち上げる経験はこの作品が初めてでした。音楽監督や演出家と顔をつき合わせて、この曲はこういう感じにしていこうと話して。作っていく過程に携わる幸せを感じ、カンパニーとお客様が一丸となっていく現場を初演、再演とできたことは、今の自分の財産になっています。今回は演出が上島雪夫さんになりますし、過去の公演をリスペクトしつつ、’23年版をみんなで作っていきたいですね」演じるチャーリイは、30歳を過ぎても幼児並みの知能しか持たない青年。その彼が、大学の高名な先生からの申し出により脳の機能を上げる手術を受け、天才へと変貌してゆくことで、これまで知らなかった人間の悪意や社会の理不尽に直面する。「ファンタジーとしてとらえられている作品ではありますが、僕はこの物語が今の世の中を切り取っているように感じています。チャーリイが体験する人体実験は比喩というのか…。実験は成功なのか失敗なのか答えが出ないまま突き進んでいきます。今って、自分が欲しい情報だけをチョイスして手に入れる時代で、その情報というのも、一部が切り取られた情報だったり、それが本当なのかどうなのか検証されていないままのものも多く、自分にとって都合のいい“真実”だけを受け取ってしまう危険がある。しかもそうやって短く切り取られたものに価値が置かれてしまっている。そういう時代を如実に映し出しているところがすごく演劇的だなと思っています。チャーリイは、母親に存在を否定されて生まれてきても人と繋がろうとするし、その純粋さは人体実験後も変わらないんです。ただ、そういう彼の存在によって逆に、周りの人の業とかエゴ、狂気といったものがあぶり出されてくる作品でもあるんですよね」あらためて「戯曲をお客様に伝えることを大事にしたい」とも。「もちろんプレイヤーの熱も舞台では大事だけれど、それが戯曲の邪魔になってはいけない。ミュージカルもそうで、“歌はセリフのように、セリフは歌のように”という言葉がありますけれど、言葉を伝える歌でありたいとつねに思っていて。今回、9年ぶりの役ですし、時間を経たことで影響されるセリフも、重く響いてくる言葉も変わっているはずなので、しっかり向き合いたいですね」3月にはオリジナルアルバム『VARIOUS』をリリースし、5月からはツアーも予定されている。「今回、SOPHIAの松岡充さんに曲を書いていただいているんですが、レコーディングでも手取り足取りディレクションしていただいたうえ、MVにまで出演してくださいました。またミュージカル『エリザベート』の曲で望海風斗さんがトート役で参加してくれたり。僕が書いた亡き父への想いや、父の遺した言葉を、植村花菜さんが歌詞にしてくださった曲が収録されていたり。すごく大事な作品になりました。まだまだ完全に日常に戻ってはいませんが、アルバムを引っ提げてライブをさせていただける状況になりましたし、音楽の力を少しでも伝えられたらと思っています」ミュージカル『アルジャーノンに花束を』幼児並みの知能しか持たないチャーリイ(浦井)に、ある大学の先生から頭をよくする研究への参加を提案される。同じ実験を受けるネズミのアルジャーノンを競争相手に、連日検査を受けるが…。4月27日(木)~ 5月7日(日)東京・日本青年館ホール原作/ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』(ハヤカワ文庫)脚本・作詞・オリジナル演出/荻田浩一演出・振付/上島雪夫出演/浦井健治、東山義久、北翔海莉ほかS席1万3000円A席1万1000円Mitt TEL:03・6265・3201(平日12:00~17:00)大阪公演あり。うらい・けんじ1981年8月6日生まれ、東京都出身。ミュージカルやストレートプレイなど幅広く出演。現在、3rd アルバム『VARIOUS』が好評発売中。ライブツアーは5月より東京、大阪にて開催。7月から舞台『家族モドキ』、10月から舞台『尺には尺を/終わりよければすべてよし』も控える。※『anan』2023年5月3日‐10日合併号より。写真・土佐麻理子スタイリスト・吉田ナオキヘア&メイク・山崎順子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年05月08日半世紀演じ継がれる名作ミュージカル『GYPSY(ジプシー)』が日本上陸。数々の名女優が演じてきた稀代のステージママ・ローズには大竹しのぶさん。そしてその長女・ルイーズを演じるのが生田絵梨花さんだ。「憧れの大竹さんと舞台でご一緒できるのがうれしくて。舞台上ではパワフルな大竹さんですが、実際は自然体でかわいらしい方。私もリラックスしてお稽古に臨めています」ルイーズはのちにバーレスクの女王となる役どころ。一方で作中では歌や踊りに自信のない少女時代も描かれる。確かな歌唱力を持つ生田さんとは正反対の役のような…?「いえ、私も素の動きが垢抜けないほうなので、少女時代のルイーズの演技は最初から『すごくいい!』って褒められました(笑)。でも後半のアダルトな世界観は自分の引き出しにはないので、美しい歩き方や魅せる角度を研究しています。初日までに急ピッチで色気を身につけ…られるようにがんばります!」どんなときも純真でまっすぐ。そんな生田さんの思う色気とは?「う~ん、その人を“もっと知りたい”と思わせる魅力のことかな。もしそうなら、自分と深く向き合い、新しい一面を自ら引き出せる人に色気は宿るんだと思います」グループを卒業して1年あまり。舞台や映像など幅広い分野で新たな表情を披露するその姿は、さなぎから蝶になるルイーズとも重なる。「昔からの仲間には『変わらないね』って言われます(笑)。たしかに変わらないし、落ち込んで沼にハマりやすいのも相変わらず。でも沼りながらも、ずぶりずぶりと一歩ずつ進めるようにはなってきたかな」愛するミュージカルへの思いも少しずつ、でも確実に変化している。「コロナ禍が一段落して観劇したとき、久しぶりに感じる舞台の熱に鳥肌が立って涙があふれてきました。目で耳で肌で、そこで起きていることを感じる…。こんなエンターテインメントは他にないですよね。見られることが怖くなった時期もあったけど、劇場に足を運んでくれる人がいる。それならぐるぐる悩んでる場合じゃない。届けたい。そのために何をすべきかが見えてきました」今作中にも届けたいことは満載。「音楽や劇中のショーも素晴らしいのですが、この舞台は親子の物語でもあります。親が子に望むこと、自立する子の葛藤。誰もが経験したこと、するであろうこと。私もしのぶさんに娘として本気でぶつかれるよう、もうひと踏ん張り…いや30踏ん張りはしたいと思っています(笑)」Musical『GYPSY』伝説のダンサー、ジプシー・ローズ・リーの回顧録をもとに、彼女の母・ローズが2人の娘を連れ、ショービジネスの世界で夢を追う姿を描く。