くらし情報『コロナ禍で孤独を感じたら…名匠が訴える「心を救う助けとなるもの」』

2020年10月1日 18:00

コロナ禍で孤独を感じたら…名匠が訴える「心を救う助けとなるもの」

なので、今回はできあがった脚本を僕が全部彼に読み上げました。その段階で、あまり観る気になれないとおっしゃっていたので、僕もそれはすごく理解できますとお答えしたほどです。

―今回は、取材で知った内容を必要に応じて使うのは自由だけれど、映画のなかで何が真実かは明かさないという約束をリヒターさんとされたそうですね。その制限のなかで難しさを感じることはなかったですか?

監督実はその制限は、僕から提案したアイディアだったんですよ。というのも、そういった制限を設けることで彼が安心して話をしてくれるのではないかと考えたからです。「これはフィクションになるんだから」と思えば、話しやすくなりますよね。―見事な交渉術ですね。ちなみに、監督の人生において、重要な瞬間にリヒターさんの作品と出会うことも多かったそうですが、そのなかでも忘れられない出来事といえば?

監督私の初長編作品である『善き人のためのソナタ』を作る際、当時すでに有名だったウルリッヒ・ミューエに主演をお願いしに行く機会がありました。
彼は脚本を気に入ってくれてはいましたが、気がかりだったのは、僕が初監督であるということ。やはり初めての監督を信頼するのは、俳優にとってもリスクのあることですからね。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.