2022年8月5日 20:30
荒牧慶彦「下の世代が育つ土壌作りを」 2.5次元舞台、プロデューサーとしての顔
当初、自らプロデューサーを務めるとは考えてもいなかったそう。しかし、企画が徐々に具体化していくうち、「演劇界のためになりたい」「演劇に携わる俳優やクリエイターの力になれたら」という思いが強くなっていったという。
「このイベントをきっかけに、これまで見たことがなかった演出家の作品だったり役者だったりが、演劇ファンの方々の目に留まって、次の作品を観に行くきっかけになればいいなと思ったんですよね。僕自身、ずっと気になっていたけれど一緒に仕事をする機会のない方たちとご一緒できたら嬉しいなというのもありました。その思いは、たぶん他の俳優も同じ。それが今後の演劇界を活性化させることに繋がれば嬉しいなと」
そもそもの発案者であり、企画力や推進力、俳優たちからの信頼度の高さもあり、周りから荒牧さんがプロデューサーにという声が上がったのも頷けること。とはいえ、仕事の質からして俳優とは全然別もの。作品に向き合う視点が違ってくれば、これまでとは種類の違う苦労が伴ってくることも容易に想像がつく。
「とにかく、イベントに関わるあらゆることに対して、僕の意見や決断が求められるということに最初は驚きました。イベントのロゴをどうするのかとか、書体はどんな感じか、入場曲はどうするか、どういうイメージなのかとか。