2020年1月16日 18:30
キャストは佐藤隆太のみ、観客が登場人物! 斬新な舞台の裏側
そうしたら、僕らの年になったら自分がやりたいことをぶつけていくんじゃなく、覚悟を決めて現場で求められている役割に徹することも必要だと言われて。そこから、仕事に対して今までとは違うアプローチというか、楽しみ方ができるようになってきました」
デビューから20年。今回、その節目にふさわしい新たな舞台に挑む。『エブリ・ブリリアント・シング』のキャストは佐藤さん一人きり。主人公が自らの物語を客席に語る形で進行し、時には観客を登場人物に見立ててセリフを交わしたりも。
「最初に出演のお話をいただいた時は驚きましたし、ひるみもしました。自分がやったらどうなるかをいくら考えても想像がつかない。でも、だからこそ思い切って覚悟を決められた気がします」
イギリスで初演されて以降、世界各地で上演されている作品で、実際に佐藤さんもアメリカ・ユタで行われていた公演を観に行ったそう。
「これが本当に素晴らしかったんですよ。最初こそ自分に得られるものがあればと思って観ていたけれど、始まったらそんな気持ちはすぐに忘れて純粋に観客の一人になっていました。生身の人間が約1時間喜怒哀楽を表現して、汗をかいて走り回るだけでも感動する。