2020年11月10日 19:50
伊藤沙莉「エゴサーチは原動力でしかない」批判コメントにも負けない理由
―(笑)。では、現役のときと大人になってから演じる女子高生とでは、違いを感じることもありましたか?
伊藤さん今回のほうが、昔に比べて俯瞰で見ている感じはあったかもしれないですね。「ああ、こんな感じだったな」みたいになぞる時間が多かったというか。武監督の演出でおもしろかったのは、何も考えていないような感じを出すために「ずっと口開けてて」と言われたことと、あとは「余計なことをして」と言われたことですね。
―余計なことというのは?
伊藤さんただ廊下を歩くのでも、全部のものに触ってほしいと。それによって、ラブホに初めて来た感じやちょっと能天気な女子高生の様子、そしてまりあが抱える寂しさも表れていると思います。普段、お芝居をするときには余計なことはしないようにしようと心がけているので、逆におもしろかったです。
―さすが武監督ですね。
そもそもなぜこの役を伊藤さんに演じてほしいと思っていらっしゃったのかは、お聞きになりましたか?
伊藤さん監督が言っていたのは、まりあが発するのっぺりとした感じの「せんせーい」というセリフが私の声で聞こえたし、聞きたかったと。そう言っていただいたときは、うれしかったですね。