くらし情報『新型コロナ対策で日本は「太平洋戦争の教訓を生かしきれず」?』

2021年5月28日 18:40

新型コロナ対策で日本は「太平洋戦争の教訓を生かしきれず」?

天皇はこの空気を諌めようと、東條英機に託し、日米交渉の姿勢を見せたところ、「東條弱腰」と多数の批判の投書が寄せられた。結局、東條は「日露(戦争)がそうだったように、戦争はやってみないとわからない」とエリートたちの試算を反故にし、予想通りの敗戦になってしまったのです。

実は昨年、この本が再びヒットしました。それは新型コロナウイルスの対策をめぐり、同じようなことが起きたからです。科学者や医療関係者が、人々の行動規制案を提出しましたが、専門家会議は解体され、ひとつの分科会に格下げとなり、データ活用のために立ち上げた接触確認アプリCOCOAは、数か月にわたり機能していなかった事態が明らかに。人々の行動の追跡も、PCR検査もままならない状況では何も判断できません。科学的根拠のないまま、Go Toや東京オリパラなど、まあなんとかなるだろうと正常性バイアスがかかり、精神論で乗り越えようとする節がある。80年前と変わっていない体質があることを認識しなければいけません。
これは僕ら一人一人に刷り込まれた感性かもしれないと、自分を疑う目線を持っていたいですね。
新型コロナ対策で日本は「太平洋戦争の教訓を生かしきれず」?


堀 潤ジャーナリスト。市民ニュースサイト「8bitNews」

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