2020年5月28日 19:30
歯の悩みには“黒い食べ物”と“お散歩”が効果的!?
中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「歯と歯茎」です。
毎日きちんと歯を磨いているのに虫歯になりやすいという人が時々います。お話を聞いてみると、必ずしも甘いものを食べすぎているというわけではない。こうしたケースではまず、「腎(じん)」が弱った状態、「腎虚(じんきょ)」を疑います。
中医学では歯は、骨と同じカテゴリーに属します。骨は腎の管轄なので、歯の状態も腎が司っているということになります。歯を健やかに保つには、腎を丈夫にすることが大切なのです。
以前、「髪の傷み」のときにもお伝えしましたが、腎には水分を体内に適切に配置して冷ます作用(腎陰[じんいん])と、体を温める役割(腎陽[じんよう])いう、拮抗する働きがあります。この2つのバランスがうまくとれていないとさまざまな不具合が生じることになりますが、最も象徴的なのがのぼせと冷えです。腎陰が不足すると体に熱がこもり、一方で腎陽が足りないと冷えてしまうのです。虫歯になりやすく、のぼせまたは冷えがある、あるいは両方を繰り返すというなら、まずは腎を養生することが先決です。
黒い食べ物とお散歩で、腎を養って歯を丈夫に。