2018年3月11日 07:00
「持って生まれたものは大きい」春風亭一之輔の“落語家”論
独演会には老若男女が訪れ、チケットは入手困難。そんな大人気の実力派落語家・春風亭一之輔さんが、初のエッセイ集、『いちのすけのまくら』を上梓。落語が一級品なら、文章を書かせても一級品でした。
子どもが僕に、「このまま伸びていってもらいたい」と言うんです。
――2男、1女のお父さんでもいらっしゃいますよね。お子さんたちもエッセイを読みますか。
一之輔 :
いま、小学6年、3年、1年です。上の子なんか「へえ」とか言いながら読んでますね。
たまに「ここウソじゃん」とかツッコむんですよ。いいだろ、そのまま書いたら面白くないんだ、脚色はあっていいんだって言い張ってます。
――お子さんたちに、高座を見せたりもするんですか。
一之輔:
たまに連れていきます。感想を聞くと、「いいんじゃないですかねぇ、まっすぐ伸びていってもらいたいです」って言う(笑)。
――お子さんが、飄々としていて頼もしいですよね。一之輔さんがうっかり準備し忘れていた年賀状の文面を、しらっと息子さんに書かせた「年賀状」の回は、読んで噴き出してしまいました。
一之輔:
息子が〈ことしもいちのすけをよろしくおねがいします〉って書き添えた話ね。