2021年12月30日 20:00
『ボクたちはみんな大人になれなかった』×『新聞記者』両監督が語る“配信の可能性”
森:以前やった『恋のツキ』はテレ東で放送終了後、Netflixで全話一挙配信されることがあらかじめ決まっていたんですね。だから、僕もお客さんを離さない仕掛けづくりには知恵を絞って。毎回いかにクリフハンガー的なラストで次につなげられるかという挑戦をしていました。
藤井:僕たちクリエイターにとって、いま配信作品をやる醍醐味は、海外の人たちに観てもらえること。映画ならカンヌやベネチアの映画祭に出品するという方法がありますが、そこで目にとまり上映が決まる可能性は高くはない。映画祭以外で、出会ったことのない国の人たちに観てもらえるチャンスがあることは、すごく魅力ですね。
森:小学校の同級生がオランダに住んでいて。「『ボクたちは~』を観たよ」と30年ぶりに連絡が来ました。
海外の方からDMで感想をいただけたのも、配信だからこそ。世界に届いているんだと実感できて、うれしかったです。藤井:結局何をつくるかは、テレビであろうと映画であろうと配信であろうと、自分たち次第なんですよね。それぞれ制約との戦いはありますけど、自分たちが信じたことを貫き通せば、ちゃんといいものがつくれると思う。
森:その中でいま面白いことが起きているとワクワクさせてくれる場が配信なのかなと。