上演中~4月30日(日)池袋・東京芸術劇場 プレイハウス作詞/スティーヴン・ソンドハイム作曲/ジュール・スタイン脚本/アーサー・ローレンツ演出/クリストファー・ラスコム翻訳・訳詞/高橋亜子出演/大竹しのぶ、生田絵梨花、熊谷彩春、佐々木大光(7 MEN 侍/ジャニーズJr.)、今井清隆ほかS席1万4500円A席1万1500円サンライズプロモーション東京 TEL:0570・00・337(平日12:00~15:00)大阪、愛知、福岡公演あり。いくた・えりか1997年1月22日、ドイツ・デュッセルドルフ生まれ。乃木坂46在籍時から『ロミオ&ジュリエット』『レ・ミゼラブル』ほか数々の舞台に出演。2019年、第44回菊田一夫演劇賞受賞。グループ卒業後は舞台に映像にとさらに幅広く活動中。ドレス¥71,500(ミュラー オブ ヨシオクボ TEL:03・3794・4037)※『anan』2023年4月19日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・有本祐輔ヘア&メイク・富永智子インタビュー、文・大澤千穂(by anan編集部)
2023年04月17日2006~2008年に放送され大ヒットとなった、漫画が原作のドラマ『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)。俳優の上野樹里さんが、落ちこぼれながら天才的なピアノの才能を持つ音大生・野田恵(通称:のだめ)を、同じく俳優の玉木宏さんが指揮者を目指す千秋真一を演じました。未だに、「上野さんといえば、『のだめカンタービレ』」という印象をもっている人も少なくないでしょう。放送から13年が経過した2023年3月22日、『のだめカンタービレ』ファンにとって嬉しいニュースが発表されました。2023年10月に、ミュージカル『のだめカンタービレ』で、主人公であるのだめを、上野さんが演じるそうです!初めてミュージカルに挑む上野さんは、意気込みをこのように語っています。初ミュージカル化の今公演が初舞台となる上野は「歌いあげるというより、お芝居の延長線上で、のだめがカンタービレすると、どんな風に歌うのっていうのがおもしろいと思って」と出演の決め手を説明。大学時代の設定に「舞台ってリアルな年齢じゃなくても見せられることも挑戦」と力を込めた。サンケイスポーツーより引用また、ミュージカル『のだめカンタービレ』で、千秋役は玉木宏さんではなく、俳優の三浦宏規さんが演じます。三浦さんは、舞台『千と千尋の神隠し』でハク役を務めていました。ミュージカル『のだめカンタービレ』で千秋役を演じることについて、三浦さんは「大好きな作品。上野さんがのだめ役で嬉しい」と語った一方、「怖いです、正直。『玉木さんじゃないんかい』っていわれそう」とコメントしています。13年ぶりに、上野さんがのだめ演じるというニュースに、ファンからは喜びの声が上がりました。・上野さんといえば、のだめのイメージがいまだにある!ハマり役といっても過言ではないよね。めちゃくちゃ楽しみです。・『上野樹里が演じるのだめ』を生で観られるなんて…!絶対に観に行きます!千秋が玉木さんじゃないのはちょっと残念だけど、三浦さんなら安心して観られそう。・のだめを演じることができるのは上野さんしかいない。ぜひ、これを機に、また特別ドラマも制作してほしいです。・上野さんが演じるのだめを、新しい形でまた観られることが嬉しい。素晴らしい舞台になることを祈っています。上野さんと三浦さんは、ミュージカル『のだめカンタービレ』で、多くのファンの期待に応える演技を見せてくれるでしょう![文・構成/grape編集部]
2023年03月22日個人が抱えるシリアスな悩みや痛みを、どこかトボけた味わいで包み込み、笑いながらも胸に迫る作品を発表し続けている劇作家で演出家の岩井秀人さん。これまでボソボソ話す生々しい演劇を作ってきた岩井さんが、かつて小劇場で上演した『おとこたち』をミュージカル化する。その音楽を手がけるのが、これまで2作を岩井さんと共にしてきたミュージシャンの前野健太さん。「岩井さんって、ご自身も楽器を演奏されるんですけれど、たぶん音楽がものすごく好きで、そこにちゃんとリスペクトがあるんですよね。音楽を一緒にやっているとわかるんですが、ハズし方が絶妙なんです。シャイでカッコ悪いことが好きじゃない方ですし、たくさん鏡を見て築き上げてきた客観性で、隙があるようでまったくない。かなり高度な作品をこれまで作ってこられたと思うんですが、それは音楽に関しても同じ。本当はこう弾けるけれど、あえて崩して抜けを作り、ギリギリのところで何かを表現するという、とても高度なことをやられるんです」今回のミュージカルに関しては、「欲しい音が岩井さんの頭の中にすでに鳴っている気がする」と話す。「ピアノを習い始めた岩井さんがご自身が好きなコード進行を弾いて、そこに合わせて僕が歌う形で何曲か作ったんですが、『勝った!』って言ってました(笑)。細かい音楽への要求を素直に聞いてみるのが今回の僕の仕事かなと思っています」4人の男たちの約60年にわたる人生を描いた本作。それぞれにとっては切実ながら、ドラマティックというほどでもない、誰にでも起こりそうな出来事が淡々と描かれていく。「日常の些細な会話やしょうもない言い訳、ボソッと出る独り言とかが歌になっていますが、すごい着眼点ですよね。どれも日常に近い言葉だったり感情ですが、そこに音が乗り宙に舞ったとき、『愛している』みたいなことよりもずっと飛距離が出るし、希望を感じるものになる。岩井さんはそんな音楽の力を使いたくて、ミュージカルを作ろうと思ったのかもしれないですね」キャストの中には、ミュージカルの金字塔といわれる『レ・ミゼラブル』で主役をはった吉原光夫さんや橋本さとしさんも名を連ねる。「キャストのみなさん全員が天才なんです。動きひとつ、セリフを発するときの表情や声に、その人が生きてきた厚みや人間的な魅力、その雰囲気が表れていて、歌声に触れるだけで幸せな気持ちになる。アンサンブルの方まで全員が天才です」PARCO劇場開場50周年記念シリーズミュージカル『おとこたち』時おりカラオケボックスや飲み屋に集まっては、互いの近況を語り合う4人の男たち(ユースケ、藤井、吉原、橋本)。20代から80代までを行き来しながら綴られる、4者4様の人生とは――。3月12日(日)~4月2日(日)渋谷・PARCO劇場脚本・演出/岩井秀人音楽/前野健太出演/ユースケ・サンタマリア、藤井隆、吉原光夫、橋本さとし、大原櫻子、川上友里ほか全席指定1万1000円ほかパルコステージ TEL:03・3477・5858大阪、福岡公演あり。