2019年9月2日 20:30
「怖い人というイメージがあったけど」おやつユニット「Onaka」の誕生秘話
と、一緒にやることを決心。ふたりはパン屋をスタートさせる。
「開店当初はとくに忙しくて、始発から終電までみっちり働く毎日でした。それでもかおりんはイヤな顔ひとつせず、いつも一生懸命で。その姿にどんどん信頼が増していきました」(田中さん)
パン屋のオープンから1年後、田中さんは知り合いから声をかけられ、オーナーとして羽田空港にカフェを出店することに。それから1年ほどパン屋を小澤さんに任せていたが、カフェに小澤さんを呼び寄せ、また一緒に働き始めた。
「カフェでは、設備の関係でパンを焼くことができなかったんです。それで、パンの代わりに焼き菓子をやろうと、厨房の片隅でかおりんと作り始めました」(田中さん)
日持ちのする焼き菓子はギフトなど幅広い提案ができるうえ、パン作りより体力を必要としない分、仕事として長く続けられる―。
焼き菓子に未来を見出したふたりは、2014年の暮れ、「Onaka」を結成。それからはカフェで働きながら、休日はマルシェに出店したりワークショップを開いたり、休み返上で活動し、少しずつ「Onaka」の仕事を増やしていった。そして、2年前に念願のアトリエをオープン。同じ年、田中さんは出産のタイミングでカフェを手放し、自分たちのペースで活動に専念できるようになった。