と意図されることもあるんでしょうか。
あいみょん:歌詞は想像させてナンボだと思うので、いかにリスナーに物語を作ってもらうかが大事なんです。だからこそちょっとした曖昧さを残したり、逆にあえてわかりやすくしたりとか、そのバランスですよね。難しいんですけど、フィクションとノンフィクションの間くらいのバランスで書くと、みんなも想像しやすいのかなと思います。だから「満月の夜なら」を聴いて生々しいとか、いやらしいと感じてくれた人は想像力が豊かなんですよ。最後にフェイクで入れた声が喘ぎ声に聞こえるって言う人もいて、そこで初めて、ああそうなんやって(笑)。
――面白いですね(笑)。アルバムの中で特にご自身の赤裸々な想いが綴られていると感じたのは「ひかりもの」という曲の歌詞でした。
あいみょん:そうですね、「ひかりもの」は珍しく自分のことを書いた歌です。23歳になって、今まで色んなことに傷ついてきたから、しょうもないことで泣いたり怒ったりしないかなと思ってたんですけど、小さなことで傷つくことがあって。人間いくつになっても傷つく時は傷つくし、泣く時は泣くんやと思って衝動的に作った曲です。だから10代の頃の曲作りの感覚に、すごく近かったですね。