くらし情報『“代理母ビジネス”を通して社会の課題がリアルに…『代理母、はじめました』』

2021年4月13日 18:40

“代理母ビジネス”を通して社会の課題がリアルに…『代理母、はじめました』

ジェンダーギャップや結婚、高齢化など今日的な問題を題材に、問題提起していく作品を多く手がけている垣谷美雨さん。最新刊『代理母、はじめました』では、自然災害によりスラム化した2040年の東京を舞台に、少子化や不妊治療、代理出産などに焦点を当てて物語が進む。

「もしも」の世界から見つめる、子を抱くことの願いと痛みと希望。
“代理母ビジネス”を通して社会の課題がリアルに…『代理母、はじめました』


「私はよく『if(イフ)の物語を書く』と言われます。この作品でも舞台としたのは地震や台風など災害が多い日本です。その上、原発の問題もすでに『もしも』とは言えないところまで来ています。今後も災害によって格差が広がり、自己責任の名のもとに人々の心が荒廃していくこともありえます。そうならないために今どうすればいいかを考えてみたかったのです。
極端な設定で描くと、頭の中にある想像力を思う存分使えるので挑戦しがいがありました」

24の章からなり、ふたつの視点で描かれる。奇数章の語り手は、義父の奸計で16歳で代理母をさせられ、その経験から代理母ビジネスに切り込んでいくユキ。偶数章は、社会の矛盾を許さないと奮起する役割でもあり、女性が抱えるいろいろな悩みを聞く役割も持つ倉持芽衣子医師。

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