2020年10月19日 19:30
蓮沼執太 「単に就職したくなかったから(笑)」ミュージシャンに!?
それなのに自分で音楽をつくり始めたのは、こう言うとチャラいんですが、単に就職したくなかったから(笑)。僕、中学、高校、大学とずっとぷらぷらしていたんです。でも、いま振り返ると、そんな自分でいることが、親に申し訳ないと思ったんでしょうね。ふと、何か作品をつくろうと。しかも、音楽だったらできるとなぜか思ったんです。それでコンピューターを買ってきて、曲をつくったのが最初です。
――で、アメリカのレーベルからリリースしたのが、’06年の『Shuta Hasunuma』?
はい。不思議ですよね。
こんなことあるんだって。
――以降、音楽はもちろん、さらにそこから派生したアートなど、活動の幅を広げています。やりたいことを形にしていった結果、いまのような活動形態に?
作品づくりに関しては、自分がやりたいことっていうのも当然あるんですけど、それより何か問題意識とか、自分がやるべきことと照らし合わせてつくっていることが多いですね。自分の作品が、人や社会にどう反映するのか、など。そういうことを考えています。
――その思いは音楽をつくり始めた当初からですか?
いやいや、たぶん最初は自分のためです。誰に届くのかもわからないし、そもそも就職したくないから作品をつくるなんて、自分のためじゃないですか。