2021年7月9日 19:30
日本の文化を守った! 世界に3碗しかない“奇跡の茶碗”も「三菱創業家の至宝」一挙公開
完全な形で存在するものは世界に3碗しかないという大変貴重な作品です。(ちなみに、3碗とも日本にあり、すべて国宝に指定されています)
静嘉堂の曜変天目が「稲葉天目」と呼ばれているのは、この茶碗が3代将軍徳川家光から乳母の春日局に下賜され、その後稲葉家へ伝えられたため。歴代の所有者が超一流という点も、この作品の魅力のひとつです。
アジア最大級の研究図書館もつくった…!
本展には、東洋文庫の所蔵品も出展されています。
東洋文庫とは、彌太郎の息子で3代社長の久彌(1865-1955)が1924年に設立した、東洋学分野の研究図書館。若いころから読書家だった久彌は、東洋の古典にも親しんでおり、美術品ではなく文献資料を収集し活用することで社会貢献する道を選んだのです。
現在、東洋文庫は約100万冊を所蔵するアジア最大級の東洋学術研究図書館となっています。
社会貢献活動を明治のはじめから実践してきた岩崎家。
彼らが守り、現代まで大切に受け継がれてきた至宝の数々をぜひご覧になってみてください。
取材・文:田代わこ
Information
会期: ~9月12日(日) *展示替えあり
前期:8月9日(月・振休)