2021年5月23日 20:30
終活、世捨て人たちが選んだのは…「死ぬ権利」が人々に与える意識の変化
こういった基準を決めるのは非常に難しいですし、デリケートな問題でもあると思いますが、生きるのがつらい人たちの声に耳を傾けるようになっただけでも進歩しているように私は感じています。
刺激的で興味深い日本の文化が好き
―どこの国でも、今後大きな課題のひとつとして向き合うべき問題だと改めて感じました。では、劇中のことに関しておうかがいしますが、いくつか日本に関する描写が出てきていますよね?そのなかでも、「相撲」と書かれたメモが登場するシーンが気になりました。その意図について教えてください。
監督映画のなかでマリー・デネージュの甥であるスティーヴが「昔は地球の上のほうに自分たちがいて、下のほうにアジアがあると思っていた」という話をしています。その話から、彼が実際に日本へ行くことを夢見るようになり、日本に関するリサーチを始めてメモを取っている、という意味を込めました。私自身も刺激的で興味深い日本の文化が大好きなので、あのシーンを入れることにしたのです。
―ちなみに、監督は日本のどのようなところがお好きですか?
監督日本は、まず生活様式が美しいと思っています。
それは、料理や洋服にはじまり、美術、建築、デザイン、歴史、文化的な儀式にいたるまですべてにおいて感じることです。