くらし情報『最多公演は矢沢永吉! 「日本武道館」が夢の舞台になったワケ』

2018年9月8日 20:00

最多公演は矢沢永吉! 「日本武道館」が夢の舞台になったワケ

それでも、音にこだわるバンドさえも『憧れのアーティストと同じ舞台に立ちたい』と思わせる特別感があった。舞台を作る側としては、そんな条件だからこそ、スピーカーを吊る技術が生まれるなど、いい音を聴かせるための努力に繋がりました」(舞台監督・萩原克彦さん)

’80年代、ライブハウス出身のBOOWYや、松田聖子ら女性アイドルのライブも行われるようになり、叩き上げのバンドや新人アイドルも“ゴール”として武道館を目指すようになった。

「ファンは、応援するアーティストたちを自分たちの力であの舞台に立たせてあげたいと願うようになりました」(柴さん)

「例えばロックバンドなら、渋谷のライブハウス、地方劇場の小ホール、大ホール、そして渋谷公会堂3DAYSを成功させてやっと武道館にたどり着ける。あの時代、その過程が神話を作っていきました」(萩原さん)

全国に大会場ができた今、武道館に立つこと自体は以前ほど難しくなくなってきた一方で、その“神聖性”は変わらない。「“夢のゴール”から、“最初に突破すべき登竜門”という位置づけに変わりました。しかし、キャリアの節目に行うモニュメンタルなライブにはいまだに武道館が選ばれますし、聖地であり続けていることは間違いありません」

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