くらし情報『チルドレン・ファーストな国を作るために…「こども庁」の創設と課題』

2021年6月26日 18:40

チルドレン・ファーストな国を作るために…「こども庁」の創設と課題

そのため、どうしても高齢者の医療サポートや年金問題、社会福祉政策に目が向きがちでした。予算配分もそちらのほうに重きがおかれていました。GDPに占める子育て支援策の比率は、先進国のなかでも日本は低水準といわれています。人口の違いもありますが、イギリスが3%台半ばなのに対して、日本はたった1%台半ばくらいしかないんですね。

ただ、「こども庁」が創設されても、単に組織を作るだけで終わってはいけません。東日本大震災のときには復興庁が作られ、その存在は大きいですが、まだ使われずに眠っている予算もあるといわれています。きちんとした実態把握をし、それに適した予算を投下する実働部隊が必要です。子どもの貧困や教育、テクノロジーなどは、ソーシャルセクターといわれるベンチャー企業やNPO、NGOに任されてきた分野。
彼らが積極的にこども庁のなかに入って構成されるような、官民の協力体制が欠かせないのではないかと思います。チルドレン・ファーストな国を作ることが、結果的に国民全体の利益につながります。さまざまな社会資源をここに投入していただきたいですね。
チルドレン・ファーストな国を作るために…「こども庁」の創設と課題


堀 潤ジャーナリスト。市民ニュースサイト「8bitNews」

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