2018年7月13日 11:00
ただのBGMじゃない!「映画サントラ」の知らない世界
また、同じ製作チームが手がけた『ラ・ラ・ランド』と『グレイテスト・ショーマン』は、共にブロードウェイに原作がないオリジナルミュージカル。それがヒットするのは、新しい流れといえます。ミュージカルの作家が世代交代をしたことでメロディがキャッチーで覚えやすい挿入歌を書く人が増え、観客にアピールする力を取り戻してきたんだと思います。
ちなみに、監督が選ぶ音楽は、脚本を書くときにパッと思い浮んだ、体に染み付いたものを選ぶ人が多いもの。リアルに耳にしていた世代の音楽もあれば、自分の世代とは離れたものをオマージュとして使う場合もあります。だから、“なんでこの曲なんだろう”と調べると、映画の本質が見えてくるかも。気に入った映画がある人は、調べると面白いと思います。
『ベイビー・ドライバー』
「エドガー・ライト監督が、曲のテンポに合わせてカット割りしたといわれる作品で、’80~’90年代初頭の曲の引用が多い。
作中ずっと流れるほど、究極的に曲を使っています」
『ベスト・オブ・ボンド』
「映画『007』の歴代テーマソングを収録したアルバム。“歌は世につれ、世はボンドにつれ…”じゃないですが、各時代のカッコよかった音楽が、今作を通じて見えます」