『リング・ワンダリング』では漠然とした不安を抱える現代の若者のリアルを体現しています。
ーーオファーをいただいたときのお気持ちを教えてください。
笠松さんオファーをいただくこと自体、ありがたいことなのですが、主役というのは特別なものですから、率直に嬉しかったです。
ーー以前、バラエティ番組で、“これまで人を殺すか、殺される役しかなかった”と、ユーモアを交えてコメントされていました。本作ではこのどちらでもない役ですが、どのように役作りをされましたか?
笠松さん役に対してというよりも作品の方向性について、金子監督とたくさん話し合いました。どれくらいの熱量にするのか、どれくらいわかりやすくするのか、撮り終わっても話し合いを続けていました。
ーーご自身と草介が似ているところは?
笠松さん夢を持っているけれど、うまくいかないところは大きな共通点です。逆に、共感できなかったのは、好意を素直に表せないところ。“うじうじするな!”と、じれったく思いました(笑)。でも、そこが草介の魅力だと思っています。
ーーいま、もっとも旬な俳優のひとりとなっている笠松さんでも、うまくいかない時期がありましたか?
笠松さんまさに、この作品を撮っているとき、俳優業を辞めようと思っていました。