くらし情報『元ボート難民の映画監督が語る実体験「30年ぶりの祖国では奇妙な感覚に襲われた」』

2022年1月13日 20:40

元ボート難民の映画監督が語る実体験「30年ぶりの祖国では奇妙な感覚に襲われた」

カンボジアで生まれたのち、ベトナムに渡り、ベトナム戦争後に“ボート難民”として家族とともに渡英したという過去を持っています。そこで、主人公と近い経験を持つ監督に、作品を通してたどり着いた心境や現場での忘れられないエピソードなどについて、語っていただきました。

―本作は自身の経験に基づいた物語ということですが、過去と向き合うつらさなどはなかったのでしょうか。

監督完全な自叙伝というわけではありませんが、8歳でベトナムからイギリスに移住したことなど、この作品では僕自身のことを多く描きました。キットと同じように30代後半で、移住後初めてベトナムに戻りましたが、そのときには非常に奇妙な感覚に襲われ、感情的になったことも。ベトナムで生活していた頃の記憶が僕のなかで消えつつあったので、激しく変わっていく街の様子を見ながら、つらいというよりも、過去の記憶に必死にしがみついているようなところはありました。―作品を完成させる過程で、心境に変化を与える部分もあったのではないかと思いますが。

監督現地でのリサーチを終えて脚本を書いているときは、気分が高ぶるときもあれば、どん底まで落ち込むこともありましたが、そういった作業を通して僕自身は“デトックス”できたのかなと。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.