2019年2月11日 17:30
神田松之丞「辛いことこそ話す」 ラジオ番組の“神回”誕生秘話
独演会は即完売、いま最もチケットが取れない講談師として熱狂的なファンを獲得している神田松之丞さん。伝統芸能を現代に語り継ぐ彼が考える、本音の伝え方とは。
講談の世界から誕生した若きスターとして、数々のメディアに取り上げられ、若い女性からも絶大な人気を誇る神田松之丞さん。そんな彼の人気を全国区にしたきっかけのひとつが、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組『神田松之丞 問わず語りの松之丞』だ。
「伝統芸能を生業にしながら、講談の口調ではない普通のしゃべり言葉で人様の悪口を言ってるのって、なんかおかしいじゃないですか。和服を着ているだけで許されちゃうようなところもあるし。ただ一方でそれは伝統芸能の人間だからというだけでありがたがる風潮に対する皮肉でもあるんです」
同じ局のパーソナリティやテレビ番組で共演した人など、名前をあげて「どうもあいつは信用できない」といった忌憚のない発言をする様は、聴いているこちらがドキッとしてしまうほど。そこまで言ってしまえるのはなぜなのか。
「ひとつは、自分が学生時代にテレビやラジオで好きだった人たちは、『放送室』の松本(人志)さんだとか、自由に発言していた人たちだった。