まえの・けんた1979年2月6日生まれ、埼玉県出身。2007年にシンガーソングライターとしてデビュー。音楽活動のかたわら、大河ドラマ『いだてん』など俳優としても活躍。岩井さんとは、’17年の舞台『なむはむだはむ』、’19年の音楽劇『世界は一人』に続き3作目に。※『anan』2023年3月15日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・西川直子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年03月14日1996年にNYで初演されてから現在まで、世界中で愛され続けているミュージカル『RENT』。物語の舞台は、まだエイズが不治の病といわれていた’90年代のNY。古いロフトで暮らす映像作家のマークとミュージシャンのロジャーは、家賃(レント)も滞納中の貧乏暮らし。しかもロジャーはHIV陽性で、恋人をエイズのために亡くしてから家に引きこもっている――。ここでは、そんなロジャー役をWキャストで演じる甲斐翔真さんと古屋敬多さんのインタビューをお届けします。甲斐翔真×古屋敬多――甲斐さんは’20年の『RENT』からロジャー役を続投。古屋さんは今回が初参加です。それぞれ稽古場で、周りとどのような関係性を築かれていらっしゃいますか?古屋敬多:今回の公演は、ほとんどの方が’20年にも出演されていた方々なので、みんな打ち解けていて、カンパニーとしてすでにでき上がっている感じがあって。僕はもともとシャイなところがあるので、その中に入っていくのに必死で…。甲斐翔真:全然そうは見えないですよ。古屋:頑張って自分から近づいてこうとはしてる(笑)。でもこの作品に関わっている方々みんな、すごく愛が深い人ばかりだよね。それは『RENT』っていう作品の力なのかなとも思ってるんだけど。甲斐:たぶん本来は僕の方が人見知りだと思うんですけど、普段からのお互いの距離感が影響する作品な気がするんですよね。お互いを信頼して弱みを見せ合って、想いを共有することで、2幕最初の全員で歌う「Seasons of Love」のパワーが無限に広がっていく感じがするというか。だからこの現場では、意識的に人との距離を詰めていくようにしてるんです。古屋:話しかけやすい雰囲気がありますよね。柔らかいというか。でもこの現場ではみんな、おのおのがありのままの自分でいる感じがします。甲斐:へんに気を遣わない(笑)。古屋:それも自然に受け入れて愛で包みたいと思えるのは、この作品だからなんだろうと思っています。――ロジャーは、HIVに感染したことを悲観した恋人が自ら命を絶って以来、部屋に引きこもって人との交流を断っているキャラクターです。おふたりはこの役をどう考えて演じようと思われていますか?甲斐:ロジャー自身も感染者で、彼女の死とは無関係ではないわけで、後追いすることを考えたりもしたと思うんです。ただ、引きこもって半年が経ったとき、なぜロジャーがギターを手に取ったのかをすごく考えていて。きっとこの最悪の人生を自分なりに清算する何か…今生きていることに納得できる何かが欲しくて、それが彼には曲だったのかなって。それが作れたら、この人生がプラスにはならなくとも、プラマイゼロにはできるかもしれない。ロジャーにとって今重要なのは曲を作って栄光を手にすることで、誰かとの会話も新しい女性も、ましてや新しい世界なんて必要ないと思っているのかなと考えています。今のところは。古屋:ロジャー自身はどん底にいて心を閉ざしているけれど、人の生きようとする力ってとてつもないものがあると思うんですよ。追い込まれているからこそ湧き上がってくるエネルギーみたいなものがあって、それが彼にまたギターを手に取らせてくれたのかなって。甲斐:あと、当時はまだエイズが不治の病とされていたと思うと、自分の余命も考えていただろうからね。薬はあるけれど、まだ周りでどんどん仲間が死んでいってるわけで。古屋:うん。いつ終わりがくるかわからない中での、切迫した感じとかをリアルに演じていきたいですね。甲斐:だからミミが現れる場面とか、ロジャーからしたら、せっかくいいメロディが思いつきそうなのに邪魔するなよって気持ちなのかなって。古屋:うん。他人を受け入れる心の余裕はないんだろうなって思う。――マークをはじめ仲間たちは、心を閉ざしたロジャーを見守りつつ、ときに外に引っ張り出そうとします。甲斐:舞台が世紀末のニューヨークだっていうのもあると思います。人種差別もLGBTQも、当時は今よりずっとシビアだっただろうし、ましてやエイズはもっと恐れられていたはずで。そんなシビアな時代に、お金もなく、共に夢を追っている仲間同士だからこそ、より強固に結びついたと思うんです。きっとその中には、かつてはルームメイトだったベニーや、死んだ恋人のエイプリルもいたんだろうし。古屋:家族みたいな関係だよね。甲斐:ニューヨークって東京と同じで、みんな夢を追って故郷から出てきているボヘミアンで、家族が近くにいないからこそ仲間同士が助け合うみたいなこともあっただろうし。古屋:今、ロジャーとして生きながら思うのは、人を救うのは人なんだなってこと。心配して連絡してくる家族もだけど、近くで愛情を注いでくれる仲間たちの存在が本当に力になるんですよね。そこにはロジャーと恋人になるミミや、死んだエイプリルとの過去の幸せな記憶もあると思っていて。結局、人を救うのって他者の愛なのかなって。――あらためて『RENT』という作品の魅力を伺えますか?甲斐:『RENT』って、やっている僕らも毎回感動しながらやってるんです。もちろんお客さんがそう感じてくれることを目指しているんだけど、キャスト同士がお互いに高め合って生まれる感動が本物だからこそ、伝わるものがあるのかなって。古屋:すごく生々しい作品で、演じるこちらも丸裸の感情でエネルギーをぶつけていかないと太刀打ちできない。でもだからこそ観た方には何か届くものがあると思っています。ミュージカル『RENT』古いロフトで暮らす映像作家のマークとミュージシャンのロジャーは、家賃を滞納し、電気も暖房も止められてしまった。そんな中、仲間のコリンズからNYに戻ってきたと連絡が入る。3月8日(水)~4月2日(日)日比谷・シアタークリエ脚本・作詞・音楽/ジョナサン・ラーソン演出/マイケル・グライフ日本版リステージ/アンディ・セニョールJr.東宝テレザーブ TEL:03・3201・7777(写真右)かい・しょうま1997年11月14日生まれ、東京都出身。2016年に『仮面ライダーエグゼイド』でデビュー。’