2021年3月2日 20:40
土岐麻子がバカリズムとデュエット 「相手はバカリさんしか浮かばなかった」!?
土岐麻子さんのカバーアルバム『HOME TOWN ~Cover Songs~』が素晴らしい。時代も性別もジャンルも超えた全11曲(ボーナストラック含む)を、歌声とアレンジが彩り、目の前に鮮やかな風景を広げてくれるのだ。
「今回、もっといろんなジャンルの楽曲を、私の声と出合わせてみたいと(スタッフから)言われたんです。それで、みんなで選曲しました。そんな中で、私なりに“ホームタウン”というテーマが見えてきたんですね。これまでは街のことを歌ってきたんですが、2020年は家にずっといて、自分の近くにあるものや内面に意識が向かうようになったので、そこに寄り添ってくれるような、温かい楽曲を選びたいと思ったんです」
シティポップ=街のイメージがある土岐さんにとっては、奇しくもターニングポイントとなった2020年。とはいえ、このテーマと歌声は、驚くほどにマッチしている。
「年々静かな声になっているんですよね。
だから内向きな声だと思うんです。今回のテーマでも、大きなキーワードになっていると思います」
歌声によって楽曲の印象が変わる、ということを、今作の中で特に象徴しているのが、荒井由実さんが原曲の「CHINESE SOUP」。