2020年4月3日 20:00
きっかけは宮崎の口蹄疫…紗栄子が“ボランティア活動”を10年続ける理由
ただ物やお金をたくさん集めて届ければいいわけではない。被災地では個人的な寄付を受け付けていない場合も多く、ボランティアに駆けつけたところで被災者が見ず知らずの人間に簡単に心を開いてくれるとも限らない。
「職業柄、大勢の方に知っていただいていたことが幸いして、その時は物資を受け入れてもらえましたが、この時のことがきっかけで、災害地で困っている人たちと、誰かのために何かをしたいと思っている人たちの思いをつなげるプラットフォームを作りたいと思い、昨年、一般社団法人『Think The DAY』を立ち上げました。何かが起こってから呼びかけて動くのではなく、備えとしての支援物資や寄付金を募って、何かが起こった時にできる限り早い段階から人々の力になれる体制を整えておく。いま、この日を生き抜くために必要なものを、必要としている人の元へ迅速にお届けするのが目的です」
個人ではなく社団法人にすることで現地への連絡がとりやすくなったり、同じ気持ちを持つ仲間が増えたのも利点の一つだ。ちなみに、“倫理的な”という意味のエシカルという言葉については「私は“愛のある選択”と解釈しています」と紗栄子さん。