2018年3月11日 11:00
アカデミー賞ではどうなる? #MeTooを告発合戦で終わらせないために…
意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「#MeToo」です。
敵対で終わらせず、自分の行動を省みるきっかけに。
ハリウッドの大物プロデューサーからセクハラを受けていたと、女優のアリッサ・ミラノさんが昨年秋にTwitterに投稿したのを機に、業界に蔓延していたセクハラや性的暴力に、声を上げていこうというムーブメント「#MeToo」が広がりました。それまでは「告発すると仕事を失う」と、我慢を強いられていた人たちが次々に、私も!と声を上げ、ムーブメントは世界に広がりました。1月のゴールデン・グローブ賞授賞式では女優たちが黒いドレスで参列し、「Time’sUp(もう、おしまい)」とセクハラ撲滅を訴えたのも大きなニュースになりましたね。
一方、過熱した#MeTooムーブメントに対し、フランスの女優カトリーヌ・ドヌーブさんら女性100人が連名で署名し、新聞に、逆告発する意見書を提出。記事の内容は“#MeTooは行きすぎ。
全体主義の風潮を作り出しており、性の自由を妨害している”というものでした。これは男性擁護だと強い反発が起き、ドヌーブさんはすぐさま性被害に遭った女性に対してのみ、謝罪文を出しました。