2022年2月6日 20:10
『メタルギア』生みの親・小島秀夫が明かす、3つのターニングポイントとは
人は、新しいものに対して最初は拒絶反応を起こし、呑み込みづらいけれど、結果、一生モノになったり、人生を変えることがあります。でも、本当に受け入れられないと歴史に残らないし、次の作品を繋げることはできません。“なんだこの味!”と言いながらもまた食べたくなる料理のような、映画監督でいうとデヴィッド・リンチとジェームズ・キャメロンの間あたりのポジションを狙っています(笑)。幸い、僕は周りから“クリエイターとしてまだイケる!”と言われているので、大丈夫かなと。職業監督みたいな存在にはなりたくないんです。自分で言うのはカッコ悪いですが、最近、『メタルギアソリッド』をプレイした人が監督や俳優、アーティストになり、ファンでしたと言ってくださることもあって。すると、仕事がやりやすいんですよね。『デス・ストランディング』をプレイした人が10年後、どんなゲームを作るのかということも楽しみだし、それまでに僕は死んでいるかもしれませんが、いま種をまくだけまいておきたいと思っています」
こじま・ひでお1963年生まれ、東京都出身。
コジマプロダクション代表。’87年に初監督作『メタルギア』でデビュー。『創作する遺伝子 ―僕が愛したMEMEたち―』(新潮文庫)