2021年11月4日 20:00
「日本人で大ファンなのは…」香港の注目女性監督が語る日本の魅力
ただ、人の価値というのは恋愛や結婚をしているかどうかで決めるものではありません。キャリアの面においても、自分自身を確立していくことのほうが大事だと私は思っているからです。これは女性だけに限ったことではありませんが、人をひとつの価値観や決められた標準に押し込んでしまうのではなく、まずはひとりの人として見ることのほうが重要なのではないかなと。誰でも独立し、成長することができる存在なのだと言いたいです。
仕事をするうえでは、ひとりの人間として向き合っている
―その通りですね。では、監督自身が仕事を続けるなかで、貫いていることはありますか?
監督いまでも映画業界は男性社会なので、女性であるがゆえの困難に直面することもありますが、私が一番よくないと思っているのは「自分が女性だから」と被害者意識を持ってしまうこと。私自身は、仕事をするうえで、男性も女性も関係なく、「自分はひとりの人間なんだ」と思うようにしています。だからこそ、私は人間的な映画を作りたいということに対して一生懸命向かって行けるのかもしれません。
どこの社会でも、「女性だから」「外国人だから」と相手を見下す人がいますが、私からすれば一番見下されている人は、真面目に取り組んでいない人ではないかなと。