2021年1月14日 19:30
昔の恋人がアルツハイマーを発症…43年の時を超えた思いが奇跡を起こす
今回は、こちらの方にお話をうかがってきました。
マーティン・ロセテ監督
現在、ニューヨークに拠点を置いて活動を続けているスペイン出身のロセテ監督。短編映画の制作で高く評価されたあと、長編を手掛けるようになり、今回で長編映画2作目となります。そこで、本作が誕生したきっかけや作品を通して伝えたい思いなどについて語っていただきました。
―まずは、本作の脚本との出会いやどのあたりに惹かれたのかについて教えてください。
監督前作の撮影が終わったあと、「映画を通して何か特別なものを伝えたい」と考えていた僕は、次の映画の題材を探すためにいろいろな脚本を読んでいました。そんなときに、脚本家であるラファ・ルッソから本作のアイディアを聞き、最初の5分だけでこの物語にほれ込んでしまったんです。「スウィートな物語を描きたいけれど、よくあるラブストーリーにはしたくない」と思っていた僕にとってまさにぴったりな作品だなと。
なぜなら、ありきたりなラブストーリーではないうえに、ユーモアもあると感じたからです。さらに、物語のメインが年配の方々であることも、アルツハイマーという病に対してリスペクトを持った形で描いているところも、この作品の特別なところだと思います。