くらし情報『虐待、強制結婚、育児放棄…12歳の少年が両親を告訴した理由とは?』

2019年7月19日 19:30

虐待、強制結婚、育児放棄…12歳の少年が両親を告訴した理由とは?

―だからこそ、俳優では演じられないようなリアルな表情には思わず言葉を失いました。

監督自らの現実と演じている役が入れ替わってしまうこともありましたが、彼らの言葉はすごく重要だったので、そういったものが自然に起きるようなオープンな現場は意識していたところです。つまり、彼らが「どんなことを言っても大丈夫なんだ」と自由でいられる環境をしっかり用意したいと思いました。それによって、彼らも“翼”を持つことができたのではないかと感じています。

虐待、強制結婚、育児放棄…12歳の少年が両親を告訴した理由とは?


―とはいえ、撮影中に問題が起きたことも多かったのではないでしょうか?

監督確かに、演者が翌日来ないかもしれないといった我々ではコントロールできない部分でのリスクはつねに負い続けていた作品だったと思います。というのも、戸籍や証明書を持っていないような人も多かったので。

実際、ゼインを助けるエチオピア移民のラヒルを演じた女性が、拘束されたシーンを撮ったあとに逮捕されてしまったことがありました。そのときは、ラヒルの子ども役を演じていた赤ちゃんの両親も逮捕されてしまい、その先がどうなるのかわからない状況に陥ってしまったこともあったほどです。


この方法でしか作ることができなかった作品

虐待、強制結婚、育児放棄…12歳の少年が両親を告訴した理由とは?


―そんななかで、どのようにして作品を完成まで導いていったのでしょうか?

監督そもそも大きなリスクがある作品だとわかっていたので、私たちは完全にインディペンデントで製作することにしていました。

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