2021年1月2日 18:30
「消費」ではなく「生産」で経済を回す? 転換点にある日本をやさしく解説
世界各地の紛争や民主化運動も景気の向上も、「消費」から「生産」への転換がポイント。堀潤&五月女ケイ子が語り合います。
自分で作る喜びが、新しい仕事を生む。
五月女(以下、五):‘20年は香港やベラルーシなど、民主化運動が世界の各所で起きていました。
堀:ベラルーシも香港もシリアも、経済格差が民主化運動の根本にあることが多いです。Black Lives Matterもそう。黒人の所得が著しく抑えられていて、教育機会も恵まれず、搾取され続けている構図は、まさに「生きる権利」の問題なんです。声を上げると大きな権力によって逮捕、拘束、場合によっては殺害されてしまう、そうした人権弾圧は無視できません。
経済格差の問題は、日本も直面している課題ですよね。知らず知らずのうちに私たちも搾取の構図のなかに生きている可能性もあります。
五:そういうニュースを見ると、自分たちではどうにもならないし、いったい、どうしたらいいんだろうという気持ちになっちゃいます。
堀:意外に思うかもしれませんが、紛争地域や開発途上国の人道支援法がヒントになるかもしれません。その土地で農業を始めるなど、自分たちの仕事を作り、安定した収入が得られるようお手伝いするんです。