2021年1月6日 19:40
元ゲイ風俗の「もちぎさん」 “SNS利用者に多そうな今どきの人”向け自己啓発本
SNSをやっている層に多そうな、今どきの人を想定して書きました」
舞台は、大都会の真ん中に気まぐれに現れるラーメン屋台。高級外資系ホテルで働く27歳のみっちゃんが、提灯の灯りとラーメンの香りに引き寄せられるようにのれんをくぐると、迎えてくれたのはオネエ口調で話す謎の生き物。「餅の妖精」を自称するもちぎママが、職場では上司に日々嫌みを言われ、彼氏とも別れたばかりのみっちゃんの悩みを、夜ごとメニューが替わるラーメンとお酒とともに噛み砕いていく。
「ツイッターなどでも相談をされることがよくありますが、大変な環境で生きている人はいっぱいいます。だけど空気を読む文化のせいか、この程度で不幸と思っちゃダメみたいに感じている人が多い気がして、みっちゃんを通してグチを言いやすくする本にしたかったんです」
会話をすることでみっちゃんは自分を客観視したり、人の見方が変わったりするが、現実がそうであるように劇的に成長するわけではない。
「物語としては、起承転結や波があったほうが面白いのでしょうけど、自分の中にみっちゃんがいたら1か月でどう変わるのかを想像しながら、相変わらず失敗したり、自信をなくしたりする姿も書きました。