20年に『デスノート THE MUSICAL』でミュージカルデビューし、以降、『ロミオとジュリエット』や『エリザベート』などの大作に出演。今夏に『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』が控える。すべてスタイリスト私物(写真左)ふるや・けいた1988年6月13日生まれ、福岡県出身。2002年にダンスボーカルユニット・Leadでデビュー。アーティスト活動と並行して、ドラマ『Deep Love』『アロハ・ソムリエ』などに出演するほか、舞台でも活躍。ミュージカル『プリシラ』、W主演ミュージカル『イノサンmusicale』などがある。カットソー¥7,150ライダース¥198,000(共にLewis Leathers Japan TEL:03・6438・9215)シャツ¥65,990パンツ¥200,000(共にSPiKe TEL:03・6407・0123)※『anan』2023年3月8日号より。写真・宮崎健太郎スタイリスト・岡本健太郎(甲斐さん)横田勝広(YKP/古屋さん)ヘア&メイク・高田俊介(古屋さん)MIZUHO(Vitamins/甲斐さん)撮影協力・BACKGROUNDS FACTORYEASE(by anan編集部)
2023年03月07日1996年にNYで初演されてから現在まで、世界中で愛され続けているミュージカル『RENT』。それぞれがエイズや貧困、性的マイノリティ、ドラッグといった問題を抱えながらも、互いの生き方や価値観を認め、他者を受け入れ繋がり合うことの素晴らしさを描いた作品だ。ここでは、物語の主軸を担うマーク役の花村想太さんと平間壮一さんのインタビューをお届け!物語の舞台は、まだエイズが不治の病といわれていた’90年代のNY。古いロフトで暮らす映像作家のマークとミュージシャンのロジャーは、家賃(レント)も滞納中の貧乏暮らし。しかもロジャーはHIV陽性で、恋人をエイズのために亡くしてから家に引きこもっている。そんなふたりを中心に、若きアーティストたちのさまざまな葛藤と情熱、彼らを取り巻く人々との出会いや別れなどが綴られる。『RENT』がここまで長く熱く多くの人々に支持されるのは、キャッチーかつ多彩な楽曲の魅力はもちろん、作品の根底に流れる深いメッセージ性だ。ここに登場する人々はじつに多彩。ゲイやレズビアン、ドラァグクイーンに、SMクラブのダンサーや弁護士、ホームレスもいれば、資産家の娘と結婚して裕福になった仲間もいる。それぞれが自分の信念や理想、夢を持ち、イデオロギーの違いから衝突する場面もあるけれど、それでもなお彼らは友情や愛を育んでいく。他人同士が価値観の差異によりすれ違ってしまうのは、どんな場面でもあること。それでもその違いも許し受け入れ、繋がり合うことで、ときには想像を超えた奇跡さえも起こす。こんな仲間がいるっていいな、と思わせてくれるミュージカルだ。花村想太×平間壮一――’20年の『RENT』でもWキャストでマークを演じていたおふたりですが、それぞれ稽古場で周りのキャストとどのような関係性を築かれていたのか伺えますか。平間壮一:このふたりは、お互い結構放置プレイだったんですよね。花村想太:もともと僕が、稽古場でわりとひとりでいることが多いというのもあるんですけど、平間さんはどちらかというと、稽古場の雰囲気作りを積極的にされていた印象があって、真逆なタイプなんだなと思ってて。平間:それは僕が、マークの前にエンジェル役(’15年と’17年の『RENT』にエンジェル役で出演。ドラァグクイーンで愛に溢れたキャラクター)だったのが大きくて。僕ももともと人としゃべるのが苦手で、稽古場で一匹狼でいるタイプだったりして。でも、(日本版リステージを手がける)アンディから、エンジェルを演じるには今の僕のままじゃダメで、普段から心をオープンにしていないといけないと言われたんだよね。花村:すごく意外です。平間:だって最初の年は、アンディから「稽古中、いつでもいいからお前から話しかけに来い」っていう宿題を出されてたからね。それくらい周囲とのコミュニケーションが苦手だったの。結局その年は、話しかけに行くタイミングが掴めなくて、アンディが帰国する時に「宿題できなかったな」って言われて。次のときに変わらなきゃって、必死の思いで心を開いてみんなと接していくようにしていたら、誰でも受け入れるよっていうエンジェルのような振る舞いが自分の中で自然になってて。花村:最初にお会いしたとき、本当にエンジェルっぽい方だなって思ったんですよね。じつは僕が初めて観た『RENT』が、平間さんがエンジェルで出られていた回で。あまりに感動して、次の日の現場にパンフを持っていって「とくにエンジェルがよくて」ってメンバーに説明したぐらいです。平間:嬉しいな。――マークという役についてはどう思われていますか?つねに傍観者である自分を歌う歌もありますが。平間:マークは途中で気付くんですよね。自分が傍観者になっていることに。それまでは気付いてなくて…。花村:そうなんです。結構能天気。平間:ただ自分の情熱に正直に生きていて、頑張ってるなと。花村:でも2幕くらいになって、ふと「あれ?俺、何もない?」みたいなことを思うっていう。平間:あの「何もない」は何を指しているんだろうね。愛とか?でも、撮る側でありたい人なんだよね。花村:カメラマンの立場になったら、そう思うのかもしれないですね。知り合いのカメラマンさんでも、集合写真とか撮る側に徹して自分が写ろうとしない人いるんですよね。マークもそうじゃないですか。新年が明ける瞬間「1、2、3、オープンセサミ!」って盛り上がる場面でも、みんなが楽しそうにしている中、ずっと撮ってるんですよ。普段写る側の僕には理解できないですが(笑)。平間:本来そうだからね(笑)。花村:でもマークって、世界に数あるミュージカルの登場人物の中でも、定まってない部分の多いキャラクターだなって気がします。『RENT』の他のキャラクターはわりと定まってると思うんですが…。平間:演じる人によって、いろんなマークがいるよね。花村:そうなんですよ。一番自由で寂しいキャラクターだと思うんですけど、その寂しさに、演じる人それぞれの抱える孤独みたいなものが表現されているような気がしています。俳優のパーソナルな部分が大事というか。もともと僕は友達の少ない孤独な人間だと思うんですが、そこがマークに反映されているのかなと。平間:同じだ。僕も少ないというか、むしろほとんどいないくらいだから。花村:えっ!?そんなふうには…。平間:オープンなのは見せかけなんだって(笑)。でもすごくわかる。