2021年8月19日 18:30
1本の動画で貧困地域から世界へ。気鋭ダンサーによる圧巻パフォーマンス
―監督自身も彼と過ごした4年間で、影響を受けた部分もあったのではないでしょうか。
監督リル・バックというすばらしい存在と出会えたことはもちろんですが、彼のようなエネルギーを持って僕も生きていきたいと触発されたのは大きかったですね。あとは、彼のおかげでメンフィスという大好きな街を発見し、美しい経験ができたのも忘れられない出来事になりました。そんなふうに、作品を通していろいろな人と出会い、さまざまな人生経験を味わえることも僕がドキュメンタリー作家を続けている理由と言えますね。
日本やアジアの映画からも影響を受けている
―そんなリル・バックの姿は、日本の観客にも刺激を与えてくれるものになると思います。ちなみに、監督は日本に対してどのような印象をお持ちですか?
監督僕は日本が本当に大好きで、これまで2回訪れたことがあります。最初は4年ほど前ですが、1か月半ほどかけて東京、京都、屋久島などを回りました。特に印象に残っているのは、宮崎駿監督が『もののけ姫』のためにスケッチしたと言われている屋久島の森ですね。
2度目は、母に日本を見せたくて旅をしたのですが、彼女は東京がカオスに感じたらしく、危うく地下鉄で迷子になりそうになったことも(笑)。