くらし情報『不倫相手と女装したのをきっかけに…新たな世界に目覚めた既婚男性を描く『クロス』』

2020年7月4日 19:30

不倫相手と女装したのをきっかけに…新たな世界に目覚めた既婚男性を描く『クロス』

山下紘加さんの『クロス』は、既婚者の〈私〉こと市村ゆうじが、同じビルで働く不倫相手の愛未(まなみ)とふざけて女装してみたのをきっかけに、自分の性のありようやアイデンティティに迷っていくさまを刻々と追う、衝撃作だ。ゆうじは、女装しているときは〈マナ〉と名乗っている。物語は、マナとバーで出会った恋人タケオとの濃厚なセックスシーンから始まる。
不倫相手と女装したのをきっかけに…新たな世界に目覚めた既婚男性を描く『クロス』


「私自身が異性愛者なので、異性装者や同性愛者の心理を、感覚的にはわかる部分もあるけれど、本質から理解するのは難しいだろうなと。その『わからなさ』をむしろ大切にして書きたいと思いました」

LGBTQをモチーフにした小説は増えてきたし、その切り口に、作家の個性も垣間見える。本書では、自分を異性愛者だと思っていた既婚男性の揺れる気持ちがつぶさに拾われているところに瞠目する。

「女装趣味やゲイをカムアウトしている人たちのノンフィクション番組などを見ていると、自分の性自認や性的指向がはっきりしているんですよね。けれど、誰もがそこまで明確に自分の性別や性の対象を意識してないと感じていました。ならば、主人公が己の性に身も心も揺れていくさまを書くことで新しさが生まれるのではないかと思ったんです」

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