マークを演じるときに、軸にする部分が見えにくいキャラクターだから、僕は毎回、マークとして何に重きを置いて演じたらいいかを考えるんだよね。そういう視点で作品を俯瞰すると全然違う感触があるの。ブロードウェイのマークの紹介文に“傷心中”って書かれているのを見て、そこから役を立ち上げてみようと思ったら、元恋人のモーリーンのことをめちゃくちゃ気にしてるマークが見えてきて。そうじゃなく映像作家になる夢や希望に重点を置いてみても、また違う感触になる。――あらためて本作が多くの人を魅了し続ける理由は何だと思いますか。花村:僕は、いまだにこの作品の何が好きなのか、自分でもよくわからないんです。ただ、初めて観たときに号泣して、本能的に「出たい」って思ったんですよね。物語の展開は早いですけど、なんか首根っこ掴まれて引っ張っていかれるようなパワーを感じたんですよね。平間:僕もいまだによくわからないんだよね。ただ観るたびに感じることが違うので、そこがハマり続ける理由なのかなと。あとはやっぱり作品の根底にある愛なのかなと、一周回ってあらためて感じています。ミュージカル『RENT』古いロフトで暮らす映像作家のマークとミュージシャンのロジャーは、家賃を滞納し、電気も暖房も止められてしまった。そんな中、仲間のコリンズからNYに戻ってきたと連絡が入る。3月8日(水)~4月2日(日)日比谷・シアタークリエ脚本・作詞・音楽/ジョナサン・ラーソン演出/マイケル・グライフ日本版リステージ/アンディ・セニョールJr.東宝テレザーブ TEL:03・3201・7777(1枚目写真右)はなむら・そうた1990年8月15日生まれ、兵庫県出身。Da-iCEのボーカルとして活躍しており、一昨年には「CITRUS」で第63回日本レコード大賞受賞。2020年にミュージカル『RENT』でミュージカルデビュー。昨年出演した『ジャージー・ボーイズ』で文化庁芸術祭賞演劇部門新人賞受賞。リング、右手中指¥12,100右手薬指¥13,200左手中指¥8,800左手小指¥11,000ピアス¥18,700(以上ジュエッテ TEL:0120・10・6616)シューズ¥18,700(LiNoH/ステュディオス カスタマーサポート TEL:03・6712・5980)その他はスタイリスト私物(1枚目写真左)ひらま・そういち1990年2月1日生まれ、北海道出身。2007年に『FROGS』で舞台デビューを果たし、ダンスで培ったハイレベルのパフォーマンス力で、数々の舞台で活躍。一昨年の『イン・ザ・ハイツ』、昨年の『The View Upstairs』など主演作も多数。6月から音楽劇『ダ・ポンテ』に出演。すべてスタイリスト私物※『anan』2023年3月8日号より。写真・宮崎健太郎スタイリスト・中元伸明(花村さん)岡本健太郎(平間さん)ヘア&メイク・宮川 幸(P‐cott/花村さん)菅野綾香(平間さん)撮影協力・BACKGROUNDS FACTORYEASE(by anan編集部)
2023年03月07日透明感のある歌声と確かな歌唱力に加え、抜群の表現力を持ち、今ミュージカル界で最も信頼の厚い俳優のひとりである田村芽実さん。いま臨んでいるのは、アメリカンガールズコメディ映画を同名ミュージカル化した『MEAN GIRLS』。「人とどう向き合うかを描いた作品だからこそ、人間くさく演じたい」「原作の映画は以前から観ていたんですが、カラフルだしポップだし、女の子たちのキラキラだったり、逆に陰湿な生々しさもあって。コミカルだけどハッピーで、総じて好きな作品だったんです。今回その印象的なシーンやセリフがミュージカルになって、音楽の魅力が上乗せされて、映画とはまた違った面白さが生まれていると思います」作品は、アフリカ育ちの主人公・ケイディ(生田絵梨花)が初めてスクールカーストに直面し、翻弄される中で成長していくストーリー。田村さんが演じるのは、アートフリークで学校のはみ出し者のジャニス。「ミュージカルではストーリーテラー的立ち位置のキャラクターで、私が客席に呼びかけるところから物語が始まるんです。演出の小林(香)さんもおっしゃっていましたが、学園ドラマながら、人とどう向き合うかを描いた作品なんですね。社会の中で自分のアイデンティティを保ち、どう自分らしく生きるかが作品の核になる部分なので、泥くさく人間くさく演じたいと思っています」どんな役も、魅力的なキャラクターとして、ときに愉快に、ときに笑っちゃうほど憎らしく、ときにエモーショナルに演じてくれる人。「まず台本を読んで役の感情の通り道を探すようにしています。心情の変化がどこであるか、その人の正義がどこにあるのか。そこから稽古場に臨んで、演出家さんの意図を酌んだものに修正して…。最終的にはお芝居をする相手のセリフや表情、空気感から汲み取ったものから、心を動かすことを大事にしています」幼い頃からミュージカルに憧れ、アイドルの道を断って今の道へ。「ミュージカル『レ・ミゼラブル』にアンサンブルで出たいというのが夢で、何も持たずに事務所を飛び出しました。あれから少しずつ一歩一歩前に進んできたので、今が奇跡とは思わないけれど、こんなふうにミュージカルに出られていることに自分でもびっくりしています」『MEAN GIRLS』アフリカからアメリカに越してきたケイディ(生田)。これまで自宅学習で学校に通ったことがなく、当初は馴染めずにいたが、ある日、校内の人気者集団・プラスティックスに誘われて…。1月30日(月)~2月12日(日)池袋・東京建物 Brillia HALL脚本/ティナ・フェイ音楽/ジェフ・リッチモンド作詞/ネル・ベンジャミン演出・上演台本・訳詞/小林香出演/生田絵梨花、田村芽実、石田ニコル、内藤大希、松原凜子、松田るか、小野塚勇人(劇団EXILE)、中谷優心、黒須洋嗣、壮一帆ほかS席1万3500円A席9500円B席5000円ほかチケットスペース TEL:03・3234・9999福岡、大阪公演あり。たむら・めいみ1998年10月30日生まれ、群馬県出身。元アンジュルムメンバー。主な出演ミュージカルに『ジェイミー』『ヘアスプレー』など。ソロ歌手としても活躍中。ワンピース¥49,500(フミクinfo@fumiku.tokyo)トップスはスタイリスト私物※『anan』2023年1月25日号より。写真・土佐麻理子スタイリスト・小堂真里 インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年01月23日俳優・アーティストのエージェント事業を手掛ける、アーティストエージェント リンクスは、公益財団法人江東区文化コミュニティ財団 江東区豊洲文化センターとの共催で12月10日(土)~11日(日)の2日間、豊洲シビックセンターホールにて、「Happyクリスマス☆ミュージカルコンサート2022」を上演します。