2021年2月10日 21:00
『愛の不時着』超え!?…『半沢直樹』ばりにハマる『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー
ベスも不愛想だが、シャイベルさんもさらに不愛想。
「そのゲームは何?」
「チェスだ」
「教えて」
「よそ者とはやらん」
シャイベルさんが動かしているのを見て、ベスは駒の動きを覚える。
「少し覚えたわ。見てたから」
「女がやるものじゃない」
教わることになっても、シャイベルさんは寡黙だ。不愛想同志でほとんど言葉も交わさない。チェスを指し合うことで交流を深めていく。ベスが初めて勝った時も「気分がいいか」「別に」とそっけない。わーいって喜んだりしない。
ベスとシャイベルさんが写真を撮られることになっても、ふたりは仏頂面だ。
「はい、クイーン」
カメラマンは笑顔にしようとする。だがシャイベルさんは黙っているし、ベスは「クイーン」と言いはしても口角をあげない。
ベスは養護施設で出会った少女・ジョリーンと親しくなる。
才能を持っているという噂を聞きつけて、高校のチェス倶楽部の先生が自分たちの生徒とチェスで対決させる。ベスがひとり中央に立つ。12人の男子生徒がぐるっと取り囲んで座る。それぞれにチェス盤が配置されている。
多面指しだ。
見物人もあつまってくる。ここで勝敗がどうだったかで引っぱらないのが『クイーンズ・ギャンビット』のすごいところ。