くらし情報『遠野遥、デビュー2作めで芥川賞 女2人男1人の三角関係で驚愕のラスト!』

2020年9月9日 19:30

遠野遥、デビュー2作めで芥川賞 女2人男1人の三角関係で驚愕のラスト!

たとえば、陽介が灯に、衣服越しに鍛えた大胸筋を触らせるシーンでは、〈灯は嬉しそうに笑い、それを見た私も嬉しかったか?〉と自問自答。表向きは、女性への気配りもできる高スペックのモテ男子。しかし、湧き上がる感情を自己確認せずにはいられないような、陽介の風変わりなメンタリティに、落ち着かない気持ちになってしまう。

「文章表現が特徴的だとはよく言われるんですが、僕としてはあまり意図していない。自分が感じるままに素直に書くと、ああなるんですよ。小学生のとき、友だちと夏祭りに行くのに連れだって歩いていたんですが、そんな自分を後ろで見ている自分がいるなと意識していました。それは強く記憶に残っている。小説を書くときにはいつも“自分を見つめる自分”がいる感じです」

主な舞台は、著者の母校・慶應大学のキャンパスがある三田と日吉だ。


「日吉駅にあるオブジェの『ぎんたま』とか、大学生の自分が見ていたものを書き込みました。慶應の関係者が読んでくれたら嬉しいです」
遠野遥『破局』表向きは、恋とスポーツとセックスをエンジョイする主人公の大学生ライフ。彼の不穏な語りが本音の実況中継となり驚愕のラストへ。河出書房新社1400円

遠野遥、デビュー2作めで芥川賞 女2人男1人の三角関係で驚愕のラスト!


とおの・はるか作家。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.