子供から大人まで楽しめるミュージカルミュージカルは好きだけど、小さなお子様がいらっしゃるので劇場から足が遠のいてしまうという方。お子様の観劇デビューを控えていらっしゃる方。折角ならお子様の心に残るようなコンサートを観せたい方。そして何より、ミュージカルが大好きなミュージカルファンの方。様々な方々に喜んで頂きたいという欲張りな発想で企画されたクリスマスコンサート。今年で3回目を迎えることになりました。今回もそんなわがままな願いを叶えてくれる、素晴らしい実力派俳優の皆様にお集まりいただけることになりました。クリスマスソングはもちろん、子供も知っている歌やミュージカルナンバーをたくさん歌っていただき、子供から大人までクリスマスへの準備が楽しくなる歌声を堪能ください。構成・演出・ステージング・出演を務めるのは、ミュージカル『レ・ミゼラブル』でガブローシュ役、アンジョルラス役、マリウス役とキャリアとともに3役を務め、『ミス・サイゴン』クリス役、『マリー・アントワネット』ルイ16世役の原田優一。既に30年のキャリアを持ち、近年では『KAKAI歌会』シリーズ、オフブロードウェイミュージカル『bare』、明治座での『麒麟にの・る』等で演出を務めています。音楽監督・バンドマスターは数々のミュージカルのアレンジやバンドマスターを務める松本俊行が、ピアノ、ギター、ベース、サックスのバンドを率いて生演奏でお届けします。出演は、劇団四季在団中は『美女と野獣』『ウエストサイド物語』等、多くの作品で主演を務め、退団後、13年新演出版『レ・ミゼラブル』ジャン・バルジャン/ジャベールの2役を、15年より現在に至るまでジャン・バルジャン役を演じ人気を博し、数々の作品で活躍する福井晶一。『美女と野獣』ベル役、『ムーラン』ムーラン役でディズニーミュージカル映画の日本語吹替版でヒロインを務め、『ミス・サイゴン』日本初演で主人公キム役を演じ、最近ではTBSで放送中の人気番組『モニタリング』の人気企画「透明カラオケボックス」で美声を響かせて話題となっている伊東えり。シンガーとして、女優として活動の幅を広げる秋野紗良。ミュージカル『bare』『ひめゆり』等数々のミュージカル作品に出演する井坂茜。是非ご期待ください!【公演概要】2022年12月10日(土)13:30開場14:00開演/17:30開場18:00開演12月11日(日)12:30開場13:00開演/16:30開場17:00開演会場:豊洲シビックセンターホール(東京都江東区)構成・演出・ステージング:原田優一編曲:松本俊行出演:福井晶一、伊東えり、秋野紗良、井坂茜、原田優一演奏:松本俊行(pf)、棚橋俊幸(ba)、山本貴仁(Dr)、吉本章弘(woodwinds)チケット:全席指定7,000円(税込)製作協力:藤田香織制作:柴田幸枝プロデューサー:坂紀史共催:公益財団法人江東区文化コミュニティ財団江東区豊洲文化センター企画・製作・主催:アーティストエージェント リンクス(画像はプレスリリースより)【参考】※公演公式サイト
2022年10月13日今年で12周年を迎えた「ラブライブ!」シリーズの初のミュージカル『スクールアイドルミュージカル』が、12月10日(土) から15日(木) まで新国立劇場 中劇場にて、来年1月25日(水) から29日(日) まで梅田芸術劇場メインホールにて上演されることが決定した。「ラブライブ!」シリーズとは、「みんなで叶える物語」をキーワードにオールメディア展開するスクールアイドルプロジェクト。スクールアイドルによるアニメーションPV(DVD&BD)付音楽CDのリリース、雑誌・小説をはじめとした書籍、TVアニメ、スマートフォン向けゲーム、コンシューマーゲーム、トレーディングカードゲームなどのほかに、実際にメンバーを演じるキャストによるライブイベントやラジオ、生配信など様々なメディアを巻き込んだ展開を行っている。『スクールアイドルミュージカル』は、これまでの「ラブライブ!」シリーズ作品のミュージカル化ではなく、完全オリジナルの新作ミュージカルとなっており、本作のために新たに書き下ろされた楽曲と共に10人の少女たちと叶える青春学園ドラマをお届けする。キャストは、全国レベルの学力と伝統を誇る兵庫の名門進学校・椿咲花(つばきさくはな)女子高校の理事長の娘・椿 ルリカ役を堀内まり菜、皇 ユズハ役を浅井七海、北条ユキノ役を杏 ジュリア、天草ヒカル役を小山璃奈、三笠マーヤ役を佐藤美波、そして理事長の椿 マドカ役には、宝塚時代に数々のヒロインに抜擢され、退団後も精力的に活躍する蒼乃夕妃が演じる。そして、芸能コースアイドル部を擁する大阪の人気有名高校・滝桜(たきざくら)女学院の理事長の娘・滝沢アンズ役は関根優那、若槻ミスズ役は西葉瑞希、来栖トア役は星守紗凪、鈴賀レナ役は三田美吹、晴風サヤカ役は青山瑠里が務め、滝桜女学院の理事長・滝沢キョウカ役は2007年『レ・ミゼラブル』で初舞台を踏み近年は2.5次元作品のみならず、『シュレック・ザ・ミュージカル』にも出演した岡村さやかが担当する。■脚本・演出 岸本功喜 コメントこの度ラブライブ!シリーズ初となる舞台化ということで、脚本と演出をさせていただくことになりました岸本です。ラブライブ!の世界はシリーズを通じて普遍的なテーマがしっかりと描かれており、誰もが元気をもらえる物語と魅力的な登場人物で多くの方にずっとずっと愛され続けています。そのような重みのある作品の世界を新たにミュージカルというジャンルで挑戦させていただける事は、僕にとっても光栄かつ非常にエキサイティングな出来事です。劇場という濃密な空間の中で、この新しい物語を皆さまと共有出来る日を今から心待ちにしております。■作曲・編曲 小島良太 コメントスクールアイドルミュージカルの作曲、音楽監督を担当させていただくことになりました小島です。シリーズの明るい世界感やお話の展開のテンポ感などはとてもミュージカル的だと思っておりました。感情をさらにエモーショナルにうったえかけることのできるミュージカルというジャンルで、ラブライブ!スピリットを引き継いだ新しいストーリーの音楽を作れることを非常に楽しみにしております。これまで多くのミュージカルを制作してまいりましたが、今回ポップで痛快なアイドルミュージックのジャンルとの融合は新しいチャレンジになります。物語のサポートをしつつ、音楽自体も楽しめるものにしていきたいと思っております。劇場ならではの臨場感を是非体感してください! お待ちしております。■堀内まり菜 コメント椿 ルリカ役を担当させていただくこととなりました、堀内まり菜です!