くらし情報『『呪術廻戦』『オッドタクシー』も…なぜエンタメ界は“渋谷”に惹かれるのか?』

2021年11月14日 17:10

『呪術廻戦』『オッドタクシー』も…なぜエンタメ界は“渋谷”に惹かれるのか?

『凶気の桜』はセンター街にチーマーが主となった時代を描いていますが、その前後にはガングロギャルやパラパラを踊るギャル男たちの時代もあったりと、新たな文化圏の人が入り込んでは離れ、そのたびに街の印象が変わっているのを感じます。こんなにさまざまなカルチャーを担う人がコロコロと入り乱れて、その時どきのユースカルチャーの象徴となる場所って、他にないと思うんです。例えば、京都には歴史と伝統を背負った個性があるし、新宿も’60年代にはアングラな街のイメージが成立し、そこから現在まで大きく変わらずにいます。これは、他の都市は生活者によってイメージが形作られていく中、渋谷は観光客によって作られてきたから。海外や地方、都内の他の沿線から訪れる、渋谷を観光地としてリスペクトする人たちの欲望が渋谷という街を作ってきたんじゃないかなと思っています。つまり、観光客が求めるものがあるからこそ成立していたため、その人たちが来なくなると、渋谷は空のメディアになってしまうという…。でも、これは決してネガティブな意味ではなくて、渋谷はそうやって街に入ってくるものをどんどん吸収し、新たなカルチャーにしてきたんです。戦後に日本に集まったエンターテインメントのニューウェイブを常に塗り替えながら、最先端のものに更新してきたわけで。

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