2022年7月15日 19:00
「日本の方の仕事は正確でした」香港・日本の共同製作で話題の監督が言及
どこでもいいから上映したいと考えていましたが、2020年に反政府的な動きをする人々を取り締まる香港国家安全維持法、そして2021年に映画の検閲を強化する条例が改正されたことによって実現できなくなりました。日本以外にもアメリカやカナダなどで上映されますが、香港の映画を撮ったにも関わらず香港の人々に観てもらえないのは悲しいことですね。あとは、将来的な資金面において、香港からもらうことは難しいので、今後も海外に頼ることになるのではないかと考えています。ただ、いまの香港はさまざまな変化をしているときでもありますし、難しければ難しいほど撮る意義があるということでもあるので、今後も香港のドキュメンタリーを撮っていきたいです。
香港人のアイデンティティは、つねに変化し続けている
―香港の方々は、“香港人のアイデンティティ”をつねに追求しているところがあり、そこが日本人とは大きな違いだとは思います。監督にとって、香港人としてのアイデンティティとは何ですか?
監督確かに、日本では日本人のアイデンティティについて普段から考えることはあまりないかもしれませんが、香港といえば、1997年までイギリスの植民地で、そのあと中国に返還されたので、僕たちからすると別の植民地に移ったような感覚。