たくさんの夢と希望に溢れたラブライブ!の世界に携わらせていただける事、大変光栄に思っております。まだまだ未熟者ではありますが、私自身ミュージカルが心の底から大好きなので、観に来て下さる皆さまに最高に煌めいた世界へとお連れできるよう、ルリカちゃんと一緒に誠心誠意臨みたいと思います。どうか見守っていただけたら嬉しいです。これから、よろしくお願いいたします!■浅井七海 コメントこの度 皇 ユズハ役をさせていただくことになりました浅井七海です。大好きな作品の初のミュージカルに出演できることが、はじめは夢のような気分で信じられないくらい嬉しい出来事でした。ラブライブ!シリーズの世界観を、生の舞台だからこそ味わえる空気感としてお届けできるよう楽しみながら精一杯頑張ります。是非、劇場にてお会いしましょう!■杏 ジュリア コメント皆さんはじめまして。北条ユキノ役を演じさせていただきます、杏 ジュリアです。この度、ラブライブ!シリーズとして初のミュージカルに出演させていただくこととなり、たくさんのファンのみなさんに長年愛され続けているこの作品に携わることができ、本当に光栄です。私自身、ラブライブ!のキラキラした世界観がとても大好きで全部観ています。一言で表現するのは難しいですが、団結、絆、情熱、ときめきなどたくさんの青春が詰まったストーリーにいつもとても感動しています。今回はそのラブライブ!の世界観をミュージカルで、生だからこその熱量とともにお届けすることができたらなと思っています。ラブライブ!という作品へのリスペクトを大切に、精一杯全力で挑みますのでどうぞよろしくお願いします。■小山璃奈 コメント天草ヒカル役を務めさせていただきます、小山璃奈です。今回ラブライブ!シリーズ初の舞台化ということで、歴史のある作品の初の舞台化に携わらせて頂ける事、とても嬉しく思います。私にとって夢のひとつでもあったミュージカル。幼い頃から歌って踊ることが好きだったと言うこともあり、今からとても楽しみな気持ちでいっぱいです。楽しみな反面不安な面もありますが、素敵なキャストの皆さん、スタッフの皆さんと共に素敵な作品を作り上げていけるよう、そして皆様に最高の舞台をお届けできるよう、精一杯頑張ります!皆様のご来場お待ちしております!■佐藤美波 コメント三笠マーヤ役の佐藤美波です!小学校の時からずっと大好きで憧れ続けてきたラブライブ!の世界線をマーヤちゃんとして生きられることがとっても幸せです...!初ミュージカル、幕が上がるのがとても楽しみなのと同時に全部がドキドキのド緊張ですが、マーヤちゃんと一緒に沢山成長して皆様に素敵な作品をお届けできるよう頑張ります!よろしくお願いします(* ̈*)♪■関根優那 コメント滝沢アンズとして出演させていただきます、関根優那です!大人気のラブライブ!の新たなシリーズとして、こうして舞台に立たせていただけることが本当に本当に光栄です!ラブライブ!を見て感じた青春、頑張る勇気や、夢を叶える感動を、舞台を通して皆さんにお届けできるように精一杯頑張ります!アンズの葛藤や成長も見届けていただけたら嬉しいです!スクールアイドル、今からとても楽しみです!■西葉瑞希 コメント若槻ミスズ役を演じさせていただきます、西葉瑞希です。世界中から愛されている作品に携わることができ、嬉しさと驚きでいっぱいです。「スクールアイドルミュージカル」として、舞台の上でしっかりと役割を全うさせていただきます。頑張ります!■星守紗凪 コメント皆様、初めまして!『スクールアイドルミュージカル』にて来栖トアを演じさせていただきます、星守紗凪と申します。わたし自身ラブライブ!シリーズが好きで、アプリゲームのスクフェスではイベントの上位にランクインする程やり込んでいたので、出演が決まった時は本当に嬉しかったです...!スクールアイドルたちの学園生活の様子や、夢や想いをそれぞれに抱き葛藤していく熱い青春も、今までとは違う形である“生もの”の舞台だからこそ、同じ空間でリアルに繰り広げられるからこそ、その良さを皆様の全身で感じていただけるようなミュージカルにしたいです!そして、わたしなりにトアちゃんという役柄に愛をもって命を吹き込み、皆様の中にも生きられるよう大切に演じきります!どうぞよろしくお願いいたします!■三田美吹 コメント滝桜女学院の鈴賀レナ役を演じさせていただきます!初めてのことばかりで頭から足先までいろんなものが駆け巡っていますが、大好きなミュージカルに出演させていただけること、何よりご一緒したかった演出家さんと作曲家さんと舞台に携わらせていただけることがとても嬉しいです。たくさん愛され続けているラブライブ!初の舞台化、新シリーズとしてその愛情を受け継いでいけますように...その名に恥じないようレナがレナでいられますように...精一杯頑張らせていただきます。足を運んでくださる皆さんにたくさんの笑顔が溢れる帰り道になるよう、素敵な作品を作り上げてまいります。この作品が皆さんの元気の源でありますように。ぜひ、ご来場ください!■青山瑠里 コメント晴風サヤカ役を演じさせていただきます。青山瑠里です。出演が決まった時、嬉しくて最初は信じられませんでした。私自身、舞台で役をいただくことが今回初めてで、沢山の気持ちが込み上げましたし、ラブライブ!シリーズの世界の一員として舞台に立たせていただけること、本当に光栄で精一杯頑張りたいという気持ちでいっぱいです。きっと私にとってかけがえのない作品になるだろうと確信しています。今回、オリジナルのストーリーということで、舞台上でどのように物語が展開されていくのか、今からワクワクが止まりません!サヤカちゃんとして、皆様にお会いできる日を楽しみに、お稽古に励んで参りますのでよろしくお願いいたします!是非、劇場でお待ちしております!<公演情報>『スクールアイドルミュージカル』原作:矢立肇原案:公野櫻子脚本・演出・振付:岸本功喜作曲・編曲・音楽監督・歌唱指導:小島良太【キャスト】■椿咲花(つばきさくはな)女子高等学校椿 ルリカ:堀内まり菜皇 ユズハ:浅井七海北条ユキノ:杏 ジュリア天草ヒカル:小山璃奈三笠マーヤ:佐藤美波椿 マドカ:蒼乃夕妃■滝桜(たきざくら)女学院高等学校滝沢アンズ:関根優那若槻ミスズ:西葉瑞希来栖トア:星守紗凪鈴賀レナ:三田美吹晴風サヤカ:青山瑠里滝沢キョウカ:岡村さやか■アンサンブルキャスト大原万由子 / 金子 楓 / 鈴木まゆり / 中﨑花音 / 藤本くるみ / 古沢朋恵 / 森本めい / 渡辺菜花【東京公演】2022年12月10日(土)~15日(木) 新国立劇場 中劇場【大阪公演】2023年1月25日(水)~29日(日) 梅田芸術劇場 メインホール【チケット料金】全席指定:10,500円(税込)※未就学児入場不可インフォメーション:公式サイト::
