2018年12月13日 18:00
次世代女優アンジェラ・ユン「オダギリジョーさんの頭の中はまるで…」
というのは、私にとってはとてもハードルが高いことでした。全体的に見ても、今回はそこが一番大変なことだったと思います。
―そのなかでどうやって役と向き合い、乗り越えていったのですか?
アンジェラさん
監督から言われていたのは、「何もしなくていい」ということ。つまり、何も演じなくていいから、自分自身で感じて欲しいということでした。
なので、海辺で踊っているシーンもどう踊るかを考える必要はなく、とりあえず海を見つめて、風や音をキャッチして自然体で動いていたらOKになったんです。監督にはかなり自由の高い演技を許していただいたと思っています。
観客の感覚にいかに刺激を与えられるかが挑戦だった
―では、アドリブで演じられたシーンも多かったのでしょうか?
アンジェラさん
動きのある部分は脚本通りでしたが、心の内面の描写や揺れ動く気持ちを表しているシーンでは、アドリブや現場で思いついたものを演じることはけっこうありました。
―そういう意味でも、監督との信頼関係があってこそできた部分は大きかったと思いますが、完成した作品をご覧になったときはどのように感じましたか?
アンジェラさん
これまでに演技の勉強をしてきてはいましたが、今回の映画を体験してみて、演技に頼らない作り方でも、芸術性の高いアート作品の場合は、これだけの素晴らしい作品ができあがるんだというのを最初に感じました。