くらし情報『自閉症の施設が閉鎖の危機に…政府を動かしたのは2人の男と映画の力』

2020年9月10日 19:50

自閉症の施設が閉鎖の危機に…政府を動かしたのは2人の男と映画の力

エリック・トレダノ監督

自閉症の施設が閉鎖の危機に…政府を動かしたのは2人の男と映画の力


人気作『最強のふたり』を手掛けたことで知られ、世界中にファンが多いトレダノ監督。普段、映画作りはオリヴィエ・ナカシュ監督と2人でコンビを組んでいますが、今回の取材ではトレダノ監督おひとりに、本作を制作する過程の苦労や子どもたちとの交流から学んだことなどを語っていただきました。

―本作は、ブリュノとマリクのモデルとなったステファン・ベナムさんとダーウド・タトゥさんの実話が基に描かれていますが、この映画の大ヒットを受けて、彼らが運営する団体にも影響を与えたことはありましたか?

監督そうですね、すでに変化はいくつか感じていますよ。たとえば、フランスでは国会の上院と下院の両方で上映会を開催し、マクロン大統領と夫人にも観てもらうことができたので、政治関係にもアプローチができました。これは大きな一歩だったと思っています。

実際、本作のモデルになった団体も映画の公開と同時に当局との話し合いがスムーズになり、認可を受けることができたそうなので、彼らの環境もガラリと変わりました。―1本の映画によって国をも動かしてしまうとは、改めて映画の力を感じる出来事ですね。

監督ほかにも同じような団体がいくつかありますが、この映画がきっかけとなって彼らに対する認識も同様の変化があったと聞いています。

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