2018年3月9日 18:30
及川光博がコンシェルジュに! 話題の『プラド美術館展』に行ってきた
1652年には王宮の重要ポストである王宮配室長にまでのぼりつめ、多忙を極めます。忙しすぎて過労死したという説もあるようですが、画家という職業があまり高い地位ではなかった当時のスペインでは異例の大出世を果たし、最後は貴族の称号も手に入れました。
過去最大級のベラスケス7点は必見!
それでは、見どころを数点ピックアップしていきます。やはり見逃せないのが、ベラスケスの作品です。彼の絵画は、プラド美術館で貸し出しを制限しているほど大切に扱われているので、7点一挙に日本で見られるのは今回がはじめての機会。国王の肖像画から宗教画まで、どれも見ごたえあるものばかりです。
特に必見なのが、展覧会のメインヴィジュアルにもなっている作品《王太子バルタサール・カルロス騎馬像》。フェリペ4世の長男、バルタサール・カルロス王太子を描いた油彩画です。馬に乗っている姿は堂々として気品にあふれていますが、彼は当時5~6歳だったとのこと。王位継承者としての輝かしい未来が伝わってきます。将来を期待されていた王太子ですが、王位を継ぐことなく16歳で早世しました。
同展の見どころは、スペイン絵画だけではありません。イタリアの巨匠、ティツィアーノの《音楽にくつろぐヴィーナス》やフランドルの画家ルーベンスの見ごたえある名画も来日しています。