2020年11月13日 19:20
佐橋佳幸が語る「坂本龍一や松任谷由実らが愛する音響ハウスの魅力」
でも、(葉加瀬)太郎ちゃんのソロのあとにある僕のギターソロはそのスタイルで録りました。ここには数えきれないほど来ていますが、長年通うなかで見つけた方法です。
―では、完成した映画をご覧になったときに印象に残っているエピソードはありましたか?
佐橋さん自分が出ていないほかの方々の話は、どれも本当におもしろかったです。特に、矢野顕子さんが娘の(坂本)美雨ちゃんが眠たくなったときに、ドラムセット用の毛布をかけて寝かせたというのには爆笑しましたね。あとはプロデューサーの笹路正徳さんが音響ハウスの響きのことを「真面目な音」っておっしゃっていましたけど、まさにその通りだなと。オリジナリティを追求するあまり、変わった響きのスタジオもありますが、ここはどの部屋も本当にナチュラルな響きを持っているので、「ここでやれば間違いない!」という安心感はありますね。
それから、大貫妙子さんがテープで録音していた時代の話をされているなかで、「テープを巻き戻す時間がいいのよ」とおっしゃってましたが、確かに僕もあの時間に次はどうしようかなって考えていたことを思い出しました。
みんなの思いがそのまま曲に反映されている
―アナログならではの良さがあったということですね。