「長すぎでしょ!?」柄本佑が「もうがまんできない」と感じるモノとは?
宮藤さんの作品って、ファンタジーというかロマンティックなものが、日常のなかに落とし込まれている気がします。とくにいいなと思うのは、そこに侘び寂びのようなものを感じさせるところ。“こうだぞ”って出してくるんじゃなく、扉を少し開けてチラ見せする感じ。たとえば大河ドラマ『いだてん』の関東大震災の場面で、奥さんが見つからない哀しみを、米が硬いって言ってしまったことを悔いる姿で見せていく。そういうセリフのセンスとか面白さとかに粋を感じるんですよね。一見すると日常なんだけれど、気づいたらフィクションのほうに飛んでいる。その境界線を曖昧に見せていく技術がすごいなと思います」
演じるのは、要潤さん扮する相方とコンビで活動するも、まるで売れないお笑い芸人。劇中ではコントや漫才にも挑戦する。
「お正月に『爆笑ヒットパレード』とかをずっと見てる」ほどのお笑いファンゆえ稽古当初は緊張していたそうだけど…。
「稽古が少し進んでいま感じているのは、あまり考えずに普通にやるのが大事なんだなってこと。必要なことはすでに物語とかセリフに書かれているわけで、それをやる…そもそもそういう仕事だなぁ、と」
そんな柄本さんの、いま“がまんできないこと”とは?
「小田急線下北沢駅のエスカレーター。