2022年09月26日世界的な一大ブームを巻き起こした「ハイスクール・ミュージカル」のドラマシリーズ「ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル」のシーズン3が、7月27日(水)より「Disney+(ディズニープラス)」にて独占配信開始。その予告編が解禁となった。本作は、オリジナル作品の「ハイスクール・ミュージカル」が撮影されたイースト高校を舞台に、演劇部のメンバーがあの「ハイスクール・ミュージカル」を新作ミュージカルとして企画したところから始まった本シリーズ。シーズン3となる今回の舞台はサマーキャンプ。この夏、「ワイルドキャッツ」が挑むのは、大ヒットディズニー映画『アナと雪の女王』。お馴染みのメンバーが、学校を飛び出して、カリフォルニアのキャンプ場で音楽やダンス、演技でさらなる高みを目指すために練習に励む。大自然の中で、門限もなく、心も体も開放された彼らは、とっておきの“忘れられない夏”を過ごすことに。実力派キャスト陣による、さらにパワーアップした圧巻のパフォーマンスも披露される。オリジナルの「ハイスクール・ミュージカル」をはじめ、『アナと雪の女王』や『キャンプ・ロック』などの楽曲パフォーマンスは必見!今回解禁となった予告編映像では、「ワイルドキャッツ」のメンバーが歌やダンス、そして全米でも大人気のカープール・カラオケを披露する、キュートでエネルギッシュな姿が映されている。友情や恋愛、新たな出会いなど、盛りだくさんの夏休みを過ごす様子はまさに青春そのもの。キャストには、シーズン1、2に引き続き、グラミー受賞シンガーでもあるオリヴィア・ロドリゴ(ニニ役)ほか、ジョシュア・バセット(リッキー役)、ソフィア・ワイリー(ジーナ役)、マット・コーネット(EJ役)などが続投。そして、今シーズンでは、キャンプのゲストコーチ役として、オリジナルの「ハイスクール・ミュージカル」でチャド役を演じていたコービン・ブルーが本人役で登場する。さらに、「ゾンビーズ」シリーズに出演し、一気にディズニーの次世代スターの仲間入りを果たしたメグ・ドネリーや、「モダン・ファミリー」ミッチェル役でもお馴染みで、トニー賞受賞歴もあるジェシー・タイラー・ファーガソン、アメリカのティーンに絶大な人気を誇るインフルエンサー兼ダンサーで歌手のジョジョ・シワ、「シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ」で主人公の兄役を演じていたジェイソン・アールズなど、豪華ゲストが続々登場する。また、ディズニープラスでは、オリジナル作品からキャストを一新し、現代の高校生たちが「ハイスクール・ミュージカル」の舞台を上演するまでの物語を描いたシーズン1と、春のミュージカル公演で披露する『美女と野獣』や最も優れた演劇部に贈られる“アラン・メンケン賞”を目指すまでの熱いドラマや成長していく登場人物たちの姿を描いたシーズン2も配信中。なお、シーズン3本編配信に先駆けて、ディズニー・チャンネル オリジナル・ムービー『キャンプ・ロック2 ファイナル・ジャム』の「It’s On」を本作キャストがカバーした先行トラックも配信中となっている。「ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル」シーズン3は7月27日(水)よりディズニープラスにて独占配信。(text:cinemacafe.net)
2022年07月20日日本テレビ『行列のできる相談所』で「ミュージカルSP」が放送されることが決定した。番組では東宝ミュージカルメンバーがゲストとして集結。帝劇7・8月公演『ミス・サイゴン』からは市村正親と昆夏美、帝劇6・7月公演『ガイズ&ドールズ』からは浦井健治、シアタークリエ10・11月公演『ファンタスティックス』からは斎藤司が参加する。MCの井上芳雄、10・11月の東急シアターオーブ『キンキー・ブーツ』に出演するソニンも含め、スタジオの過半数をミュージカル勢が占め、バラエティ番組とは思えないムードに包まれた。市村の『ミス・サイゴン』初演での伝説的なエピソードや、同じ『ミス・サイゴン』2008年公演に出演していたソニンを楽屋待ちしていた昆のエピソード、また『レ・ミゼラブル』の厳格なオーディションを見事に勝ち抜いた斎藤の秘話など、ミュージカルスターの苦労話・失敗談が繰り広げられる。またミュージカルを目指す若者たちへ井上がサプライズ激励をする場面や、井上が好きな3曲「ミス・サイゴン」「レ・ミゼラブル」「アラジン」のスペシャルメドレーも披露されるなど、全編がミュージカルの魅力で彩られた回となっている。番組は7月17日21時よりオンエアされる。■市村正親 コメント普通バラエティに出るとすごく緊張するんだけど、芳雄がMCということと、話がミュージカルということでどこをどう押されたってびくともしないね。(井上「いつも僕たちアウェイですもんね。今日は半ばホーム感がありました」)どこを押されても全然平気という感じでした。すごく楽しいものになったと思います!■昆夏美 コメントすごく楽しかったです。地上波でミュージカルやミュージカル俳優の「あるあるネタ」とかが取り上げられています。ミュージカルに特化した時間になっているので楽しみにしていてください!■浦井健治 コメント芳雄さんがMCで、これだけミュージカルのメンバーが集まりました。ミュージカルがどんどん広がっていくきっかけになれば幸せだと思いました!■斎藤司 コメント(ミュージカルスターとして)やっぱりバラエティは緊張しますね!(ボケ)今日は芳雄さんの皆さんへのムチャぶりというか、芳雄さんを褒めさせられて、有難かったし、楽しかったです!(「初共演なのにすみません!」と井上さん)■ソニン コメント『行列のできる相談所』でミュージカルのSPが出来るなんて・・・!芳雄くんがMCをやるという話で、ミュージカル界は沸きましたからね!(ミュージカルSPは)芳雄君のお陰だし、市村さんとミュージカルSPが出来るということも貴重な回だったんじゃないでしょうか。(スタジオで)歌ってもいますのでお楽しみに!■井上芳雄 コメント今回『ミュージカルSP』ということで知っている人がこんなに来てくれて、マジ嬉しかった!やりやすかったです(笑)ミュージカルをあまりご存じのない方もこれを見たら興味を持っていただけるのではないかと思います!<番組情報>日本テレビ『行列のできる相談所』7月17日(日) 21:00~21:54番組公式サイト:
2022年07月14日