2022年2月6日 20:10
『メタルギア』生みの親・小島秀夫が明かす、3つのターニングポイントとは
『メタルギア』で、攻撃よりも隠れて行動することに基軸を置いたステルスゲームを確立。『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』では、人との緩やかな繋がりを感じられる世界を描くなど、常に新しいゲームを作り、世界中の注目を集め、プレイヤーを魅了する小島秀夫監督。意外なことに、ゲーム業界へと足を踏み入れたのは「夢破れた結果でした」と話す。
「美術に明るい家庭で育ち、もともと絵や彫刻が好きでした。毎年のように市のコンクールで賞をとり、叔母は画家で、子どもの頃からそういう仕事をしたいという気持ちがありました。妄想癖があり、物語もよく空想していましたね。それが、中学2年生の時に突然、父が亡くなり、美大に行く夢が閉ざされ、就職の堅い経済学部に進学することに。友だちはいましたが、自分の夢を語れる相手はいなかった。
父母親戚が薬関係の仕事をしていたので、そうした企業の内定はもらっていたものの、行くつもりはなく。そんな時にファミコンが登場したんです。当時のゲームは物語がなく撃ち合いをするだけとシンプルでしたが、何十年後かにはすごい娯楽になると直感でわかり、可能性を感じて飛び込みました。周りには止められましたけど(笑)。